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まったり異世界バイク旅。  作者:
第二章 ミトラ編
16/18

温泉の村、ルミナ

ミトラを出発して数日、そろそろ保存食に飽きてきたころ。


「ユウマー。干し肉飽きてきたよ」

「って言ってもなあ…」


後ろでリナが肉に文句を言ってきた。

そろそろどこかに行けるといいのだけど…

数時間後、いくつかの建物が見えてきた。

ステラより少し小さいが周りから湯気らしきものが立っている。

近づいていくと1人の人を見つけた。


「こんにちは、ここって泊まれるところはありますか?」

「旅人ですか?貧相なところですがうちでよければ泊まれますよ」

「ここってなんてところなんです?」

「ルミナって言う小さな村です。温泉があるちょっとした秘境的なところですね」


確かにぽつぽつと浴衣の人がいる。

バイクを宿の方に止め、手続きを済ませる。

部屋に荷物を置きカウンターのところにいた人にご飯が食べれるところを聞く


「すみません、ご飯が食べれるところってありますか?」

「それならここの反対にあります。ここのご飯は美味しいですよ」


外に出てお店を見てみる。

確かに美味しそうな匂いが漂ってくる。


「ユウマ!早く行こう!」


リナに引っ張られ店に入る。

そこにはたくさんメニューがあるようで店内にいる人は多種多様なものを食べている

席に案内されると、隣にいた人が話しかけてきた。


「見ない顔だな?新入りか?」

「いえ、旅の途中なんです。」

「そうか!ここの飯はうまいし温泉もあるからゆっくりしてけよ!」

「ええ、ありがとうございます。もし良かったら何ですけど、近くに温泉が入れるところってあります?」

「聞かなくてもいいぐらいたくさんあるが、俺のおすすめはここを出て左にあるところのだな!あそこは入った後のビン?とやらの飲み物が美味い!」

「それじゃあそこに行かせてもらいます!助かりました!」


お腹もいっぱいになりお店を出ると、確かに説明されたところに温泉があった。


「これが温泉かあ〜。ちゃんとしたところのは初めて見た!」


リナはとってもウッキウキのご様子。

店内に入り、料金を払う。

別れて風呂に入ると、どうやら露天風呂のようだ。

そこそこ人気なようで、人がいる。

しばらくちゃんとしたお風呂には入れていなかったのだ。暖かさがとても心に沁みる。


「ねぇ〜!ここの景色綺麗だよユウマー!」


リナの声が反対側から聞こえてきた。

お願いだから辞めてくれ…何か言われそうだよ。


「よう、連れが元気だな。」

「ええ、恥ずかしいですけど」

「まあまあ、元気なのはいいことだ!」


ほら!言ったじゃないか!もう笑えてるかも怪しいよ…


風呂をでると、確かにカウンターで飲み物が売っていた。


「すみません、それ二つください」

「はいよ、銀貨1つね」

「ありがとうございます」


買い終わったころ、リナも上がってきたようだ。


「あー、気持ちよかったぁ〜!」


リナは両手を広げて伸びをしている。

「はい、さっきの人が言ってたやつ」

リナはそう言ってにこにことビンを差し出す。

俺は一口飲んでみた。

懐かしい甘さと、さっぱりとした酸味が口いっぱいに広がる。

「うまっ!」

「だよね?すっごく美味しい!なにこれ、初めて飲んだ!」

リナは目を輝かせながらゴクゴクと飲み干していく。

「なんだろうな。ジュースみたいだけどそこまで甘すぎるわけじゃないし…」

「なんだろーね?」

ビンには見慣れないマークがついていた。

よく見ると、村の名前である「ルミナ」と書いてある。

おそらく、この村で作られている特産品なのだろう。

「ふぅ〜、生き返った〜!やっぱ、たまにはこういうのもいいよね」

リナは満足そうに空になったビンを眺めている。

俺もビンを飲み干し、ふたりで夜風に当たりながら宿へ戻る。

満点の星空が、俺たちを照らしていた。

旅の疲れが、温泉と美味しいご飯と、この甘い飲み物で癒されていく。

翌朝、俺たちは宿を出る準備をしていた。

「ありがとうございました。おかげでゆっくり休めました」

カウンターのおばさんに挨拶をすると、「またいつでもおいで」と笑顔で送り出してくれた。

バイクのエンジンをかける。

「ユウマ、お土産!」

リナが嬉しそうに何かを抱えている。それは、昨日飲んだあの飲み物とパンだった。

「買い占めてきたのか?」

「ううん、これはおばさんがおまけでくれたんだ!道中、これで元気出せって!」

リナは照れくさそうに笑う。

「…ありがたいな」

「でしょ?この村、なんか温かい人ばっかりだったね」

リナはそう言って、後ろの席からビンを一つ取り出し、俺に手渡した。

「出発する前に、もう一本飲んでおこうよ!」

青い空の下、俺たちは再び旅に出た。

何だか日本を感じれた気がした。


「良かったからまた来たいなあ…」

「ねー!今度はもう少し観光したいなあ」


そんな会話をしながらバイクは進んでいく

お久しぶりです。最近忙しくて更新できてなくて残念!さて、今回は温泉がある村に来た2人ですが何だか旅で仲良くなってきたご様子。

そろそろ個人的には冬のストーリーを描きたいなあと思いつつちょっと早いかなあ、、

後そろそろ忘れ去られているであろう、銃も活躍させたいものです

次の更新も遅くなってしまうかもしれないですが、ゆっくりとお待ちいただければ幸いです!

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