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3期生ラジオ③



「さてここで、みなさんお待ちかねのお悩み相談だ!」


【はいキタ】

【待ってました!】

【これを待っていたんだよ!】

【俺のお悩みが世にさらされてしまうのか】

【既に読まれると思ってるの草】


「とは言ってもお悩みの内容はスタッフのものなんだけどね」


【え】

【まじか】

【おい、スタッフ!】

【え?】

【そういやそんなこと書いてたな】


「ちゃんと読んでれば分かりますよねー」


と、リリスちゃんが視聴者を煽るようにそう言う。


【クッソ、説明とか全く見てなかった!】

【ぬか喜びしちまった】

【スタッフのも気になるっちゃきになる】

【第二回目の時のための募集か】


今確認した人も多かったのか説明を見れば良かったと言っている人が多い。


「みてない人も多いみたいだし次からはタイトルのところにこれはいつのためのものとか書いといたほうがいいな」


「だな」


【コセンに申し訳なく思う時が来るとは……】

【あきはる悪い】

【俺らが悪いなこれは】

【コセン……お前そんなまともなことできるのか】


「さて、早速行ってみましょう!


『皆さんこんにちは。私はとある会社で働いているのですが、私の担当の人が一向に自分の名前を言おうとしないんです。挨拶は大事だよって言ってもなぜか聞かず挨拶はしないんです。どうすれば良いでしょうか』


……とのことです」


「え」


お悩み相談の内容にコセンくんは絶句する。


「どこかで聞いたことあるな、俺」


それに対して晴明くんは少し笑いながらそう惚ける。

まぁ、気持ちはわかる。

私だって笑いそうだし……


「あははははは!」


なんならリリスちゃんは大爆笑してるし。


【おいおい待てよ】

【これってそういうことだよな?】

【聞き覚えあるぞ】

【コセン、説明してくれw】

【コセン教えてくれ、これどう言うことだ?】


「コセンー! 視聴者が君に説明を求めてるよ。答えてあげなよ……くく……」


「待て、待てって……嘘だろ?」


【頼むぜコセンw】

【俺らがバカだからわかんないんだわw】

【教えてくれー】


「おい、ついにVライブまでもが俺を裏切るのか!?」


【いや草】

【コイツの味方おらんやん】

【いや、まだレムちゃんがいる】

【レムちゃんは全員の味方】

【コセンついに全てにおいて裏切られたか】


「それでー? この内容は一体なんなのかな?」


唖然としているコセンくんにめぐみちゃんはさらに追い打ちをかける。


「クッソー! マネージャー、すみませんでしたー!」


コセンくんはそう叫んだ。


【マネージャーw】

【コセンのマネージャー最高かよ】

【おもろ】

【神回】


「いやいや笑った……本当に……くくく」


「おいめぐみ! まだ笑ってるだろ!」


「これからはちゃんと挨拶をしなきゃね? コセン」


「なんなんだよこれ、俺だけこんなのかよ……」


そうコセンくんが落ち込んだ声でそういうと、めぐみみゃんがすぐに訂正した。


「あ、いや違うよ? 私たちもあるもん」


その言葉にそれぞれ反応を見せる。


「え?」


と、リリスちゃん。


「マジで?」


と晴明くん。


「やっぱり?」


少し想像していた私はそういう。


【マジで!?】

【おお、みんなものあるのか!】

【コセン、お前ひとぼっちじゃなかったよ】

【精神をどんどん削っていけー?】

【いいぞぉ!】

【悲報、コセン救われる】


視聴者の反応は概ね私とめぐみちゃん以外と同じような反応だ。

ちなみにコセンくんは


「よっしゃあ!!」


「うるさい!」


「へへへ。これで俺だけじゃなくてお前らも俺と同じ屈辱を味わうことになるぜ!」


と、大喜びしていた……が、


「いや、それはお前が全部悪い」


「それはそう」


「挨拶すればいいだけでしょ?」


と3人に突っ込まれていた。

その光景を眺めて面白いなと思っていたら


「れ、レム……お前は……どうなんだ……?」


「え? 私?」


コセンくんが最後の望みとばかりにそう問いかけてきた。


「私は……」


【さぁ、どっちだ?】

【運命のレム様はどちらに微笑む?】

【世界一公平な裁判】

【結果は?】


「挨拶頑張ろうね」


「うがぁ……」


【判定、有罪】

【残念だったなコセン】

【まぁ、妥当】

【バッサリといったなw】


「さて、レムによるコセン有罪判決が出たところで次行きましょう!


