53/75
2/22 春の細事
今日ほど明日への希望を胸に抱いたことはない。
これ程世界が美しく見えるのはいつぶりだろうか。
肺いっぱいに空気を吸い込む。
夜の気が私の血をめぐる。
ああ素晴らしき世界、美しき世界。
明日久しぶりにデッキチェアを外に出してみようか。
明日の気温は22℃
一日中晴れ。
私のお天気アプリがその表示をした時の感動を誰かに伝えるべく、私は十数年間筆を取ってきたのだと実感した。
冬が終わろうとしている。
春の足跡が直ぐそこまで迫ってきている。
夕飯を食べに今日初めて外に出た時、一瞬雨が降っているのかと思った。
それほどに空気は穏やかに伸びやり、本当の空気の気配をあたりに充していた。
風が、空が、空間が人を拒絶していない。
何の気なしに歩こうと全てが私を受容する。
あまりに晴れやかな気分。
暖かさへの驚きのあまり家を出る時インキーをしたことなどあまりに些細だ。
信号の変わり目、なんとか渡り切ろうと走ったがギリギリ信号が変わり、寸前まで逡巡した挙句すごすごと立ち止まった私を見るOLの目線などあまりに瑣末だ。
世界が私を祝福している!
鍵に関しては他の人が入ったタイミングでなんとか入ろう。
郵便受けあたりで人の出入りを見ながら。




