婚約破棄の報復
私の名前はエリザベート、ヒューバード侯爵家の娘だ。
私には誰にも話していないが前世の記憶が有り、前世では世界を救った勇者だった。
隠れて確認した所前世の能力は全て受け継いでいた。
母は穏やかで優しい人だが父は上昇志向が高く野心家だ。
私の一歳年上の兄も父ににて野心家だ。
私は優しい母に育てられ表面は穏やかな少女に育った。
6歳の時王太子の婚約者候補の一人に成ると父は婚約者にするため派手に暗躍した。
その活動により私は王太子の婚約者に決定した結果教育が厳しくなった。
私は母の喜ぶ姿が見たくて厳しい教育を頑張った。
月に一度王太子との顔合わせの為お茶会が王城で開かれた。
「エリザベートです、宜しくお願いします」
「ああ、俺はチャーチルだお前は黙って俺の言うことを聞いていればいいんだぞ」
顔を合わせた王太子は俺様主義で女は黙って言うことを聞けと言う私が大嫌いなタイプの人物だったが母のため我慢した。
そして12歳に成り私は毎日王城で王妃教育のため登城して教育をうけて土日は母と過ごす日々を送った。
その頃王太子は側近が付き兄が側近筆頭になり王太子は国王に成るための教育を受けていたが教育はサボりまくり綺麗な侍女を口説こうと必死だったが侍女には軽く躱されていた。
そして15歳になり学園に通いだしたが私は首席でAクラスだが王太子は成績が悪すぎDクラスで私に成績を落とせと言ってくる。
私は話を聞かず真面目に授業を受けるが王太子は授業をサボりまくり女生徒を口説きまくる。
そして口説きを受け入れた顔とスタイルだけは素晴らしい女生徒に入れ込んでいく。
私は月に一度のお茶会で注意する。
「学園で特定の女生徒と遊ぶと噂に成るので控えて下さい」
「噂など王に成る俺には関係ない」
そうして反省もせず更に派手に遊び出す。
16歳の時私は母を失うが王太子からは言葉もなく父は直ぐに後妻を連れてくる。
そして兄は私が首席なのに嫉妬して母との思い出の品を捨てようとするが私と私専属のメイドにより諦める。
そこで私は母との思い出の品と母の付けていた宝石をアイテムボックスに収納し兄に命令されたメイドに暗示を掛けて無事捨てたと報告させ誤魔化した。
今年入学した第2王子も王太子と同じく成績が悪く見た目とスタイルがいい女生徒と仲良くしている。
王太子には月に一度のお茶会で注意をするが聞いてはくれない。
そして卒業が近づくと王太子と父に掛けた盗聴魔法により情報が入る。
王太子は私に婚約破棄を告げ新しい婚約者の子爵令嬢への虐めにより国外追放を告げるそうだし、父と兄は婚約破棄されたら家からは無一文で追い出すそうだ。
私は怒りに溢れ対応を決める。
卒業パーティーの前日城に登城したさい王城から金貨と価値の有る物を転移でアイテムボックスに回収して、帰宅すると家の金貨と家宝の宝石をアイテムボックスに回収した。
そして卒業パーティーで婚約破棄と国外追放を告げられるとあっさりと受け入れ、こっそり王太子とその側近それに第2王子とその側近に魔法を掛けて帰宅する。
そしてさっさと帰宅して父に報告すると家から出ていけと言われたので父と兄に魔法を掛け自室へ向かう。
そうして自室で用意して置いた冒険者の服装に着替えると勝手に馬を借り、馬に回復魔法を掛けながら国境の街へ急ぐ。
魔法の力で2日で隣国に移り夢に見た冒険者登録をして冒険者ランクを上げていると母国から笑い話が伝わって来る。
母国では王太子と第2王子に高位貴族の後継者が多数、あそこを立たすと切り落とされた様な痛みに襲われ子作りが出来なくなったと笑われていた。
前世で賢者との冗談で男への罰として魔法を作っていて良かったと大喜びしながらダンジョンが複数あるモンタナ王国へ向かった。