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アナタの本当の姿は?  作者: kame
高校三年生
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【第97話】夏休み3

『みなさーん!!ライブ楽しんでますかー!!』

「「「いぇーいっ!!」」」


 ステージの上でマイクを使って叫んでいる女子二人をステージ横のスペースから見る。

 えぇーと、今日は所謂夏フェスに来ています。こういうのには来たことがなかったけど、事務所からチケットを貰ったから来てみたら伊佐美さんに捕まって裏に連れてこられた。あっ、もちろんといってはなんですが遥斗も一緒です。基本的に事務所から貰えるチケットはペアチケットなんですよね。ペアでなくてもわざわざ2枚くれますし、わたしに何を期待してるんでしょうか。


「凄いっ凄いっあの人もいる!!」


 わたしの横で観客席よりも更に近い所で他のアイドルや歌手と会うことが出来て遥斗はテンションが上がりまくりだ。

 これを見れただけでもわたしとしては満足。


「あれ?リンちゃん。今日はここでどうしたの?」


 あっ、沙苗さん。おはようございます。


「沙苗さんも出る?」

「うん。今日はMCだけどね」


 ・・・MCだったらもうステージに出ておかないといけないんじゃないですかね。


「出番はもっと後だから大丈夫。ほらいまあそこでMCちゃんといるでしょ?」


 なるほど。MCは持ち回りなんですね。


「ところで、伊佐美さんはなぜわたし達を連れ込んだ?」

「え?おったけん連れ込んだだけやけど?」


 そ、そうですか。

 なんか最近芸能界に知り合いが守山さんの送迎で増えてるから誰だこいつという視線は受けてないけど、数組のアイドルからリンちゃんもステージ出るの? とか何度も聞かれたんですよね。わたしは今回ステージには立たないです。

 テレビに出ている守山さんも覚えられてるけど、なぜか一緒にわたしも覚えられてるのが分からない。皆さんマネージャーの人も覚えるんですか?わたしマネージャーじゃないですけど。



 *


「おつかれさまでーす」


 ステージで歌っていた二人組がステージから降りてきた。


「あれっ!?リンちゃんなんでここに!?」


 ステージから降りてきたナギサさんがわたしを見つけて声を上げた。横にいるアカネちゃんも目を見開いてる。つまりさっきまでステージで歌っていたのはパロメロの二人だった。この日のためにレッスンしてたのは知ってる。


「あの人に連れ込まれた」


 パロメロと入れ替わりでステージに上っていた伊佐美さんを指差す。観客席からは歓声があがる。あの人も結構ファン抱えてるんですよね。

 あの人声優ですよね・・・?



 *



「へぇ、伊佐美さんのイチオシの子なんや」


 なぜだかフェスの打ち上げの立食パーティーに連れてこられて、とあるアイドルグループのリーダーに声をかけられた。この人達はわたしもちゃんと知ってる。本業大工兼業農家の趣味バンドのアイドルグループだ。本当にこのグループは異色ですよね。


「イチオシかどうかは知らない」


 わたしそもそも露出しない方の声優なんですよ。


「えっえっまじ!?」


 遥斗がわたしの隣で声をかけてきたアイドルを見て目を白黒させ、箸から唐揚げが落ちる。運良く手元にあった小皿に落ちてセーフ。


「なんでリンはそんなに平然としてるの!?」

「いちいち驚いていられない」


 なんだか最近マネージャーっぽいことしてるからか有名人と会うことも多くて慣れたといったほうがいいかもしれない。

 少し話しているとリーダーがスンスンと鼻を動かして・・・


「ん・・・もしかして、男の子?」


 わたしを見ながら小さな声で言われた。は?え?もしかして分かる人ですか?


「反応的に当たりっぽい? なんか匂いがな。違うんや。そっちの子は女の子?」

「さ、さすが農家・・・匂いでわかるんですか」


 最近リンのときは一切バレてないんですけど。それに匂いにも結構気をつけてはいるんですが・・・


「うん。ほとんど匂いは女の子なんやけど、かすかに男の子の匂いが残っとるんや」


 ま、まぁわたし普段は男子ですからね。香水も余り好きじゃないんで余程の場合じゃないとつけないですし。


「まぁそれはどうでもええわ。僕らのステージは楽しんでくれた?」

「ん」


 ステージ裏から出て観客席で見ていると目があいましたよね。ステージ裏でも姿は見ましたし、覚えられててもおかしくはない。

 隣りにいる遥斗はサイリウム振ってましたし。ただ昼だったのであまり光らせても意味はなかったですけど。遥斗が目をキラキラとさせながら答える。


「最高でしたっ!!」

「それは良かった。中々聞いてもらった人たちから直接感想を聞くことはなくてな。それに最近は鍬持ってて楽器練習あまりできてなかったんよ」

「全くそれを感じさせない最高の演奏でした!!」

「それは良かった」


 今後共よろしくな。といってリーダーは次の人に声をかけに行った。まさか匂いで性別までわかるとは思ってなかった。土の触って、匂って良し悪しが分かるのは知ってたけど。



 *



 パーティーが終わり、さて帰ろうとロビーを歩いていると後ろから抱きつかれた。


「リーンちゃーん!!」


 ぎゅーっと抱きついてきたのは沙苗さん。あぁ、酔ってますね。沙苗さんお酒好きなんですけど、弱いんですよね。

 どうしたらいいんでしょうか? わたし車なんで送ることは出来ますけど、誰に連絡したらいいんでしょうか?

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