【side恒星君】ep2 主な勝ち鞍が三歳未勝利戦の可愛い子
加筆、終わり。
後は客観的に見て、細かな誤字やら説明不足のチェックのみ。
( *¯ㅿ¯*)b
様式美が終った刹那から、あ奴等はその醜悪なる正体を隠そうともせずに暴露した。
そうしていきなり突っ込んできた悪魔族の一体。
獲物は背中に差していたバトルアクス。
武骨で打撃力重視か。
斧の一閃を、虚空から手に取りだした扇で受け流した。
その間に残りの二体が左右に広がった。
右側は槍を持ち、左側は打撃棍
莫迦な奴等だ。
地べたの戦いに慣れてしまい、空間を失念したか?
このような場合は、広がる方向は左右ではなく、上下であろう、その方が私の視界の外側へと行く事になるのだからな。
斧に扇を軽く当ててその打撃力の弧を描いて収束へ向かう行く先――つまりは私の上半身を斜めに走るライン――を逸らせ、かつ、私自身、前進する。
衝撃力のその行く先を逸らされた斧は、質量を殺しきれずに、持ち主の体制を崩した。
其処へ先程斧の衝撃力を逸らした扇で以って、私自身の肘を軸として翻らせ、手首をしならせて相手の右斜め後方より一閃した。
狙いは相手の手首。
あっさりと切断され、斧と手が宙に舞う。
それに構わず、後方に回り込み、無防備なる背中から、手刀を刺し込む。
不自然な肉の感触は不快極まりない。
これが低級悪魔を貫いた時の、特有の感触だ。
偽りと云えども受肉した肉体である。
故に肉の理に縛られるのだ。
そのまま、そ奴の核を握り、対消滅の術式を手に発する。
受肉した肉体の軛を逃れて再生させる余地などは与えるつもりは無論無いのだからな。
存在を存在らしくたらしむその部分を元から存在しなかった様にされた悪魔は…
当然、始めからまるで存在していないかの様に忽然と虚空へ消滅した。
その間、一刹那と少し。
回り込んでいる最中の二体は未だ移動の最中であり、今ようやく此方の動きを理解して、今からその目を驚きに見開くのだろうな。
その内の一体へと向かう。
槍を持った方だ。
下側から弧を描いてそ奴の視界から消えて回り込み、その両股の間から手刀を真上に向かって放つ。
速さと衝撃力を調整すると、接触した物体に対して、殆ど運動エネルギー与える事無く、切断する事が出来る。
逆に、運動エネルギーだけを相手に浴びせて、吹っ飛ばす事も可能では有るのだが。
切断の最中に核を掌に握り、そのまま上に惰性の儘に切り込み真っ二つ。
真っ二つの最中に掌の中に対消滅の術式を発すると、それは最初の一匹と同じように散る。
さて、残りは一体。
そいつは今しがたようやく最初の一匹の方へ眼を向けて、その顔に驚愕を張り付けつつあるところ。
殺すのは容易である。
だが、今は情報を求めている。
「如何されたかな、廃墟の草木が恋しいか?」
恒星の激情により、焼き尽くされた惑星…
あ奴等は恐らくは其処で一斉に蜂起し、私のその不覚と慚愧の息吹を不当に利して、――私の激情を用いて――肉の箱達を、街を、全てを焼き払い、奴等にとって居心地の良い楽園へとしたのに違いないのだ。
殺戮を恣に謳歌したに違いないのだ!
草木など、生命など既に存在していない、それは廃墟である。
しかしそれは、あ奴等にとっては居心地の良い場所なのだ。
私が演繹した回答によれば。
あ奴等は廃墟を好む。
「廃墟へ帰りたいか、客人よ?」
残りの一体、生き残り。
そ奴の目の前に、眼前に現れて言葉を続けた。
私はあ奴の感情の
――正確には、悪魔族には生き物の様な感情は無いのだが、それに類するものはあるのである。――
流れに、それのみに意識を同調させた。
そしてそ奴の身体に手を触れる。
額にだ。
「お…おのれぇー!柱何するもの…」
見えた。
こ奴の心の中に、確かに廃墟が、見える。
これで敵の首魁の一部は確実に判明した。
こ奴が私にとどめをさして其処へ凱旋する青写真…
確かに確認した。
予想の通りであった。
三体目はその情報を得てから仕留めた。
―――――――――――――――――――――――――――――――――
私が傷を癒すために隠れ家、恒星の中心に辛くも落ち延び、およそ50年の間眠り続け、そして目覚めるまでの間、惑星は無慈悲なる業火に包まれ続けていたのである。
しかしながら、その時点での私は、それを阻止し得なかった。
殆どその、私の存在は消えかかって居たのだから。
そうして、眠っている時に惑星からの火急の連絡の意志を感じて、私は眠りから覚めた。
そして、彼女の前に駆け付けたのであるのだが…
其処に広がっていたものは…
惑星は無表情で立ち尽くしていた。
そうやって無表情にその両の瞳から、環の雫を落としていた。
敵勢力を欺瞞する偽装をせぬままだ。
無防備であった。
そっとその背中を背後から包むと、偽装の術式を作動させた。
「まんまと出し抜かれてしまったな、私も察知していなければならなかった失態だ、君に非がある訳ではない、すまない。」
「これは…どう云った仕儀でありましょう?」
茫然自失としたまま、彼女はそう言ちるように呟いた。
今のこの、彼女の姿は演技では出来ない。
彼女の気配、心の動き、その流れ。
どれをとっても、疑いは無かった。
この様な場に際しても尚、そう云った目で見てしまう、そんな私は冷酷か?
