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アナタの本当の姿は?  作者: kame
高校二年生
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【第56話】夏休み3~イベント~

『開場でーす』


 ――パチパチパチ


 イベント会場が開場する。今日も暑いが色々対策は持ってきた。

 5本ほどペットボトルを凍らせて保冷バッグに入れて持ってきたのと、タオルもいつもより多めに。

 あとは凍らしていない飲み物と冷えピタを保冷バッグに一緒に入れて冷やしておいて、血管の通っているところに貼る。これだけでも結構違うはず。

 他にも服の下には汗取りパッドとかは一応仕込んである。ウィッグは完全夏仕様。流石に水分が重いから今日は母さんに遥斗共々送ってもらった。


「始まる前からあっつい!!」


 まぁ色々遥斗は今さっきまで動き回ってたからね。持ってきていた扇子であおいであげる。

 本当会場は年々あつくなってる気がする。

 凍ったペットボトルを取り出して、冷気を扇いで遥斗の方へ。


「あー涼しいー」


 わたしはすでに首筋に冷えピタを既に装着済み。髪で隠れてくれるはず。


「おはようございまーす。新刊くださーい」


 お。ツバサちゃんだ。今日のコスプレは・・・あのハーレムアニメの正妻かな?


「はーい。ツバサちゃんは今日サークルは?」

「新刊落としました!!」


 お母さんが!!とツバサちゃん。え?マジで?落としたの?


「えっ!?呟きみてる感じだと問題なさそうだったのに?」

「最後の最後で夜間勤務と休日出勤のコンボくらって乙ってました!!」


 今も燃え尽きてブースでお父さんの横で泣きながらお父さんの本を頒布してるーとツバサちゃんはぷくくーと口元を抑えて笑う。確かその笑い方はそのキャラよくやるやつだね。


「ちょっと翼なにしてんの」


 え?真奈ちゃん?真奈ちゃんは飛んでいったカードを集める中学生の制服姿だ。真奈ちゃんもコスプレするようになったの?


「あ、リンさん、遥斗さん。おはようございます!!」

「おはよう」


 ねぇ真奈ちゃんもコスプレし始めたの?


「翼のを見てちょぉーっと興味が・・・」


 ほほぅ。これからも楽しみにしておきます。



 *



「やほー。どう?」


 ツバサちゃん達が別のところに回っていった後に現れたのは早乙女さんだ。あれ?確か今日はボカロPの合作CD頒布でブースから離れられないかもとか言ってたと思うんだけど。


「完売しました!!」


 いやー、結構準備したと思ったんだけど、瞬く間になくなったよ。と早乙女さんは額の汗を拭いながら、満足そうな顔で答えてくれた。

 まだ開場して2時間も経ってないのに完売とは・・・うちは半分といったところですよ。


「で、何か手伝うことある?」

「えーと・・・ちょっと店番任せていい?俺も買い物してくる」

「おーけぃ!!」


 わたしはちょこっと最初の方抜け出して買い物は行ってきた。

 遥斗と早乙女さんが入れ替わって、遥斗は財布を片手にスタスタと人混みの中に消えていった。わたしに頼んでくれても良かったんだけど、まぁ人には言いたくないジャンルだってあるだろうからね。


「そういやすずっちと二人っきりって珍しくない?」

「んー確かに」


 大体遥さんが一緒にいることが多い。まぁそれだけわたし達が行動を共にしているということでもあるんだけど。


「これといって話すことも無いなぁー、あっそうだ、他の皆も誘って今度プール行かない?」


 海でも可!!あーでも海は面倒くさいからやっぱプールで!!と早乙女さんが聞いてきた。

 プールかぁ・・・プールねぇ・・・いや、行くのはいいんだけど、わたし素で行くってことで良いんですよね?今普通にリンとして話しかけられてる感がしてリンが誘われてるんじゃないかなぁと思うのですが。


「すずっちって細いし胸ないしスク水とか似合いそう」

「あの・・・わたしの性別・・・」

「へっ?あっ、いや、大丈夫!!スク水だっていける!!」


 何を根拠に言ってるんですかね。まぁ着れるとは正直思ってますけど、プールとなると女子更衣室で水着に着替えるわけで・・・流石にアウトです。


「すみません。これ下さい」

「ん」


 おっとっと、早乙女さんと話していて人が来たのに気が付かなかった。

 男性の人だ。手に取っているのはBLの本だ。それは委託の本で遥さんのお母さんからの委託の本になる。

 この前のイラストサイト投稿で再燃して描いちゃったらしい。本人はやっぱり仕事が入って来れないとは遥さん情報。


「500円になります」


 はい。といって取り出されたのは500円玉と100円玉の詰まった小銭入れ。多分だけどこの人マジックテープの財布なんじゃないかな。


「はい。ありがとうございます」


 お金を受け取って、本を渡す。そして紙袋に・・・おぉう。その紙袋で外歩くんですか?ちょっと肌色率高すぎませんかね。わたしは絶対無理です。


「これからも頑張ってください」

「はい。ありがとうございます」


 わたしが描いたんじゃないけどね。



 *



 さっきの男の人が来てから早乙女さんが固まって動かない。一瞬男性を見た後に後ろに向いていたけど、どうした?


「いやいやいや、待って待って、なんであいつがここに!?」


 何か小声で呟いてますけど。どうかした?


「すずっちはさっきの人に何か気が付かなかったの!?」


 ん?たまにいる腐男子じゃないかな?


「山崎だよっ」


 オタ趣味バレたかっ!?と早乙女さんは頭を抱える。え?今の山崎君?早乙女さんがバレンタインチョコを渡した山崎君だった!?

 わたしは遠ざかっていく山崎君?の後ろ姿を見ても・・・山崎君の後ろ姿を覚えているわけじゃないから判断付かない。


 その横を遥斗がするっと通ってブースに帰ってくる。手には色々な紙袋が。


「ただいまー」

「おか」「おかえりー」


「さっき来てたのって山崎君?」


 えぇ・・・わたしだけですか分からなかったの。

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