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アナタの本当の姿は?  作者: kame
高校二年生
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【第71話】姉の恋人

「ただいまー」


 両親も休みの冬の祭典の前日。遥さんと明日の段取りとか色々詰めていた所に姉さんが帰ってきた。今年はお早いお帰りで。いつもは大晦日なのにな。前は冬の祭典であったけど。


「お、お邪魔します」


 んん?この声は聞き覚えがあるぞ。姉さんの彼氏の・・・名前忘れた。

 もしかして連れてきた?え?どうするの?泊まるの?何も聞いてないから来客用の布団とか全く準備できていないんだけど。



 *



 俺が自分の部屋からリビングに向かうと、真剣な顔をした父さんがソファーに座っているのが見えた。


「祐樹はこっち」


 なんで母さんも神妙な顔つきなんですかね。俺は母さんに示されたソファーに座る。


「娘はやらん」


 父さんそれ言いたかっただけだろ・・・口元が緩んでる。でもその言葉で姉さんの彼氏がその言葉で固まってる。姉さんは気が付いたようだ。お茶でも用意しましょうか?こういう時に相手にぶちまけるんですよね。


「お願いします!!娘さんを下さい!!」


 えーと、名前忘れたけど彼氏さん。父さんはただ言いたかっただけなので問題ないですよ。


「あーいいよいいよ好きに持って行っちゃって」


 もう父さんが演技やめたな。さっきまで言ってたことと真逆のことを急に言い始めたことで彼氏さんぽかんとしちゃってる。


「えっと、いいんですか」

「あぁ。持ってってくれ」


 早く孫の顔見せろよ。と気の早い父さんの言葉に彼氏さんははい。と答えた。なんで俺の身の回りそう即答できる人だらけなんですかね。



 *



 軽く弟の佑樹ですと自己紹介して彼氏さんの名前は杉本(すぎもと) 裕也(ゆうや)さんとのことだった。完全に忘れてた。


「そういえばリンちゃんは?確か妹さんでしたよね」


 前あったときはリンでしたねぇ・・・というかまだ妹だと思われてるんですかね。

 えーと、どういう立ち位置のほうがいいですかね?


「えーと、リン?リンは・・・」


 どうする? と家族に見られる。えぇ、まぁ姉さんの旦那さんになる人ですからね。教えても別にいいけど。はて、あの日ぐらいしか会ってないけど覚えてくれているんだろうか。

 眼鏡を外して様子見を・・・


「っ!?」


 気付いたな。というか俺そんなに眼鏡外すとリンに見えるのかなぁ・・・メイクも何もしてないんですけど。

 自分で見る限りじゃリンとは結構違うと思う。特に目の周りはガラッと違うはずなんだけど。


「えっ、えっ!?い、いやいやいやいやいや!!」

「現実を受け入れて下さい」


 リンの声で杉本さんに言った。


「いやいやいやいやいやいやいや」


 なんでそんなに頭を振るんですかね。そんなに受け入れがたい事実なんですかね。


「ダチがリンちゃんと付き合いたいとか言ってたんだ・・・」


 あぁ・・・ご愁傷様です。

 後どのみち俺相手いるからむりっすよ。



 *



「まじでリンちゃんなんだ・・・」


 どうせなら着替えてこいと言われたからリンに着替えてきた。時間としては10分ぐらい。もう慣れたから着替えにかかる時間はそれくらいだ。

 今日の服装はグレーの膝丈スカートに白のセーター、あと足元が寒いからニーソックス。


「まぁ本当の事」


 うわっすげっと杉本さんはわたしの全身を舐め回すように見て


 ――バシッ


 杉本さんは姉さんに叩かれた。そうですよね。彼女の方を見てあげて下さい。


「リン晩御飯よろしくー」


 ・・・母さん居るときぐらい作って下さいよ。わたし料理好きな方なんで別にいいですけど。


「夕飯何が良い?」

「なんでもー」


 そういうのが困るんですよね。材料的に鍋でいいですか。明日は両親も冬の祭典に行くとか言っていたから家族全員疲れ切るのが見えているので具をぶち込んで似るだけの鍋が簡単なんですが。




 *



「リンちゃんそのままなんだ」


 え?あぁ、もうまた着替えるの面倒なのでリンのまま鍋の準備してましたね。


「佑樹はリンの方が違和感ないんじゃない?」

「そんなはずは・・・」


 ないとは言い切れないかもしれない。まぁ自分でも思っていたことではある。素でリンの思考をしていたことは結構あるから、思考がリンよりになっているのは自覚している。

 あと姉さんせっかく来たならビールを持っていくだけじゃなくてカセットコンロをリビングに運んで下さい。今日は人が多いのであっちで鍋しますので。



 *



「リンちゃんちょっといい?」


 食器を洗っていると杉本さんに声をかけられた。

 今日は姉さんの部屋に泊まるとのこと。明日の朝、昨夜はおたのしみでしたね。とでも言ってみよう。


「ん?」


 手についた水気を拭き取って杉本さんに向き合う。


「そ、相談なんだが・・・」


 杉本さんはえー、あーと言いながら言いよどむ。


「何?」


 わたしが声をかけると意を決したのか杉本さんが真剣な顔で


「麻美の指のサイズってどれくらいか知ってる?」


 へ?えーと、


「左の薬指って事でいい?」


 杉本さんはコクリと頷く。


「知らない。他の指なら知ってるけど」


 アクセサリーを付けている時にサイズは教えてもらったけどあれは右手の指だったし・・・姉さんが左の薬指にはアクセサリーを付けているところをわたしは見たことがない。


「そうか」


 結婚指輪でも用意するつもりだったんですかね。

 ちょっと今度聞き出しておきましょうか。


「聞けたら連絡する」


 連絡先下さい。とわたしは佑樹用のスマホを取り出して杉本さんと連絡先を交換した。実はメールアカウントは両方のアカウントをどっちのスマホでも見れるようにしてるから、メールならどっちでも連絡付くんですよね。



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