2/13 不信
今度バイクの免許を取ろうかとうっすら思っている。
取るとするなら普通車免許を取得した教習所でそれを受けようと思うのだが、そうなると思い起こされる一枚の掛け看板がある。
教習所までの道のりは、徒歩にして大体15分。
前回取ったのは夏頃だったため、毎度死を覚悟して歩いていたのだが、その途中にあるマンションの踊り場に一枚の掛け看板があった。
防犯
泥棒
空キ巣
強盗
不信者
窓ノ戸締リ、施錠…
おそらくは犯罪などなどに気をつけようという意図を持った看板であり、使われている文体と看板の古めかしさからかなり前のものと思しきものであるのだが、この中で一つ目を引く文言があった。
不信者。
強盗や空き巣など名だたる犯罪が掲げられている中に入り込む不信の文字。
おそらくこれを掲げた者は相当な宗教家であった事が想像される。
あそこら辺はかなり古い住宅が密集している地域であり、錆びついた家々が数多く立ち並んでいる。
あの掛け看板を見て以来、道を通る度にいつトンスラヘアーの宣教師が飛び出してきて「貴方は神を信じますか?」と呼ばれるのかとヒヤヒヤしていた。
因みに、そう問われた場合私の返答は二種にわたる。
直近のガチャが当たっていた場合。
「ええ勿論。神は私共を常に見ておられます。幸福は表層と一体であり、女性ボーカルは身を雪ぐ福音です。」
直近のガチャが外れていた場合。
「ええ勿論。とはいえ神は死にましたし、男性ボーカルは大体すり抜けるという予言です。」