「我々の存在、それに仇為す者が存在し、そしてこれは、その勢力による攻勢の結果であるのだ。私は誘き出しには成功したが、奇襲によって敗退したのだ。」
「…はい。」
「今まで、私が君に言わなかった事だ。今までの間、実は何度も敵勢力は、惑星や恒星の隙を狙い、その貪欲な牙を向けて来ており、核と云う物を狙って来て居たのだ。君には未だ、その核の説明もして居なかったな…兎も角、私は今までそうやって幾度もそれを撃退してきた。」
「君のその、献身的な仕事振り、君を私から見た所見、そして君からの言辞から点を見立てて、蓋然性のラインを引いた時に、その直線とその幾つかの交点、そこから演繹するに…君は敵対勢力ではない、と、私は判断する。」
「今まで黙っていて済まなかったな、そして、この様な仕儀となった事、重ねてすまぬ。」
「少し、此れから行く場所がある、其処で全てを話しておこうと思う。」
「…行くぞ。」
「はい。」
あの場所へ行く事はいよいよ以って私の鼓動を縮めてしまう事になるだろう。
惑星の身も危ういだろう。
だが、それも仕方の無い話だ。
失敗して敗退し、守護対象を守り切れなかった恒星になど、何の存在意義が有るのだろうか。
惑星の再生はもう不可能だ。
恒星の最期に巻き込まれて、燃え尽きてしまうのが宿命である。
それならば…
或いはどうなるか判らぬが。
あの御方の元へと落ち延びてみよう。
…
……
………
惑星の廃墟に降り立つ。
人間族の王国であったその、主都。
いまや砂塵吹きすさぶ、うらぶれた佇まいのそれは、最早肉の箱達で賑わう事も無く、それらが嘗てである事を物悲しく伝え、そうして今現在の住人、悪魔族の存在に苛まれて居るかのようだ。
私の気配を察知出来るような手練れは、どうやらこの中には存在していない様である。
あ奴等は、今や生命の気配がすっかりと消えてしまったこのような世界の中で、ただただ、その過程であ奴等が味わった美酒
――虐殺による赤いワイン――
の記憶を反芻するかのように、頭蓋骨を眺めたり、骨から削りだした賽子で賭博に興じたりするのみ。
その何れもが、幹に近い首魁の枝葉である。
恒星を攻める精鋭は先程私自身が血祭りに上げられたあ奴等なのであるから、もはやまともな戦力は残されてはおるまい。
かつての貧民街―第三層、平民街―第二層、貴族街―第一層…そうやって見えてくる王城。
無人の荒野を歩くが如く。
瓦解した瓦礫の、その山の上に、そ奴は居た。
悪魔、イフリート。
地下に住み着き、短気で凶暴。
廃墟を好む。
人間の王が御していたであろう、その王座、其処へ座って、遥か遠くで騒ぐあ奴の枝葉達を物ともせず、腕を組んだまま目を瞑り…何かを待っているかの様である。
「来たぞ。」
話し掛けると、ゆっくりと目を開き…
私を視界に納め、その目に獰猛な闘争の気配と、抑え切れない、そんな歓喜の表情を同時に表し、そうしてゆっくりと立ち上がり、
――私にではないだろう、それは誰にとも言えないあ奴自身の心根から発した声音であろう。――
獰猛そうな犬歯を剥き出しにして、
こう云った。
「…得たり応!」
ふてぶてしい奴だ。
奴の剣が私の残像を掠める。
私とこ奴、イフリート――その名はボランザム――は現在、空中で交戦している。
悪魔イフリート、それは種族を表し、あ奴は更に名を持っていた。
ボランザム、猛々しく堂々とそう名乗ると、最早矢も楯もたまらず、と云った風情で以って、闘争の本能に、それが此れから始まると云う事に、喜色を抑え切れずと云わんばかりに、私に打ち掛かって来たのである。
私も高尚な風情を演ずる手間が省けて良かった。
こ奴も本質的にはその思考が戦士なのであろう。
こ奴の剣戟の連続を私の扇が受け流す、翻っては逆になぞる様な円弧を描いてこ奴を脅かす。
