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アナタの本当の姿は?  作者: kame
高校二年生
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【第39話】黄金週間4

 ゴールデンウィークの最終日。わたしは仕事でスタジオに来ていた。

 収録が終わり、声優仲間で話をしていると遥さんから電話が掛かってきた。会話の輪から少し離れて電話を取ると、


『たすけて』


 消えそうな声で助けを求められた。


「なにごと!?」


 ついスタジオで声をあげてしまった。

 周りの視線が集まる。軽く頭を下げながらまたスマホを耳につけた。


「どうした?」

『おながいだい』

「梨花ちゃんは?」

『いない。お母さんもいない』


 ここで父親が出てこないのはよくあることだろう。


「じゃあ今から行くから何か必要な物ある?」


 スタジオからだったら遥さんの家まで30分といったところだろうか。


『たんぽん』


 ・・・女の子の日ですか。

 というかそれで彼氏に普通連絡してきますかね。

 あとそれ普通の彼氏だと買いにくくありませんかねぇ。

 まぁわたしはどっちにでも姿を変えれるので別に構いませんが。


「何か(銘柄)希望は?」

『安いので』


 そういうわけじゃなかったんですが。

 わたしは本当は男だから生理のツラさはわからないし、詳しく調べたこともない。ツラさに個人差があるってことは知ってるけど。

 今まで遥さんは軽かったはずなんだけど。

 まぁツラそうだからご飯ぐらいは作ってあげようか。正直わたしがしてあげれることはそれぐらいしかないし。


「じゃ、またあとで」

『うん』


 ――プッ


「遥斗くん?」


 電話を切ると、伊佐美さんから声をかけられた。


「まぁはい」


 今は完全に女の子ですけどね。


「体調崩してるみたいなんでちょっと行ってきます」


 というわけで、先に失礼します。と端においてあったカバンを取ってスタジオを出た。



 *



「あれ?すずっち?」


 スーパーで生理用品を見ていると早乙女さんに見つかった。そしてにやにやと早乙女さんに見られる。

 えーと・・・


「あーすずっちもくるんだねぇ」

「来ない!!」


 本当にこないから!!早乙女さん分かって言ってるでしょ!?

 早乙女さんに近づいて耳元で遥さんのと伝える。


「あれ?はるさんこの時期だったっけ?」


 わたしは知りません。聞かないで下さい。

 ただ今まで遥さんがツラそうにしてた時ってほとんど無いと思うんですが。漫画描いてて徹夜明けでなければ。


「種類があってよくわからない」


 今値段と内容量で金額弾いてるところだったんですよね。

 ツラいって言ってた?と聞かれたから頷いておいた。


「じゃー多い日かな?これかなー」


 早乙女さんがさっと取ってくれた。何も言ってないけど遥さんの要求通りの物だ。じゃぁそれで。

 あとは適当におかゆの材料を買っておく。


「早乙女さん自分の買い物は?」

「今日はお母さんに付いてきただけだから、友達ん家行ってくるーって別れてきた」


 ついてくるつもりなんですね。

 まぁ経験している人がいるのは心強いのでありがたいですが。



 *



 わたしが飯島家のインターホンをならしても誰も出てくる気配はない。

 仕方ないからそのまま玄関まで行って扉を開けてみる。鍵はかかっておらず開いた。

 一応、梨花ちゃんには来る途中で連絡して出てこなかったら入っていいとは許可を貰っているから上がらせてもらう。

 梨花ちゃんは友達の家に遊びに行ってるらしい。


 遥さんの部屋の前まで来ると、扉が空いた状態で・・・


「遥さん!?」


 遥さんがそこでお腹を押さえて座り込んでいた。


「・・・あっリンと早乙女さん?」

「ツラそうだな。すずっちはその辺の500のペットボトルに人肌より少し温いぐらいのお湯入れてきて」

「了解」



 *



「落ち着いた?」

「うん」


 正直早乙女さんが居てくれて助かった。わたしじゃよく分からないし。


「はるさんって軽かった気がするんだけど?」

「ストレスかなぁ・・・京とか・・・」


 あぁ・・・あの子か。

 京?と早乙女さんが首を傾げていたから少し説明をする。


「はるさん女の子に惚れられたんだ」


 あーウケるーと言った後に


「見た目ノーマルの百合?」

「いや、私女の子とは付き合わないからね!?」


 見た目ノーマル・・・んー。


「見た目はBL、中身百合」


 京さんは一瞬わたしでも男と迷ったような女の子だし、遥斗と付き合うなら外見はBLだ。


「えっ?そんなに男っぽいん?」

「ん。わたしが一瞬見間違えるぐらい」

「うわぁ。それは相当だな」


 そう話しながらわたしは遥さんのパソコン机の椅子に座る。なにげにわたしがこの部屋に来たときの定位置だ。


 あれ?

 机の上にマグカップがあるのはいい。このストップウォッチは・・・

 わたしは思い立って遥さんの画像投稿サイトのマイページと動画サイトの生放送履歴を見る。


「・・・遥さん」

「ん?」

「昨日、一昨日でワンドロ何回した?」


 ギクッと遥さんの肩が震える。


「・・・あーそういやしてたな」


 早乙女さんも遥さんの生放送は知ってますか。


「何回した?」


 すっと左手で1本、右手で2本・・・


「しすぎ!!その悪化したの寝不足とか生活習慣の乱れもあるでしょ!?」


 それぐらいの知識はわたしだってある。

 そんなにしてたらストレスよりそっちが原因でしょ!?

 単純にワンドロだから1時間を12本で一日6時間。生放送に人が来る夜の時間にするから余計に生活習慣が狂ってる。


「ご、ごめんなさいぃぃぃ」



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