3期生ラジオ①
1ヶ月ぶりの更新……大変申し訳ないです。
更新がない中でも感想をくださった皆さん、ありがとうございます!
「やっぱそうだよね……」
私は自身のSNSにおいてある質問箱に多く寄せられている要望を見てそう呟く。
有難いことに多くの質問をもらっているが、その中の多くが
【他の同期とはコラボはないの?】
といった内容だった。
私が今までコラボした同期はめぐみちゃんただ1人。
あと3人が残っている。
初配信からしばらくたっても未だ同期コラボ一回……うん、これは少ない。
めぐみちゃんはどんどん同期とコラボしてるし。
「とは言っても自分からコラボに誘う勇気はないんだよなぁ」
断られたらどうしようって思うとどうしても誘えない。
「このままじゃダメなんだってわかってはいるんだけど……ん?」
私がどうしたものかと悩んでいると、めぐみちゃんから連絡が来た。
『3期生全員で始めることになった企画に参加しない?』
めぐみちゃんナイスタイミングすぎる!
あのあとちょくちょく連絡してたのがよかったのかな……いやでもそんなの当たり前のことだしただ単にめぐみちゃんが優しいだけか。
それでもその優しさは本当にありがたい。
『いいの?』
『もちろん、同期だし誘わないなんておかしいでしょ?』
『う、うん』
ま、眩しい……めぐみちゃんがすごく眩しい。
こんな軽く誘えるなんてすごい……私も自然にコラボとかに誘えるように頑張ろう。
『それでその企画ってどういうやつなの?』
『それはね……』
数日後
「ということで皆さん、3期生ラジオの時間です!」
配信開始と同時にめぐみちゃんがそう言う。
【キター!】
【待ってました!】
【今日ついに揃うのか……】
【3期生全体での企画か】
【素晴らしいです】
【最高かよ】
「さて、このラジオの出演者をご紹介しましょう! まずは司会の私、佐々良めぐみです、初の司会で緊張してます!」
【嘘つけw】
【緊張してないだろ絶対w】
【めぐみちゃんが司会か】
【まぁ、役割あってはいる】
【緊張はしてないね、うん】
明らかに言動と態度が矛盾していることに、視聴者は総ツッコミをしている。
「そして続いてはー!」
「はいはーい、悪魔調査員のリリスでーす。今回はね、人間のお悩み相談とかするということでね。人間調査をしている私にとっては最高だね!」
【あー、リリス様ー!】
【確かに最高の機会だな】
【お悩み……相談!?】
【い、いいんですか!】
【ハイキター!】
【お悩み相談とか最高かよ】
同期の1人、魔華リリス。
魔界に住んでいる好奇心旺盛な悪魔で最近は人間に興味があるらしい。
Vtuberをやるのは人間を調べる上で都合がいいのもあるらしい。
「おっす、ってことで俺だ! 今回はこの企画に参加することになった、よろしくな!」
【おい、名前いえよ】
【オレオレ詐欺みたいなのやめろw】
【名前を言え定期】
【炎怪コセンだよお前は】
【名前を言えコセン】
名前を言わず、そのまま次に繋げようとしたもう1人同期の名前は炎怪コセン。
炎を操る妖怪らしく、姿は全体的に赤中心だ。
「うるさいなぁ、燃やすぞ?」
炎怪くんが冗談混じりにそう呟くと視聴者から責められる。
【おうおう、炎上させてやろうか?】
【お前がVtuberやってる限りはこっちが強いんだからな?】
【お、喧嘩買うぞ?】
【喧嘩売ってんのか?】
【炎上の時間か】
【炎上タイムと聞いて】
「いやいや、それだけはダメだって! 俺が炎上していいのか?」
【うーん、まぁ炎上してるなーって】
【特に?】
【日常】
「俺の視聴者ってこんな辛辣だったっけ……」
「はいはい、視聴者とコントしてないで次行くよ次」
炎怪くんの流れをめぐみちゃんが切る。
三期生は全員で5人なのだからここで止まっていると後の予定が押してしまう。
「はいどうも、秋風晴明です。俺は前の妖怪と違ってちゃんと名前を言う陰陽師です」
そう挨拶した秋風くんは炎怪くんとは対照的に全体的に青中心だ。
職業も妖怪を祓う陰陽師と対照的になっている。
【素晴らしい】
【やっぱり妖怪より陰陽師よな】
【祓っちまえ!】
【コセンを躾けてくれ!】
【コセンの教育頼む】
「うるさいな、チャンネル見ればわかるだろ名前くらい」
『馬鹿かお前は、初見の人だっているかもだろ?』
【こんにちは初見です】
【初見です(2回目)】
【どうも初見です(配信五回視聴)】
【はいはい!(初配信から追ってる)】
「あのなぁ、そんな餌をまくと俺の視聴者は速攻群がるぞ……ってガチの初見さんっぽい人いる!?」
初見コールは全て自分の視聴者によるものだと思い込んでいた炎怪くんは驚いた様子だ。
「ってことでさっさと次行くよ次、ここまでの紹介だけで結構時間経ってるんだから……ということで最後を飾るのはこの人だ!」
そんなめぐみちゃんのセリフに合わせて自己紹介する。
「皆さんこんにちは、倉持レムです」
【遂にきた!】
【待っていました】
【レムちゃんがコラボ……神回決定】
【レムのコラボ、よし切り抜き準備だ】
【コラボきたー!】
【レムちゃん初コラボ多すぎるだろw】
【それなw】
「えー、視聴者の皆さんはわかっていると思いますが私以外の3期生でコラボしたことがない人が3人もいるという状況です」
「そうだなー、倉持とはコラボしようとすると大体別の案件が入ってきてなぜかできないんだよなー」
「だよね! 私もゲームがとても上手い人間ってことで興味はあったんだけどタイミングがなかったんだよねー」
炎怪くんと魔華さんがそれぞれ言う。
秋風くんも「そういえば確かに」と呟く。
これを聞いて自分が避けられていたわけではないと知って少し嬉しかったのは秘密。
【確かに】
【そういやそうだ】
【コラボ自体珍しいもんな】
【馴染みのある人が1人しかいない】
【仲良しグループに突如として放り込まれた感じ】
【これレムちゃん死ぬだろ、緊張で】
「でもそんな状況でも頑張るのでよろしくお願いします」
「これで全員挨拶済んだね、じゃあ早速初めて行こうか」
私が挨拶を締めくくると待ってましたとばかりにめぐみちゃんが次に進める。
3期生ラジオが本格的に始まるのだった。
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