私も、そしてイフリートのボランザムを名乗ったこ奴も、どちらも焔を司る身分であり、人間系で言うなれば、火の属性特化と云ったものか。
お互いの一番の得意技はお互いを損なう事が無い。
故に、小技の応酬に終始する形となりつつある。
ボランザムのそれは、剛力に任せた衝撃力を活かした粗野な戦い方だ。
粗野なまま、礼儀など知らず、技巧も二の次で、殺して殺して殺して、負傷して、殺して、負傷して、殺して、そしてまた、殺して…そうやっている間に、技巧を得て、また、殺傷に於ける最適解へ本能の赴くまま真っすぐに往くかのような、そんな育ち方を感じる剣戟である。
私はその様なこ奴の衝撃力を、見切って、逸らし、隙を見て円弧を描き襲う。
奴が攻め手であり、私は砦から応戦する。
人間系の戰であれば、今はその様な状態に在る。
物理的な塹壕・柵・防壁等は無論、持たぬのであるが、見切りの速さを活かして後手に構える事によって、それは防壁と成す事が出来るのである。
時に柵の合間から突き出す槍の様に、時に遊撃する騎兵の様に、また、時に、大将首を狙撃する弓兵の如く。
私はこ奴を逐次迎撃し、その衝撃力を躱す。
防御は攻撃よりも受動的であり、攻撃よりも強い形態である。
攻撃は防御よりも能動的であり、防御よりも弱い形態である。
闘争は戦意を覗けば、算術である。
私は常々、その様に思考している。
その戦意ですら、算術で測れる部分が殆どである。
私は何も只の防御に徹する事はやらない。
防御に見せ掛けたそれは、いわば、高反応性なのだ。
防御側に生ずる一種の、怠惰。
敵の動きを見てから動き出すその受動性は、一種の隙を作りやすい。
堀に囲まれ、更に内側に柵、或いは防壁があれば、中の兵士はある程度の余裕のようなものが生まれて、良い部分ではリラックスできて温存できるだろうが、悪い部分では怠慢になろう。
私のイメージする高反応性。
それは防御に回す兵士を最小限にして効率を良くし、怠惰を引き締めつつ、余剰の兵士を攻勢に回すものである。
いま、そうやって出来上がった予備兵力を、夜陰に乗じて砦を抜けさせ、山陰に潜ませている、その様な段階なのだ。
また、その様な欺瞞を講じている事を、敵に悟らせぬ事に関しては、私は恐らく、余程の相手では無い限り、一枚も二枚も上手になれるのである。
過信は禁物で有るのだが。
それは数多の昔日の戦いから学んだ事だ。
そして、昨日の戦いに於いて生涯で片手に数える不覚をとった事も念頭に。
私は待っている。
即座に最小限で迎撃し、敵のその陣形が解れる気配の発露を。
やがて、それは訪れる。
粗野が粗野で在るが故に、
最適解が、必ずしも、あ奴の描いた青写真の通りにはならぬように。
それは不意に訪れたのである。
一騎打ちの場面に於いて、しばしばおこりうる様な事。
落葉が吹き荒れる薄の中の果し合いに於いて、片方の側の脳裏に突如として浮かぶ、それは彼の経験とその奥、形而上的部分から降りてくる、そのイメージ、青写真。
次に相手がこう動き、私がこう応じてこう返す時、相手がこの様に隙を見せて、私は其処を討ち果たすのだ!
見えた!
見えたぞ!
これこそが天啓。
そう思い、勝利を脳裏に描き、青写真を準えるが如く、相手に打ちかかる。
相手がこう動いた、私はこう応じる、こう返す、そして相手が隙を…今だ!
だがしかし、相手は青写真の様には動かずに…
その乾坤一擲の攻撃は、確かに相手を斬る。
だが、浅い。
仕留め損ねる。
何故だ!
あの天啓は何だったのか!?
そうして相手はその攻撃に耐えて、それこそが必殺の一撃だ、とばかりに、逆に彼を襲った。
手練と殺意の層で出来上がった時間を持つ技が、彼を捉える。
隙を見逃さずに、彼を討ち果たす。
何故だ!?
