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アナタの本当の姿は?  作者: kame
高校三年生
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【第82話】三年生

 ホワイトデーに、春休みのイベントと色々あったがそんな語るようなことはなかった。

 ホワイトデーは俺の作ったクッキーとカップケーキを渡したし、イベントに参加に、悠里としてアテレコしてラジオに出たりしたけど、そんなに話題になるようなことはなかった。至って平凡な毎日だった。


「わぁ、今年も一緒だね」

「あぁ」


 そう今年も遥さんと俺は同じクラスになった。あと早乙女さんにアカネ君、守山さんもいる。近藤と柊さんとはクラスが別になったが、あっちはあっちで同じクラスになっている。

 というかこのクラス分け・・・成績じゃないかな? テスト前に遥さんと軽く勉強していたおかげか俺の成績も結構あがったし。


「担任は誰だろ?」

「さぁ」


 いよいよ受験だし、イベント参加を絞ったり仕事減らしたりしないといけないかなぁ・・・そんなにレベル高い大学を狙っているわけじゃないけど。



 *



「じゃー今年もよろしくー」


 二度あることは三度あるとはよく言ったもので今年の俺達の担任は華岡先生となった。

 何度か2年の担任のときも3年生が進路の相談に来ていたぐらいだから進路相談役としては結構適任なんだろうか。結構フランクな先生だから話しやすいだけかもしれないけど。


「じゃぁ進級して一発目だけど、進路についてアンケート取るよー。これで進路を決めるわけじゃないからゆるーく書いてねー」


 ここで一ボケ入れる人はいるんだろうか。芸人志望の人が居たら一ボケはしそうだけど。


 前から回されたアンケート用紙をシャーペンでコツコツとつつきながら考える。今考えているの姉さんの通っている大学だ。姉さんは今年で卒業になるから丁度入れ替わるように大学に通い始めるようになる。

 もう一つは・・・遥さんが志望といっていた大学だ。多分成績的にはギリギリ。もちろん遥さんがいるからというわけではなく、そこの教育学部にも興味があるから候補の一つと上げている。


 まぁどっちに行ったとしても、そんなに距離が違うわけじゃない。というか最寄り駅で考えたら同じだから違う大学でも遥さんと会う機会は十分にある。

 ただ通学するには遠いから大学の近くで部屋を借りることになるんだろうか。


 とりあえず第一志望を姉さんの通っている大学で、第二志望を遥さんと同じ大学にしておこう。

 就職というのも考えなくもないけど・・・既に事務所からは正社員としてどう?とは人事の人から言われているから就職先に悩む必要はなさそうだけど、他の可能性を広げるために大学は出ておきたい気持ちがある。


「じゃー後ろから回収ー」



 *



「じゃぁ次は修学旅行の班分けするから、一緒の班になりたいやつは集まれ。一班4人で」


 別に同じ班になりたいやつを分けるわけじゃないから深読みしないように。と華岡先生は言う。


 俺の横にすっと遥さんが現れる。

 進級した初めのほうだからまだ席替えもなく、出席番号順だから席が離れている。

 他にも早乙女さんとアカネ君が集まってきて、これで4人班。


「はい。そこ決定。紙に名前書いておいて」


 了解です。

 ところで今年の修学旅行は何処に行くんだ?


「選択制だってさ」


 ここに書いてあるよ。とさっき先生から貰った紙に名前を書いていた遥さんが答えてくれた。

 ふむ・・・北海道、京都、沖縄、ハワイ、グアム、台湾の選択制か。


「何処行きたい?ちなみに俺は海外パスで」

「同じく海外はいいやー」

「あたしもーパスポート持ってないし」

「すみません。おまかせします」


 じゃぁ海外は外して・・・じゃぁ・・・


「何時の時期に行くんだっけ?」

「ゴールデンウィークの後だっけ」

「んー多数決で」


「「「「せーの」」」」


 4人で紙を指さして、


「じゃぁ沖縄決定で」


 まさかの満場一致だった。

 丸書いて、華岡先生に提出っと。



 *



 春休みの最後の期間、4月の始めから俺は自動車の教習所に通っている。学校が始まってからは放課後に通うことになっている。

 学校としては親の許可さえあれば免許は自由に取って良いといった感じだったからさっさと取るべく、というか両親から早く取れと急かされて誕生日前に仮免の前まで終わらす予定で通っている。

 急かされた理由はイマイチ分からないけど、今まで諦めていた少し地方のイベントにも参加できるようになるから俺としても免許を早く取ること自体は全然構わない。


 ――ブォン


 おっと、吹かせすぎた。取得する免許の種類としてはMT車。父さんの車がMTだからMTで取っておく。


「うまい」


 父さんの運転を参考にしながら車そ転がしていると教官からはお褒めの言葉を頂いた。


「どっかで乗ってた?」

「いえ、父の真似をしているだけです」

「凄いな!!ここまでガクガクしないのは久しぶりだ」


 あー、前の車みたいにですね。俺の目の前を走る同じMT車はガックンガックンとしている。クラッチを離すのが早すぎるんじゃないかな?


「免許取れたら親の車乗るって言ってたか?」

「はい。両親それぞれ一台ずつ持っているので、どちらかを借りる予定です」


 車は買おうと思えば買えるけど、駐車場がない。家の駐車場は2台で一杯一杯だ。月極を借りてもいいけど、自分の車というのにはこだわってないし使っていいということなら親の車でもいい。


「あっ次右折な」

「はい」


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