『皆さんこんにちは、レムちゃんこんにちは。ここで私の担当の話をさせてください。お悩みなのですがその子が可愛すぎるのです。文句? そんなものないです! まず可愛い、言ったことはちゃんとやる、可愛い、メモをとってくれる、可愛い、コラボちょっと増やしましょう、可愛い、態度もとてもいい。なので最高です! ありがとうございます!』


……と、とのことです……はい」


「え……あ、うん……え?」


めぐみちゃんの読み上げたその内容に私は絶句してしまった。


【こ、これは……】

【愛がすごい……】

【マネージャー……こいつやべぇよ】

【なんやこやばすぎるだろ】

【レムちゃんはやっぱ欠点ないのか】

【可愛いって何回言った?】


「愛が……うん、すごいね」


「レム……お前、すごいやつをマネージャーに持ったな……」


リリスちゃんもコセンくんが絶句している。

まぁ、そうだよね。

私もちょっと何が起きているのかよくわかってないし。


「えっと、マネージャーさんありがとうございます。コラボは頑張ります、はい」


【しれっとコラボについて言ってたのかよw】

【コラボw】

【レムちゃん優しい】

【やったなマネージャー】

【やったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!】

【マネージャーおるやん!】


「え? マネージャーさん?」


「ちょっと、すごいことなってるんだけどさ。私のやつも気になってるんだよね」


「あ、それは俺も」


「確かにね、私も自分の気になるし。じゃあまずリリスちゃん


『皆さんこんにちは。魔華リリスのマネージャーです。単刀直入にいいます。リリスさん! 雑談ばかりじゃなくてゲームもやってください! リクエスト多いんです! 以上です』


はい、以上です」


【これまた癖のある……】

【単刀直入だな】

【ゲームやれ!】

【雑談もいいぞぉ!】


「ゲーム……大丈夫! レムちゃんに教えてもらってプロレベルになるから!」


「できるだけうまく教えられるよう頑張る」


「レムの手腕に期待だな」


「じゃあ次は俺で頼みます」


リリスちゃんのマネージャーのお悩みを聞いて後、晴明くんがリクエストした。


「じゃああきはるのやついってみよー!


『皆さんこんにちは。私は秋風晴明くんのマネージャーをしています。お悩み相談……となっていましたが晴明くんに特に問題はないんですよね……強いて言うなら最近カップラーメン生活のようなのでそこだけ気をつけてください』


だそうです!」


「おぉ、レムちゃんと同じ完全無欠型だ!」


「カップラーメン……確かにそれしか食べてないかも。気をつけよう」


【もはやお母さんやんけ】

【母親かよ】

【レムと同じ完全無欠や】

【欠点がカップラーメンかよw】


「今度は料理を作ってみるとしますか」


「いいね。私も今度なにか作ってみようかな。じゃあ最後は私かな。


『皆さんこんにちは。まず初めに言います! めぐみちゃん、もっと順序立ててください! いきなりオフコラボなどを無理やりとってくるなんて何やってるんですか! というかそれを許可する上層部もなにをやってるんですか!』

 

ごめんなさい!」


【最後愚痴も混ざってるやんけ!】

【上層部も何やってるんだ】

【確かにいきなりのオフコラボはやばいw】

【ブチギレとるw】

【草】


「でもやっぱやりたいじゃん……」


「ま、まぁできるだけがんばろねめぐみちゃん」


少し悲しそうにするめぐみちゃんに対して私はそう言う。


「これ事実上の公開処刑だろ……」


「お前は違うよ?」


「うん、君は違うね」


【やっぱりコセンをいじるのに落ち着くんだな】

【やっぱコセ虐よ】

【安心できるわーこの空気】


「クッソー! なんで最後まで俺はこんな目にー!」


「じゃあみんなー、コセ虐で終わりにしましょう。バイバイ!」


「じゃあな」


「さよなら」


「バイバイ」


そうして第一回3期生ラジオは終わりを迎えるのだった。



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