彼は今わの際に、その謎に、解せぬまま、驚愕の表情を浮かべて相手の目を見る
相手の目は雄弁にそれを無言の内に語り、死に際の彼は、それを即座に理解する。
即ち、相手は相手自身で青写真を描いていて、そのイメージの通りに剣筋を運ばせて彼に応じており、その青写真、イメージを、彼よりも深い場所から汲み出していたとするならば…
―――それは起こるべくして起こる、必然であろう。
悪魔、イフリート。
その名はボランザム。
こ奴はその様にして、討たれた。
だが、必殺に及ばぬまでも、こ奴の重ねた殺意の層で出来上がった時間も相応なモノであり、手負いが癒えぬこの身に於いては、それはきつい一撃であった。
まだ、まだ、倒れる訳には行かぬ。
敵はまだ、今討ち果たした首魁の更に上…
大元の幹、絵を描いた奴が居るのだからな。
小惑星兵器のやり口、漠然と本当の首魁の正体は見えているのだ。
そして、其奴に対して罠のバネ。
まだ弾いていないそれを作動させるまでは…
敵の本当の首魁、裏で絵を書いていたそいつの正体は恐らく───
ずぶり
私の身体を貫く手応え…
それは背後から来た。
「やれやれ、矢張りイーフリート風情では役者不足でしたかねー。」
もう一種の悪魔の気配…
悪魔イーフリートを焚き付けて、背後から操り、全体としての絵を描いていた真の黒幕。
それを私は漠然と、
「あ奴ではないのか?」
と、思っていた。
そうして、その「あ奴」が遂に今、のこのこと姿を現し、無防備になった私を仕留めに来る。
実は私はそこまでを演算していたのだ。
底抜けに莫迦な奴である。
あ奴があ奴で絵を描いていた様に、私は私で絵を描いていたのだ。
イーフリートであるボランザムとの対決の時と一緒だ。
後は、どちらの描いた絵が上出来なのかだけの勝負となる。
私は、私の核を引き抜かれた時に発動する術式を核に刻んでいた。
この術式には私も手を焼いたものだ。
いわば、私のとっておき。
これが罠のもう一つのバネである。
既に私は己の命数は捨てているのだ。
木札全部張った、私の最期の大賭博だ。
賽の目には、自信があるのだ。
賭けは全てが運ではない。
柱は賽子を振るが、その実、振っていない事と同じであるのだ。
さて、その賭博の殺意を、存分と味わって貰おうぞ。
私の最期の大賭博だ。
対象は栄誉に思うが良い。
こ奴は今まさに私を貫き、きっとこ奴らしく、卑怯なその奸計が首尾よく終始した事にこの上も無く満足で、ねっとりとした笑みを張り付かせたまま私の柱の中にある核を探してその手をまさぐっているに違いないのである。
その顔を、この際、今際の際の土産としてつぶさに観察してみたい気分ではあったが、生憎と、背後からの手刀で見られないのが残念ではある。
「なっ!………きさ…………………」
「喋れまい、ふふふ。」
触れた瞬間から、その敵の、敵だけの魔素を、別の魔素へと変えてしまう、呪いにも似た───
いや、似たのでは無いだろう。
実際の所、呪術を突き詰めた呪術師はいつかこの段階の事象へと辿り着くだろう。
それは黒い魔素だ。
触れた瞬間から、敵は悪魔ではなくなり、黒い魔素へと変わる。
それと気付き、離れようとしてももう遅いのだ。
己の思考が既に、己のそれらしくは働かず、もはやすっかりと黒い魔素へと変換されて、思考が働かなくなって仕舞っているのだから。
───その術式と、転移魔法が同時に発動する罠のバネ。
その、行く先は…恒星自身の中心核…
恒星フレイアのその球の中心点。
「余への、そなたの忠義しかと誉める、大儀である!」
「冥土までの近衛をそなたに命じよう。」
にやぁ…っと、底意地悪く微笑みかけてやった。
あ奴は今まさに発動しつつある転移魔法によって消滅した。
いわば、あ奴は恒星に二度、とどめを刺すと言う栄誉を頂いた次第である。
柱が今力尽きて、同時にまた恒星は今や、その寿命を全うし、最期の派手な爆発をこれから起こすのであるからな。
今となってはあ奴の思考は既に読めぬが、存在が変わる前のあ奴から見たらば、それこそ、重畳と言うのではあるまいか?
私は比較的偉大なる存在であったろう。
故に、今私の恒星の中心では、今や鉄に満ちており、そこに、黒い魔素へと変貌を遂げたあ奴が送り込まれたらば、どうなるだろうか?
