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8/22 知性
水は低きに流れ、人は易きに流れる。
恒常性の否定は知性を持つが故の傲慢だとは思うが、人類の発展速度は知性による自然選択の支配からの脱却に前提されている。
川の石は丸く、血の色は赤く、草食動物の肉は美味い。
各々に紐づけられた摂理に対抗できる性質を、人は知性と名付けたのだ。
必要なのは反骨精神である。
周囲を取り巻く環境と摂理を理解し、取り込み、糧とするのが霊長たる人類の最も強力な武器である。
摂理に抗い、環境に逆らう事が種のステージを上げるというのなら、その能力を持った種がいずれ我々をネアンデルタール人にしかねないという事。
次代のホモサピエンス。
それは、折り畳み傘である。
当初は完璧な状態でカバーの中に眠っていたそれは、折り目も、戻るための機構もあるのにも関わらず、傘を閉じる度折り目も何もかも関係なしに縮こまる。
正解の形があるのに。
1番落ち着く形があるのに。
何でこう毎回毎回しっちゃかめっちゃかになってまとめるのに濡れた布の部分を直してやらねばならないのか。
我々は知らずのうちに折り畳み傘に使われている。
折り畳み傘は密かにカバーの中で、物干し竿に吊るされながら狙っているのだ。
我々に代わり次なる霊長として君臨するその時を。




