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第六十九話 五所瓦これぞう劇場『女子高生は渾沌がお好き』第一章

登場人物


みちよ・・・主人公。明朗快活な高校一年生の女子。


河童・・・謎の森にいる謎の河童。


ヘクソン・・・鉄兜の王の側近。 


下地法師・・・伝説の生物JKを慕っている。ミニスカを穿いた神像に日々祈りを捧げる信仰心強き宗教者。


電磁九郎・・・活人剣音速大蛇流二刀剣術免許皆伝者。


             『女子高生は渾沌カオスがお好き』




【一幕 森の奥】


 登場人物 みちよ



みちよ「ああ、学校の帰りについついお腹が減って、ザクロなんかを木からもぎって食べたからこんなことに……」


 みちよ、川で服を洗う。


みちよ「ああ、ダメね。染みになって落ちないわ」


 みちよが再び川の水を掬おうとすると、川から謎の手が伸びてみちよの手を掴む。


みちよ「ああ!落ちる、染みじゃなくて私がぁあ!」

 

 みちよ、謎の手に引かれて川に落ちる。

 


【二幕 さっきの森の奥と同じようで違う森の奥】


 登場人物 みちよ

      河童



みちよ「ぷはっ、ああ。びっくりしたわ。何かに引っ張られたみたい。あれ、どうしてかしら。つま先から頭のテッペンまでもれなく全身が川に浸かったはずのなのに、全く濡れていない。それにザクロの染みもなくなっているわ」


河童「ふふっ……」


みちよ「誰、誰なの。そんな水の中から私を覗き見て笑うあなたは誰?」


河童「俺か?それが何だっていうんだ。そういうお前は水の外で何をやってるんだ?」


みちよ「おかしな人。私達は魚じゃないのだから水の中にいなくて当然でしょ。訳の分からないことを言ってないで上がってきたらどう?」


河童「それもそうだな。俺は魚なんかとは違う生き物だしな」


みちよ「な、なんと!あなたは河童じゃない!」


河童「ほぅ、この世に産まれて今日までの間、俺は自分が一体何者なのかという答えを求めていた。それを会って間もないお前が解決してくれるとはな。そうか河童か、今日から俺は河童だ」


みちよ「今日からも明日からもないわ。遥か昔から、私達の暮らす日本ではあなたのように全身緑っぽくて、手に水かきがあって、頭にお皿を乗せた生き物は皆一様にして河童というのよ」


河童「ほぅ、お前は俺以外にも俺みたいなのを見たことがあるのか?」


みちよ「まさか!河童なんてのは伝説のなにかしらよ。今だって我が目を疑いたいくらい。でも他でもない私の目が捉えたこの真実は誰にとってもまごうことなき真実よ」


河童「なるほど。お前の目ってのには絶対的な信用があるのだな。しかしその日本ってのはどんなところだい?」


みちよ「何を言ってるのよ。ここが日本でしょ」


河童「ここが?へへっ、お前がいう日本って国にはああして太陽が二個も三個もあるのかい?」

  

みちよ「なんですって、太陽が……ああっ!空に太陽が、ひぃふぅみぃ……3つもある!ああ、私は夢を見ているのかしら」


河童「今お前が、お前の目に映ったのは真実だって言ったじゃないか。これは真実さ」


みちよ「ああ、それに周りをよく見れば、さっきの森とは様子が違っているわ。森は全体として緑色だったのに、今はどれもこれも紫色をしている……ああ不気味だわ。川に落ちて服が濡れていないのも不思議だしこれは一体どうゆうことでしょう」


河童「へへっ、乱心中の乙女かい。こりゃいいね。お前は俺が何者かを教えてくれたからな、その御礼を一つしよう。あっちに進めば森を抜けて、人がたくさんいる街に出るぜ。お前の抱える不思議を解決することが出来るかもしれない」


みちよ「やめて、RPGみたいに行き先を指示しないで、道は自分で決めるわ!」


河童「へへっ、人の親切は素直に受けるべきだぜ。それはここでもお前の言う日本であってもきっと共通する美徳だと思うぜ。じゃあな、俺は用があるんで先を急ぐぜ」


 河童、川に飛び込み退場。


みちよ「ああ、河童でもいなくなるとこの状況では寂しいものね。しゃくだけど、今は人を求めて河童の言った通り街に向かうのが良いみたい」



【三幕 街】


 登場人物 みちよ

      おばさん

      男の子

      おじさん



みちよ「ああ、疲れた。またザクロが欲しいわ。喉も乾いた。もし、そこの人ここは一体どこなの?」


おばさん「え?ここがどこだって?可哀想にこの娘さん頭をやられたのかしら」 

 

みちよ「いいえ私は正常、偏差値は80よ」


おばさん「ここは街よ。それ以上でも以下でもないわ。じゃあね、私には商売があるのだから」


みちよ「ああ、行ってしまった。おかしなおばさんね。もし、そこの僕ちょっといいかしら」


男の子「そこの僕ってのはこの僕のことかい?」


みちよ「ええ、そうよ。ねぇ僕、ここは何て所なの?」


男の子「ここは何て所だって?ここはここさ。お姉ちゃんがここをここと認識していればもう答えは出ているじゃないか。じゃあね、僕はこの先特に何も用事はないけど、それでも前に歩かなきゃ」


みちよ「まったく人をからかって!何て所なの!おかしな人ばかり。うん?この音は何かしら……ああ!あれ戦闘機じゃない!空を優雅に飛んでいるわ!ああ、街が攻撃されてるわ!」


おじさん「何を騒いでるんだい。頭をやっちまった気の毒な娘さん」


みちよ「何を言うの!私はおかしくないわ。それよりも戦闘機が爆弾を落としているのに何でそんなに余裕で構えていられるの?」


おじさん「そりゃ、現実として余裕でいられる状況であり、心境であるからこうしているのだよ」


みちよ「おかしいわ。さっきから皆おかしい」


 舞台上から蒟蒻こんにゃく落下。


みちよ「何これ、一体何だというのこの世界は!どの世界に蒟蒻を落とす戦闘機があるというの!」


おじさん「何を慌てているんだいお嬢さん。それにバクダンとかコンニャクってのは一体何のことを言ってるんだい」


みちよ「爆弾は爆発する強力な兵器よ、それに蒟蒻は今落ちたコレでしょ!」


おじさん「へぇ、君はコレを蒟蒻と呼ぶんだね。コレに名前をつける人なんて初めてさ。ユニークな感性をお持ちのお嬢さんだね。じゃあ私はこれで、仕事をサボっている最中なのだよ。せっかくサボっているのにこんな所でおしゃべりはいけない」


みちよ「全く何だと言うの。言ってることがちんぷんかんぷんじゃない!」

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