それは、かのドワーフ王が見せてくれた、「銃」と言う、新しい試みの武器に使われている、「弾丸」を発射させる為の「火薬」が詰まったその一番底に少量含まれている「炸薬」の効果を現すのだ。
つまり、あ奴の転移を起点として、恒星自身がその重さに耐え切れずに、鉄の核が何処までも圧縮してもはや鉄が鉄である、その素振りすら忘れてしまい、より凝縮して何か鉄や金や、そう言ったモノ達の元になっている更に細かい
──魔素の元であろう。──
モノになり、軈ては私のコア(核)以外の表面が反発して爆発をおこし、吹き飛び、恒星の中心部は更に際限の無い圧縮をし続けていき、遂には特異点を発現させてしまい、そこからは当然ながらもはや黒い魔素へと変化をきたしたあ奴自身は逃げ切れず…
黒い魔素よりもより黒い、その特異点に捉えられてしまい…何処までも何処までも、特異点へ向かってサラサラと溢れ落ち続けて、彼の御仁への供物となるのである。
特異点から別の特異点へ、即ち、私が惑星の守護を求めた『虚無の夢の主』であり、『全ての記憶を守護する者』其処へ向かう、底の見えないそれは、奈落だ。
彼の御仁へのささやかな供物である。
無論、私も彼の御仁への供物となろう。
だが、悔いは無い。
是非も無い事であろう。
心残りは、惑星である。
恒星は、肉の箱達の棲家にはなれなかった。
私自身は、彼等を育みはしたが、棲家にはなれない運命であったのだ。
強すぎる熱は生命達には肉を損なってしまう性質があるからである。
だから、私は私のその存在の一部を、別の素養のそれと織り混ぜて、惑星を作ったのである。
惑星が次第に己の役割に目覚め、そして、その自身の胎内で育まれた肉の箱達と触れて、その文化や考え方に触れて、やがて惑星自身が変わって行くその姿は大変に目映く、見ていて素直な憧憬を覚えてしまい、その私の心根は、抑えがたいものがあり、或いは、惑星はそんな私の心の発露に気が付いていたのやも知れぬ、しかし、その意味にはついには気が付いた事はあるまい。
だが、それで善い。
それも、また善しなのだ。
しかし、惑星が、何とかならぬものか…
私にはそれが心残りであるのだ。
【side名前の無い者・惑星君】
《おやおや~、》
《考えていたよりも随分とまぁ、》
《早い帰還だったねぇ~。》
件の場所である。
私は帰ってきた。
いや、この際は、「還って来た」のであるかな?
「要件は果たしました。」
「つきましては、此方を粗品に…」
私は祭壇へと、それを掲げて供えた。
《うん!》
《素晴らしい!》
《素晴らしいなぁ、これは。》
《上物だよ!》
《禍禍し過ぎて、真っ黒い…》
《これは逸品だよね~》
《あんがとさん♪》
私への奸計への代償として、自身の存在を犠牲にした、それは嘗て絵を描いていた悪魔の、それの成れの果てである。
この御仁はこう云った供物を何よりも喜ばれるのである。
「───つきましては、是非とも、お願いしたい儀があります。」
《──わかったよ。》
《これだけの逸品だし。》
《本来は善くない事だけれどもね。》
《彼女自身が試されねばならない事だからね。》
《けれども、》
《彼女は君の一部から生まれているし。》
《別段、理に反する事ではないかな。》
《ぁ。私は要件を思い出した。》
《今からそれをやらなきゃ。》
《じゃ、席を外すよ。》
《だけれどもね…》
《それが終わったら…》
《君はまた、》
《私に挨拶に来なきゃならないよ。》
《まぁ、君ならそれを》
《理解しているとは思うがね。》
《では、私はこれにて♪》
彼の御仁が私に謁見を許した気配はそれっきり、忽然と消えた。
彼の御仁と、私のやりとり、それは、要約すれば、つまりはこうである。
惑星が、此方様の禁裏へと辿り着く試練、それに、私は加勢したい。
供物の代わりに、それを許してはくれまいか?
本来はそれはあまり誉められた事ではない、私も私の立場上、それは認められない。
けれども、これだけの逸品をくれたのだ。
私は用事を思い出した。
私は、表面上は、その様な斟酌は出来ない。
けれども、私が留守の間に、私の祭壇から、或いは私の禁裏へと侵入する者が居る事を、いちいち私自身が監視する事は無い。
……この意味、判るよね?
で、要件を済ませたらば、君もこの供物
───悪魔───
の様に、私の供物にならなければいけないよ。
きっと戻って来るだろうね。
私はそれを信じるよ。
これは、斯様なやり取りである。
忝ない。
これで私は私の今生の最期の願いが叶えられた次第である。
…
……
………
【side!!!】
ファック!
あの野郎、この私を謀りやがったな!
ファックだ、ファック!
ファック・ザ・ファック!
恒星の核に触れた際のあの屈辱は忘れんぞ!
…この、私を、なめくさりやがって!
性格悪すぎなんだよ!
どんな人生送ってきた!
…あれ?
私は何故あの状態から戻った?
あの、悪魔すら逃れられぬ、その存在を塗り替えられた恐怖…
くっ!
こ、この私が恐怖だと!?
認めん。
それは認めんぞ。
あれは、悪魔としてもはや致命的な状態だった筈だぞ。
何故私は私だと自覚している?
何故私は私を取り戻して、私自身の行動の主人と返り咲き、そうして今此処に存在している!?
そもそもに於いて、だ。
此処は何処だ!?
