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いきなりクライマックス  作者: エンディングはいつも一つ
1/1

結末はいつも悲劇

何度の言いますが等作品はいきなりクライマックスから始まりそのまま終わりますので、それまでのいきさつ等は読者自身で想像してください。

深夜1時・・周囲を埋め尽くす黒い雲から土砂降りの雨の中、誰もいない校庭のど真ん中に2人の男女が抱き合っている。しばらくして校舎の中から千尋が土砂降りの雨の中走り寄ってきた。


「優衣、亮。生きてたのね!!」


ところが2人に近寄るにつれ千尋はある異変に気付く。

そう、2人の足元は真っ赤に染まっていることに・・


「えっ・・・嘘。そんな・・・・」


そして千尋は見た。亮の手には赤い血がまだべっとりと付いているナイフが握られているのを。

その瞬間、千尋は動揺した。千尋は一気に不安になった。千尋は頭が混乱した。千尋は事実を受け入れられなかった。


「まだ、生き残りがいたんだ。あ、そうか。君がラスボス何だね。」


亮は優衣の体を突き放し。ナイフを千尋に向け、ゆっくりと近づいて来る。

千尋はブレザーのポケットの中にあった携帯を亮の顔面目がけ投げつけ、それにひるんだ隙を見て校舎の中に全力で走り逃げた。

しかし、すぐさま追いかけて来る亮。


「ラスボスが逃げるなんてみっともないよ!」


千尋はすぐに追いつかれるのは分かっていたから、校舎の中に入ると近くにある1年の教室に逃げ込んだ。


「どこにいるんだい?」


近づいて来る亮の声。千尋は教卓の後ろで息を殺しこのまま通り過ぎるのを期待している。

しかし現実はそうはいかなかった。教室の後ろ側のドアの開く音、教卓に近づく足音、千尋は恐怖の限界が来た。


教卓から飛び出た千尋は、近くの机の椅子を引きぬき亮に投げつける。亮は飛んできた椅子をもろに受け机をなぎ倒しながら後ろに崩れ倒れた。


「痛いじゃないか。でも、ラスボスなんだからこれくらいのダメージは予測していたよ。」


千尋は亮の言葉に返すことも無く。問い返す。


「どうしてこんなことしたのよ!?それに、優衣が亮のこと好きだってことは、亮だって知ってるでしょ!なのにどうして!?」


「どうして?それはこれがゲームだからだよ。僕が勇者になるためのね。そして、優衣はヒロインだった。でも優衣はそれを拒んだんだ、せっかく勇者の恋人に選ばれたと言うのにね。だから殺した・・」


亮は立ち上がって、近くの椅子と机を次々に千尋目がけ投げつける。

千尋は身をかがめて避けようとするが、飛んできた机や椅子が近くの机椅子を押し寄せ次第に逃げ場を失う。

千尋は、教室から逃げ出そうとかがめていた体を起こした。その時、その瞬間を狙っていたかのように椅子が千尋目がけ飛んで来る。千尋は避けようとしたが、間に合わず体全体で椅子を受け止め教室の端に吹き飛ばされた。


「もう、終わりにしようよ。」


亮は千尋にナイフを向けた。

千尋は全身に響く痛みから逃げることもできずそのまま動けなかった。

亮は両手で持ったナイフを体ごと勢いよく千尋の腹部に突き刺した。


「これでやっとエンディングだ。」


「違うわ。ゲームオーバーよ。」


千尋は口から血を吐きながら亮の言葉に答えた。


「何を・・・」


亮のは吐血した。


「そんな・・勇者が負けるなんて・・・・リセッ・・・・・ト」


千尋は亮の体を横に倒しナイフの刺さった腹部を見る。


「残念だけどリセッとはできわ。」


亮の心臓には一本のカッターナイフが突き刺さっている。


「ありがとう、真。私もすぐに行くわ。」


外は雨も上がり、教室には窓から朝日が差し込んでくる。


  





終わり。

次回、わからん

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