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3/9 シュレディンガーの


風呂場からその暖光が失われてから、早数ヶ月になる。


正確な日時は覚えていないが、切れる寸前風呂場のライトが電源を入れられた瞬間眩く光り、直後消えた後ついぞ蘇る事がなかったのは鮮明に覚えている。


以来私は光のない灰色の風呂生活を送ってきたのだが、こう何ヶ月もその日々を送ってみると案外扉から透けるリビングの照明が結構明るいし、別に暗かったとしてもさして問題を感じる事が少なくなってきて人間の適応力とは恐ろしいものだと感じていたのが、最近になって一つの問題を覚え始めている。


最近はもっぱらシャワー派で、一時期日に2、3時間風呂に入り浸っていた私を知る者からすれば一体どんな心境の変化かと戸惑われるかもしれないが、それは風呂場にスマホを持ち込まなくなったからであるとかそう言ったことはどうでもよくて、とにかく最近シャワーばかり浴びているために、風呂場の掃除の期間がかなり空いている。


浴槽に水を溜めてないし、まぁ適当に流すだけで良いよね的なノリで日々を過ごしていた所、詰まったのだ。


排水溝が。


まぁ原因は髪の毛であったわけだが、それはそれとして排水溝は機能不全に陥った。


最近なんか水捌け悪いか?とか思いつつ、まぁ掃除は今度でいいかと先延ばしにして行った結果が前日夜のシャワーの水たまりが翌日朝まで残っている現状コレである。


ビニール袋を手に纏い、排水溝に詰まった髪の毛を取り出して全ての機能を復興させた後ふと風呂場を眺め、一つの疑念を抱いた。


大丈夫かこれ風呂掃除。


ぱっと見そこまでの汚れは見られない。


湯にながらく浸かっていないこともあり、浴槽内にこれといった汚れは見当たらないし、壁は元々焦茶色な事もあってあまり汚れが目立たない。


だが、ここまでの評価は全てが風呂場の電球が切れてる状態でのものである。


電球交換はまだしていない。


だがいつまでもこのままというわけにはいかないだろう。


風呂場の電球をつけた時、そこに現れるのが一体何なのか、今の私にそれを確かめる術はない。

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