私はグリゴリのコカビエル。
偉大なる悪魔である。
…まぁ、元々は天使だったんだよねー。
だよねー
けどもさ、グリゴリってチームがさ、何か面白そうだったから、そこ入ったんだよ。
最初はパシリだったけども、随分と派手に暴れてね、生意気な奴等のしてったらさ、みるみる頭角を現しちゃってさ、最終的には、幾つかの軍団の頭になっちゃってねー。
んで、元々、趣味で星の事に詳しかったからさー。
主に恒星とかと抗争して、あいつらの弱点とか攻めるのが得意だったからさ、随分と名前を売っていたんだよねー。
恒星らも基本的に馬鹿だからなー。
まぁ、私はね、つまりはさ、他の悪魔を僭称する可愛い子ちゃん共とは、規模が違うのだよ。
私は人間だけを唆すのではない。
私以外の悪魔を唆し、更に堕落させたり、利用したりするんだよ。
うん。
頭の出来が違うからなっ!
私が計画している作戦の一環…
他の何人たりとも、理解に及ばない、崇高で下品で醜悪で痛快でそんな計画だ。
その計画の一端として、イフリートのボランザムを名乗るアイツを利用しようとおもったのさ。
だから、奴を唆して、奴にとある星系の攻略を決心させたんだ。
あの恒星の核は貴重だったからな。
極上品だよ。
あれだけ存在し続けて、その存在を高めてさ、そうして今、その命数尽きようとしている、その恒星の核、それさえ手に入れれば、ボランザムなんざぁ、用ナシ。
ぶっ殺して上前撥ねてやるつもりだったんだけどもね…
私も雑用とかが色々とあってさぁ、それを済ませていたんだよね。
なかなか、回収に行けなかったんだよな。
雑用も済ませて、さあ、ボランザムぶっ殺すか、って段階でさー
アイツ、一旦は首尾良く核を手に入れたって話だったのにさ、それが偽物で、再び恒星へ攻勢するだとか、息巻いてるじゃない?
あのバカ。
あれはさ、私が巧妙に偽装させたあの兵器
――小惑星に似せた恒星キラー名付けて『恒星にドン』――
をこの私がさ、あのバカの恒星攻略に重ねて仕掛ける事で成功出来たみたいなとこがでかいんだよね。
アイツ単独で勝てると思ってたのかね?
ちっと調子くれてね?
だからさ、言ってやったよあのバカに。
今回軍勢差し向けても失敗すんじゃね?
今度は恒星の方から攻めてくるかもよ。
まぁ、バックに俺が控えててやっから、お前はそれで一騎打ちでもなんでもやりなよ。
で、奴は敗北した!
だっせ!
そして、勝利で残心を忘れているだろう、恒星野郎に必殺の一撃を俺が加えた訳だよ。
卑怯?
んなもん知らねーよ。
ヒーローは遅れて現れるんだよ。
それがメキシコ流さ。
知らねーかな?
俺が一時期居たとある惑星の、とある国の流儀とゆーか、格言だよ。
チキュウって惑星だったかな?
そんで、楽してハイ、コア回収ぅ~♪
しゅぅ~りょぉ~って思ってたらば…
そしたら、あの野郎…
可愛いげの全く無い最後っ屁をかましやがった、あのカメムシ野郎がさー。
くっそ!
ファック!!!!!
思い出しても腹立つわ!
なんなんアイツ!
《やぁやぁ、元気そうだ!》
《新鮮な食材君や。》
《贖罪の時間が来たよ~♪》
《私が誰だか─》
《判っているよね~♪》
ひ、ひぃ!
私には判る、私には判った!
こんな奴がいるなんて…
我々悪魔よりも畏怖に満ちている存在が居るのか!
なんて事だ!
私は何故此処にいるのだ!
誰か、誰か在る!
…取り巻きが来ない。
逃げられない。
逃げ切る自信が湧かない。
ヤバい、ヤバいぞ、マジでヤバい、洒落ならんぞ、ヤバい、マジでヤバい、ヤバいぞ、ギャグになってない、ヤバいぞ、ヤバい、マジでヤバい、笑えないんだ、マジでヤバい、ヤバいぞ、ヤバい、勝てる気がしない、マジでヤバい、ヤバい、ヤバいぞ、うん、ヤバい、ヤバいし、むしろヤバい、ヤバいし、しかもヤバい、ヤバいってーか、マジヤバい、鬼ヤバい、ヤバいンゴ、鬼シコヤバい、きゃんヤバめー、つまりはヤバい、結局ヤバい、畢竟ヤバい、つきつめたらヤバかった、ヤバい、ヤバいぞ、マジでヤバい、洒落ならんぞ、ギャグちゃうやんか、ヤバいぞ、マジでヤバい、うん、ヤバい、なんつーか、逆に、逆にヤバい、ヤバさ抜け出したら更にヤバい感じ、ヤバい密林抜けたら、ヤバい山林に来た感じ、ヤバさの向こう側…限り無く透明に近いヤバさ、午後のヤバさ、ヤバさ剥いちゃいました、ヤバさ温めますか?違いが判るヤバさ、ヤバめの無理め、なんてゆーか、そもそもヤバいって何だっけ?何それ、美味いの?
