始まりの日②
ブックマークありがとうございます!
想像以上でびっくりしました!
さて、どうしようか。
このまま続けると決めたはいいもののまだ結構の人がいる。
残り人数は24人か……
これはどうにかバレない様にしながら行くしかないか。
redmoonさん運ばないとだし。
「えっと……安地むこうか」
私はマップを確認しながらそう言う。
このゲームには安地、安全地帯というものがある。
時間経過でフィールドの範囲が少なくなっていくのだ。
安地外に行くと少なくないダメージを継続的に受ける。
ずっと端でこもったりしてプレイヤーが接敵しないというような状況を防ぐためだろう。
まぁとはいっても実際にそれに反した範囲外で耐久する人もいるけど。
私は今までプレイしてきた経験からあまり接敵しない場所を通りながら安地に向かっていた。
すると
ダァンッ!
と銃声が聞こえた、
「おっ……」
持っているスナイパーで前の方を見てみるとそこで二チームが戦っていた。
今弾あまりないし補給したいけどさすがに分が悪いな。
両方のヘイトかって集中砲火されると死んじゃうし。
まぁ今倒せないこともないけどそしたらそちらか倒したすきにもう一つチームにに敵の物資渡すことになるし。
どちらかのチームが倒れたら仕掛けるか。
私がそんなことを思っているとこちらに敵の銃弾が飛んできた。
気づかれたらしい。
どうやらどちらかのチームにスナイパーがいるようだ。
私は場所を移動しながら相手のすきを窺う。
そこっ!
相手が一瞬向こうのプレイヤーに気が向いた瞬間、私は一人のプレイヤーを打ち抜いた。
ひとり減ったため、もう一つのチームが攻撃を仕掛けようとする。
その瞬間、私は様子を窺おうとしたプレイヤーを打ち抜いた。
これで両方一人になった。
これでどっちか一人が落ちるな、と思ったのだが……
「あれ、二人とも戦わずに私だけ狙ってる?」
このままだと相手を倒しても打ち抜かれてしまうと思ったのだろう。
二人は勝負の決着をつける前に私を倒そうと近づいてきた。
そんな時、私は直感的に少し移動する。
すると、さっきまで自分がいた場所を銃弾が通った。
後ろを振り返るとだいぶ離れたところから一人のプレイヤーがスナイパーを構えていた。
どうやら私は三人に囲まれてしまったようだ。
「とりあえず相手の人数減らすか」
私はそう言いながら振り向き、そのままこちらに向かっているプレイヤーを打ち抜いた。
そのあとすぐに横に移動し、背後の敵の狙撃をかわし振り向いてリロードを完了させたスナイパーライフルでそのままKO。
「ラスト一人」
最後の敵が接近していたので移動用アイテムで高く飛び、残った最後の銃弾で倒した。
三人との連戦の後、敵が落としたアイテムを拾いながら私は「ふぅ」と息を吐く。
「まさか敵が共闘するなんて思わなかったなぁ、しかももう一人来るなんて」
redmoonさんが起きてれば近くの敵任せられたんだけどなぁ、
私はそんなことを思いながら安地に移動する。
いまのごたごたの間に人数が大幅に減り後三人となっていた。
つまり私を除いてあと二人。
「どこかなー」
本来ならまだ十人くらい残っているので安地が広い。
珍しいなと思いつつ私は目を凝らしながらredmoonとともに移動する。
しばらく歩き続けると画面の端にちらっと動く物が見えた。
そちらをスナイパーでのぞくと二人のプレイヤーが移動していた。
相当な距離があるので向こうはまだ気づいていないようだ。
そんなスナイパーにとって絶好のチャンスを見逃すはずもなく、一人を打ち抜く。
「最高ランク上げの結末にしては地味だけどこれが私の戦い方だから」
私は困惑しながら敵を探している最後の一人に照準を向ける。
そして引き金をひいた瞬間、プレイヤーと目が合った気がした。
【YOU WIN】
画面にその言葉がでかでかと表示され、しばらくした後集計画面に切り替わる。
そしてポイントが入りredmoonさんのランクがプラチナに上がったのを確認すると
「ふぅー、疲れたー」
と、私は声を漏らした。
かれこれ数時間はやっていたからね。
最後の最後は一人だったし。
達成感を感じながら、私は近くのおいてあった麦茶を飲む。
一気に残り残り麦茶を飲も干し、一息ついたところで私はボイスをオンにする。
redmoonさんを起こさなきゃいけないからね。
私が声を出しちゃいけない事情があるらしいけれどもさすがにこれくらいは許してほしい。
もともと原因は寝落ちしちゃったredmoonさんだしね。
「redmoonさんランク上げ終わりましたよ、起きてください」
私がそう声をかけても反応がない。
「redmoonさん!」
『!? な、なに!?』
私が強めにいうとredmoonさんは飛び起きた。
「redmoonさんランク上げ終わりましたよ」
『え? あれ、終わって……あ、そうか私寝落ちしちゃって……』
どうやら状況を理解したようだがそれにしては声が重い。
それこそ何か重大なことを思い出したかのように。
何かあったのだろうか。
「大丈夫ですか?」
私は心配になり、そう問いかける。
しかし帰ってきた答えは明日というか今日遅刻できない用事があった……などといった私の考えとは全く違っていた。
『えっと……くらもち、ごめん。今、配信中なんだ』
「え?」
これが、これからのすべてが始まった日だった。
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