【第91話】オフ会
「はい?オフ会?」
「うん。イベントで出会ったサークル主と食べに行くんだけど、佑樹もどうかなーって」
俺サークル主でもなんでもないんだけど。
「サークル主以外にも一人ずつ連れてくる感じだから問題ないよ」
「んーじゃぁ行こっか。
いつ?」
「来週土曜」
「りょうかい」
朝は仕事だけど、夜は問題ないです。
*
「どうも、サークル『ブレンド』の遥斗です。今日は宜しくおねがいします」
「同じくリンよろしく」
軽く自己紹介をして、周りのサークル主を見渡す。参加人数としては30人ぐらい。宴会用の部屋の貸し切りになった。
参加者の中には先生もいる。そして先生と一緒に来ているのは早乙女さん? あぁ、先生と早乙女さんは最近趣味が相当あったのかよく話してますからね。主にBLの話で。その繋がりで誘われたんだと思う。というか早乙女さんは早乙女さんで自分のサークルありますよね。そっちでの参加じゃないんですか?
「じゃーかんぱーい」
今回のこの集会の主催者の人がグラスを持ち上げて乾杯。
「飲み放題なんでどんどん頼んでくださいねー」
「リンは何がいる?」
「コーラ、唐揚げ」
「りょーかい」
未成年なんでお酒はだめです。あと腐ってますけど教師もいますからね。
*
「遥斗君とリンちゃん来たんですね」
華岡先生が声をかけてきた。修学旅行が終わってから2,3回遥斗を巻き込んでメイク講座をしたが、手先は器用だったのかすぐに覚えた。というかですね。一応男にメイクを教わるのはどうなんですかね。
「まぁ誘われたんで」
他に予定がなければ参加しますよ。
「二人共呑まないの?」
仮にも教師が未成年にお酒を進めないでください。問題になりますよ。冗談とは分かってますけど。
「ちゃんと分かってる人にしか言わないってー」
それならいいですけど。
*
「リンちゃんと遥斗君って付き合ってる感じ?」
幹事の人に聞かれた。
まぁわたし達ただのサークルメンバーにしては距離が近いですからね。
「付き合ってますよー」「ん」
「やっぱりかぁー!!遥斗君こんな可愛い子捕まえて!!」
あはは。まぁ作ってますからね。
先生に早乙女さんはつーっと視線を外さないでください。わたしの普段がひどいのは自覚してるんで。
「いいなぁー!!俺も彼女ほしー!!ねぇリンちゃん誰かいいJK教えて!!」
「JKに酔わずに自分で話しかけれる?」
「無理っ!!」
じゃぁ無理ですね。というかわたし普段は男子なんで女子高生は紹介できないんですけど。女子の友達はあまりいないんです。声優なら何人かいますけど、あの人達に相手がいないかは全く把握してないので、やっぱり教えられませんね。基本的に彼氏がいると公言しているわたしがいじられる一方なんで。
*
「この後、二次会行く人ー!!カラオケねー!!」
幹事の人が呼んでいる。どうする?
「はーい。いくー」
先生・・・アルコール入ったらちょっと口調崩れるんですね。
「二人もいこー!!」
酔っ払って絡みがうざったくなりましたね。それでもわたし達の素を言わないだけいいですけど。
「どうする?」
「行きたいけど、色々となぁ・・・年齢制限がなぁ・・・」
一応まだ遥斗が17歳だから、遅くまではカラオケは難しいんですよね。
18歳未満の時間制限があるのがつらい。
「というわけで、わたし達はこの辺で」
「えぇー大丈夫だって、担任のわたしがいるんだから!!」
・・・先生。それ言ってもよかったんですかね。あと多分担任がいてもアウトだと思います。
「えっ?教師なんですか!?」
ほら、他の参加者が食いついたじゃないですか。先生基本的にR18本描いてる人なんですから。
「そしてリンちゃん達の担任!?」
はぁ・・・
「そう。担任」
「この子ら、学校と全然違うから気がついたのこの前の修学旅行なんですよー」
酔っぱらいは黙ってください。
「乙女さん。確保」
「りょーかい」
早乙女さん、先生を捕まえておいてください。
「あれ?聞いたらまずかった?」
「ん。聞かなかったことに」
わたし達が高校生というのは別にいいんですけど、R18描いてる人が教師というのは少しまずそうなので。
*
「~♪~♪」「~♪~♪」
結局遥斗もカラオケに来たわけで・・・わたし達がアニソンのデュエットで歌うたびに場が盛り上がる。わたし達声変えて歌っているからですかね。わたしは完全にキャラクターの声真似ですし、遥斗は遥斗でわたしの隙間を埋めるように地声を男声を切り替えながら歌っている。
「リンちゃん、マジ何者!?人間変声機じゃん!!」
「よく言われる」
「声優やってそう」
んぐっ、歌い出しで言わないでくれますか。つまっちゃったじゃないですか。
「え?まじ声優!?」
「秘密」
勝手に声優だと思うのは良いですけど、自分からは言いません。