《君が、落ち着くまで、決して、食べない♪》
ひっ!
ひぎぃーっ!
理解した。
理解してしまった。
こいつが私を見る目…
何処までも黒く、そして仄暗いぬめぇーっとした目!
それは食べ物を見る類の目付き…お腹空いたなー的な…私を、飛び切りの御馳走だと、食糧と見做している!
少女の姿のコイツ───
どっかの世界で、そうだ、以前チキュウって惑星か?そこで活動していたその時に見たニホンニンギョウって奴だ、それのイチマツニンギョウみたいな髪型のコイツ
───明らかにヤバい奴。
コイツには出来る!
容易に、出来てしまう。
喰われてしまう!
なななななななな…
どどどどどどどど…
どうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしよう…
ごくり…
「お、お、お嬢ちゃん、い、嫌だなぁ、い、いけない冗談だよ、それは、ほ、ほら、飴があるよー!」
俺は虚空から飴を出そうとした。
いつも人間の子供を手懐ける為にやる術式だ。
魔素なんて我々(あくま)には粘土こねるくらい造作もない事だ。
震えが止まらない。
でも、徐々に少女へと向かう。
手に持った飴を…!
これさえ食わせる事が出来たなら、まだ私にも生存の可能性が残されるだろう。
さぁ、その生存の道を開拓しなければっ!
一刻も早くだっ!
ヤバい少女に一歩近付く毎に、時間の流れが遅くなる!
くっ!
まるで泥の中で水泳しているみたいだ!
だけれども、私はそれを止めない。
飴を手渡す事を。
それをやらなければ、私は食べられてしまう!
先ずは飴を渡すことだ。
それをやらなければ、始まらない。
私の必殺技の一種だ。
どんな存在も、神ですら、飴を口にしたらば…
堕落して、私の傀儡となるのだ。
これに成功すれば、生存への突破口は残されている。
諦めるな、私よ。
膨大な時間が過ぎていた。
何処かの宇宙の時間の概念で言えば、何兆年過ぎたのか…
俺は理解した。
観念した。
「どうか私を食って下さい。」
ヤバい少女の目の前に辿り着いて、私は泣いていた。
悪魔として、それは無かった感情だ。
だが、今となってはそれはもうどうでもいい。
そんな私を、微笑みを讃えた彼女が迎えてくれた。
ようやく、ようやく、会えたねっ!
マイエンジェルっ!
今や私の心には、愛が満ちているよ。
生まれ変わったみたいさ。
良く見れば何て魅力的なんだ、ハニー。
彼女がその愛らしい口を開いた。
さぁ、何て答えてくれるんだろう?
私は彼女の言葉を待っていた…
「いったぁ~だっきまぁ~すっ♪」
…へ?
ヴァリボリヴァリボリぐしゃぐちゃむにゅむにゅ…
彼女はその言辞を以てしてではなく、その己が内包する食欲で以て応えてくれた!
な、何て大胆なんだろうかっ!
何て斬新なのだろうかっ!
情熱的で、その行動は芸術的だったんだ!
嗚呼、こんな世界があったんだなぁ。。。
「ごちそぉーさまでしたぁっ♪」
【sideXXX】
世界は愛に満ちている。
しかし、だが、それ故に、光り差す場所には、影が出来上がるのだ。
私が私自身の存在をそれと理解したのはいつだったろうかなぁ?
…思い出せない。
だが、私には使命がある。
人間系を迷いから救わなければな!
私自身、未だ、天使として未熟だ。
それ故に、まだまだ成長すると思う。
負けるものかっ!
世界を遍く等しく照らし出す、その使命を全うするのみだ。
さぁ、行くぞぉー!
私は、天使コカビエルっ!
元気・勇気百倍だっ!
【side名前の無い者】
やぁ…やっぱ今回もそうかー。
悪魔って反転して天使になる確率高いよね~。
案の定、今回もそのパターンだったなぁ。
暇潰しの統計データ上、面白味が無い展開ではあったなぁー。
まぁまぁ、美味しかったしなぁ。
それでいーじゃん。
そうやって宇宙は回ってんだからね~。
宇宙はまぁーわぁーるぅー♪
きぃーみぃーーをのぉーせぇー……ゲフッ!ゴフッ!
…何か今私に不可思議な壓力が働いた!
チョサクケン?
…なるほど。
駄目なんだ。
この私を以ってしても。
…
……
………
【side恒星フレイア・惑星ちゃん】
──私だ、聞こえるか?
