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まったり異世界バイク旅。  作者:
第三章 海の町エストレア
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海とあちらの世界の食べ物たち

翌朝、ノックの音で目が覚める。


「ユウマ起きてるー?」

「今起きたとこだよ。どうしたの?」

「せっかくだし海に行こうよ!」

「準備するから下で待っててー」


準備を済ませ、下に降りるとちょうどリナが旅を始める際に買ったワンピースを着てニコニコな笑顔で降りてきた。


外に出るとまだ町は静かさが残っており、昨日とはまた違った姿を見せている。清々しい朝の光がよく当たる。海岸に近づくにつれ潮の匂いと音がだんだんと感じる。

海に出ると、まだ低い朝日が海に反射しキラキラと輝いていた。


「綺麗だねえ…」

「そうだなぁ…」


近くにあった椅子に座り、しばらく静かにその景色を眺める。耳に波の音が聞こえる

しばらくして店がポツポツと開き始めた頃、ギルドに向かうことにした。

朝から酒を飲む人たちでどんちゃん騒ぎだ。

机の一角に、リノンさんがいた。


「こんにちはリノンさん!」

リナが話しかける

「ああ!これはこれはユウマさん。先日はありがとうございました。大丈夫でしたか?」

「大丈夫でしたよー。そちらは?」

「私も、迎えの馬車まで無事に過ごせましたよ。

このあとユウマさんはどちらへ?」


やはり、前に話を聞いた王都の知り合いに会いに行くべきだろうか。王都の食べ物とかも気になっていることだし。


「王都の方に向かおうと思ってます。今日のうちに出発しようかと。」

「そうですか、王都までは遠いですからね。お気をつけて!ああ、そうだ。さっき見つけたお店で買ったどーなつ?という珍しい食べ物があったのでこれをどうぞ」


リノンさんから渡されたのは、あのミ◯ドだった。

しかも中身はポン◯リング。


「うわぁ!美味しそうー!」


横でリナが喜んでいるが、なんだか嬉しいはずなのに喜べない。

前に友達にポン◯リングだけ渡したことを思い出してしまった。

よくよく思い出してみれば、なんか顔がひきつっていた気がする。

多分あいつもたくさんのポン◯リングを見た時、こんな気持ちだったんだろうな。

次は他の種類も入れよう。そう誓っておく。


「…ありがとうございます!そちらも気をつけてください!」


宿に戻るため、外に出ると人だかりができていた。


「王都で有名なラーメンだよ!お湯で簡単に食べれるよ!」


なんだろう?…カップ麺か?


「すみません、これは何をしてるんですか?」

「いらっしゃい、お客さん!これは王都で最近話題の、ラーメンっていう食べ物さ。家で食べれるようにお湯をかけて少し待つだけでできる優れ物だよ!」


カップ麺でした。


「いくらですか?」

「一つ銀貨1枚だよ!」


高え…1000円かあ…


「…2つください。」

「毎度!」


買ってしまいました。調理が楽なことに期待しよう。


宿に戻り荷物をまとめてバイクに乗る。

バイクのエンジンをかけると後ろからドーナツを持ったリナが話しかけてくる。


「ユウマー?これ食べて良い?」

「俺の分残しておいてよ?」

「やったー!」


なんだか子供みたいに喜ぶリナが微笑ましい。


「…よくよく考えたらポン◯リングとか、カップ麺がここにもあるってことは俺みたいな人が居たんだな。会いたかったなあ…」

「旅してたらきっと会えるよ!」


あっという間に町をでて、周りから建物が無くなり、人がいなくなっていく。

王都にはいつ着けるのだろうか…

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