形成中の物語(ウース)
ここは何処だろうか、
私は浮いている。
わかった。ここは、世界だ。
えーと、あれが、車で、これが、学校。
何故どれも浮いているのだろうか、
地面さえも、まるで浮島だ。
とりあえずそこに着地しよう。…わっ!
いきなり重力がかかった。ビックリした。
あれ?世界が二つ?僕から離れていく。
まって!おいてかないで!
一つの世界では、人々が仲良く暮らしている。
もう一つの世界では一人背中を向けて歩いている。
僕は世界の狭間にいる。明るいカラフルな場所だけど、
僕一人だけなんだ。
この空間の至るところから建物、生き物、色んな地形、
それらが集まって一つの世界が出来上がる。
俺は世界に入れないのか、
どれでもいいから入れさせてくれ!
次々と世界が作られていく。俺のいる空間は暗くなる。
色も段々と失われてく。
俺は焦る。どの世界にも入れないことに。
やがて、体が浮きはじめ、浮島さえどれかの世界に吸収された。
自分の体が動かなくなる。
後ろを向く力だけあった。何かに抗うように後ろを向く。
すると、自分に世界が衝突してきた。
やっと入れた。ここはどんな世界なのだろう。
自分は目を瞑っていた。いざ、目を開ける時、
そこに広がった光景は真っ暗そのもの。
振り向く。
その先には、世界に繋がるワープゾーンがいくつもあった。
ワープゾーンの中を覗けるようで、覗いてみた。
ある程度見てあることに気付いた。
隣り合う世界は似通っている。
今自分がいるこの場所は真っ暗だけど、
色んな世界が見れる。
自分は夢中になっていた。ワープゾーンがゆっくり動いているのを知らずに。
そしてその少しずつ動いていたワープゾーンに触れてしまった。
うわぁぁぁぁ!
自分はどこに行ってしまったのだろうか。
ここどこー!