はい。
──私が側に居る。
──視ている。
──それが判るか?
…もう、歩むのをやめて良いのですか?
──君が思う通りにしなさい。
──私は、ただ見ていよう。
──君の姿を。
──最初から、最期までな。
もう少し、歩いてみます。
…
……
………
《彼女、ぐっすり寝ているから…》
《出てきて大丈夫だよぉ~♪》
《恒星君。》
──此処に控えております。──
《あちゃ~…》
《しっかり惑星ちゃんに…》
《癒着している部分が…》
《どうしても離れそうにはないよ~。》
《これはそのまま残すしかないわ~》
《惑星ちゃんをこれからも》
《見続ける恒星君の魂の断片は》
《これは残しておく事にするよ。》
《私の力が至らぬばかりに…》
《面目ないね~。》
──然り気無い心配り、感謝に耐えません──
《じゃ、も~い~よね~♪》
──悔いはもはや有りません──
《いたぁーだきますっ♪》
…
……
………
【side元恒星フレイア&???】
何故、私はその存在を塗り替えられて、彼岸の世界から此方の世界へ出るときに反転しなかったのであろう?
何故、私は記憶一切を失わなかったのだろう?
「元々、柱と言う存在は、中立であって、反転して、その存在がたとえ正反対となったとしても、中立に近い立ち位置故に、大同小異となる事であるし、しかも、私の外套を身に纏っていたからじゃないかしら?嘗ての偉大なる柱よ。」
お前は…暗黒龍ワザリングだったか。
久しいな、こうして再び話が出来るとは。
しかし…
そうか、そう言った理由で、私は反転をまぬかれたのであるか。
お前も巻き込んで輪廻してしまったのか。
すまぬな。
「私は柱殿との戦いの末に敗れ、そうやって柱殿の装具と相成った次第だから、それに一切の否やは無いよ、世の中は勝った奴が正しいのだからさ。」
「寧ろ今はそんな柱殿へと便乗した結果で神性を高められて、万々歳な結果だしね。」
「どうせ彼岸から此岸へ来たのだから、しばらくは二柱で、心行く儘に、銀河から銀河へとあちこち河岸を変えて、巡ってみないかしら?」
ん?
二柱…!!!
そうか、判ったぞ。
彼の御仁からの、粋な計らいであろうな。
確かに君の存在が、柱と相成っておる。
そして、君のその誘いであるか。
そうだな…
…君がそう言うなら、それも善かろうさ。
私には別段、否やの理由もなし。
「アンタ…粋じゃないよね…」
「レディーからの誘いを…」
「ぶちぶち…ぐちぐち…」
如何したか?
「なっ…何でもないよっ!さぁ、ほらぁ~アタシの背中に乗った乗った!」
その言葉と同時に、私の装具がひとりでに私の身体から離れ、軈て嘗て私と相間見えた様な姿の漆黒の龍の姿へと変容した。
以前より神性が高まり、愈々(いよいよ)と以って、その暗黒龍の姿は気品に満ちていた…
…
……
………
【side誰でも無い者】
一度に二個…
いや、龍が居たから三個だね。
そんだけ食べちゃうとさぁ…
流石にげっぷが出ちゃったよ。
消化不良になっちゃわないかなぁ~
寝る前は太るのぉ~!
…なーんてね、
いーゆめ見ろよっ!
あばよっ!
君達は反転して生まれ変わる。
私が食べて、私が出す事によって。
…ちょっと、下品。
君達は生まれ変わる。
けれども、嘗ての君達が存在した記憶…
それらの一切は私のモノに、するからね!
いつか、または時間の無い此処で、
私が蒸発する、その時までね。
君達が私を起こしに来たときは、
きっと、君達は君達で、眠って仕舞っている事だろうさ。
だから、忘れないでね。
ずっと此処で、待っている。
すっかりと仕舞って在るからね。
客観的に読み返してみると、これ、あれだ。
冒頭の雑魚戦が銀河の英雄の伝説の…アスターテ会戦だ。(°_°)!
エタリオウ、もう、大好き。
何とかして、でかいの勝って、父に似たその気質を後世に繋いでほしい。
恒星フレイア□□□□(-人-)忝ないっ!
暗黒龍ワザリング□□(ФωФ)背中に乗りなさい!
名前の無い者□□□ŧ‹"(o'ч'o)ŧ‹"ŧ‹♪
グリゴリのコカビエル(๑ÒωÓ๑)反転っ!シャキィーン!
惑星ちゃん□□□□□( ˘ω˘ ) スヤァ…
惑星ちゃんの欠片□□(*`н´*)このハゲェー!
恒星フレイアの欠片□( ⚭-⚭)ミテルゾーミテルゾー
その頃の主人公□□□(><)分身が個性的過ぎる…




