こんにちは、異世界
俺は望月悠真、高校生だ。今日は欲しかった人気作ラノベのコミカライズ本の発売日だ。
明日は休日だからと夜更かしをしたのが災いし
昼過ぎに起きてしまう。
適当にパーカーを着て隣町の駅にある本屋に向かい急ぐ
「やっば。昨日動画見過ぎた。夜更かしするんじゃなかったよ」
駅に向かい走っていく
発車ベルが鳴っている電車に飛び乗り
少しばかりの申し訳ない気持ちを持って揺られて15分
目的地の駅を出て隣の商業施設に入り、エスカレーターを登る。
今の自分は息切れだ。
運動なんか苦手なんだから仕方がない
本屋に入り漫画の新刊のコーナーを探す
…こう言う時に限ってすぐに見つからない
「あった。」
最後の一冊だった。危ない。
お目当てを見つけた自分はレジに向かう。
「お支払いは?」
財布の小銭を探すのは面倒だ。手っ取り早く払える普段のicカードで支払う。
決済が終わるのほんと早い
「ありがとうございましたー」
早く読みたい気持ちを抑え駅の改札に向かう
ピンポーン
「うわっ」
駅の改札に残高不足で引っかかってしまった。
原因は自分がわかっている。
本屋での支払いに使ったからだ。
後ろからの舌打ちを聞き、一度抜けようとして後ろを向くと、視界が真っ白になった。
…草の匂いがする。
目を開けるとそこは森だった。
「…ここどこだ?」
さっきまで駅にいたはずなのに人どころか建物すらない。
持っていたスマホを見ても圏外。それもそうだこんな森の中で繋がってたまるか。
ふと周りを見渡すと、普段乗っているバイクを見つける。
友達がいなくて暇だからだとバイクの免許を取って時々乗っていたのだ。家にあったはずのバイクがなんでこんな森の中にあるのかは知らないが。
バイクの後ろには某キャンプアニメに影響され1度しか使っていないキャンプ道具が積まれている。
とりあえず自分の荷物を確認することにした。
持っていたバックを見ると
家の鍵にさっき買った漫画。3500円程度入った財布にコンビニで買ったグミとチョコに飲みかけのお茶。
そして出し忘れて入れっぱのバイクの鍵
ポケットにはicカードとスマホがあるがこんな森の中じゃ使えないよな。
そしてなぜかあるバイク。
運が良かったのかガソリンは半分はあるようだがエンジンはかかるのか?
鍵を差しエンジンをかける。
…音を立ててエンジンは無事についたようだ
とりあえず動くらしい。
なぜこんな森の中にいるのかは知らないがいかにも異世界みたいな感じだな。
とりあえずさっき買ったお茶を飲み干すことにした。
…さてこんな森の中でどうしろというのだ。
そんなことを考えているとガサゴソと茂みから音がする。
イノシシか?嫌だなあ
少し身構えてさっき飲み干したペットボトルを構える。こんなのが武器になるわけないのにな。
出てきたのは白いローブを羽織って杖を持った
いかにも魔法使いみたいな格好をした女の子だった。
年齢はそこまで変わらなそうだけどコスプレか?
「こんな森の中で珍しい格好をしてどうしたの?隣にいるのは魔物?」
…隣にあるのはバイクだ。魔物なんてもの日本にはいないしな。
「ここ日本じゃないのか?」
「そのニホンってとこは知らないなあ。ここはステラっていう村の近くの森だよ」
肩に下げていたポーチから地図を取り出している
どうやらここは異世界らしい。少しの望みをかけてスマホの画面を見せてみる。
「こんなとこなんだけど本当に知らないか?」
「あなたが持ってる魔道具は不思議だね。この地図は見たこともないし、あと字も読めないかなあ」
さて、日本語も通じないみたいだけどなぜ話せているのだろうか。
「その魔物はおとなしいね?」
「これはバイクっていう乗り物だ、動くけど乗るか?」
「乗り物?乗ってみてもいい?」
「後ろに乗りなよ」
後ろに乗せバイクを走らせる
「すごーい!こんなに早い乗り物初めて!」
心地良い風が体に当たる
「そういや、名前聞いてなかったな。俺は望月悠真。悠真でいいよ」
走行中に、俺は自分の名前を告げた。こんな状況で、自己紹介なんて滑稽にも思えるが、それでも、目の前の少女との間に、わずかな人間的な繋がりを求めた。
「私はリナ。魔法使いだよ」
彼女は風になびく髪を抑えながら、はにかむように言った。リナ、か。魔法使い。やはり、俺は本当に異世界に来てしまったらしい。
そんな他愛のない会話を交わしているうちに、森の木々が途切れ、視界が一気に開けてきた。目の前に広がるのは、これまで見たこともない、広大な草原だった。そして、遠くには小さな集落らしきものが見える。リナが言っていた「ステラっていう村」だろうか。
こんにちはまたはこんばんは。
初めての小説の投稿なので誤字などあると思いますが指摘してくれると幸いです。
下手くそですが楽しんでいってください