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アナタの本当の姿は?  作者: kame
大学4年生
269/339

【第269話】インターンシップ5

「リーンさーん!!」


 オープンキャンパスと土日を挟んだ次の日、リンとして事務所にいくと即北原さんに抱き付かれた。この人、落ち着いているときと、そうでないときの差が結構大きいですよね。


「はいはい。おはよう」


 いい加減何度も抱きつかれたら慣れるし、対応もいい加減になる。一緒に出社した遥斗も呆れ顔だ。


「んー」

「ちょっストップ」


 抱きついた状態でわたしの匂いを嗅ぐんじゃない!! さすがにそれは許容できないから、引き剥がす。というか匂い嗅いでもシャンプーの匂いしかしないはずなんですけど。今日は香水は付けてないですし。


「流石に匂いを嗅ぐのはやりすぎじゃないか?」


 遥斗が北原さんに言う。今日は大学のほうの家から来たから遥斗と一緒に出社しているから遥斗はわたしの隣にいた。


「女同士のスキンシップなんてこんな感じですって」

「違うと思う」


 流石に匂いを嗅ぐのは女同士のスキンシップでもないはず。わたし本当の女子じゃないし、この姿で学校に行っているわけでもないから実際のところどうなのかわからないけど、遥さんを見る限りではそんなスキンシップはないと思う。


「仕事する」


 時給貰っているんですから働きませんか? わたしはともかく北原さんは大学の名前背負ってきてるんですからまじめにやった方がいいですよ?



 *



「リンちゃんちょっといい?」


 あれ? 守山さん珍しいですね。原画室に来ること自体少ないので結構ここに現れるのはレアです。原画室の皆も珍しい人に興味深々なのかちらちらと手を止めて守山さんを見ている。


「なに?」


 わたしも手を止めて守山さんのほうに向く。


「KB18の人から今年の文化祭にリンちゃんの所の大学でステージをやらせてもらえないかって話があるんだけど、リンちゃんって大学の文化祭の運営の人と知り合いだったりしない?」


 ?? なんでうちの大学? とわたしが困惑顔をしていたのをみた守山さんがさらに情報を話す。


「なんか前やった時に司会をしていた里奈さん? っていう子とまた会いたいとか言ってたけど」


 確かにあの時、司会したのもあるし、ステージの次の日に文化祭に紛れ込むためにメイクしたのもあって覚えられてる可能性が高いけど、また会いたいとか意味分からないんですけど。あの人たち里奈が男だって知ってますよね? 男に会いたいって事ですか?


「リンさんって確かうちの大学だし、里奈さんって鈴木さんの事だったような」


 北原さんが思い出したように言う。思い出さなくてもよかったのに・・・守山さんがまたお前かと言わんばかりの視線をわたしに向けてくる。えぇ、わたしですよ。

 ですけど、あれは本当に想定外なんですから。誰が学校の文化祭でメイド喫茶してたらKB18がやってきて、さらにステージの司会までするって予想できますか!! 北原さんがいるから言えないのがもどかしい!! わたしがちらちらと北原さんを見ているのでここで言えないという事を察してください。守山さんが北原さんの方をちらちらと見ているわたしと北原さんを見て小さく頷く。黙っていて欲しいというのは伝わったらしい。


「じゃぁリンちゃんにこの件は任せても良い?」

「どうして欲しい?」


 文化祭でステージをするための調整なのか、里奈と会うための調整なのかわからないんですけど。里奈と会うだけなら時間調整するだけで会うことは全然可能ですが。


「んー多分文化祭のステージがやりたいんじゃない? 結構文化祭っていうのに憧れがあるって聞くし」

「んー、今の所伝手があるとは言えない」


 前の時の実行委員の山本さんは既に卒業しちゃって大学にはいないから、赤崎に頼れば多分実行委員にはたどり着けるとは思うんだけど、確証はない。後その場合どういった知り合いなのか話を通すのが面倒な気がする。


「だったら私伝手があるから伝えようか?」


 北原さんが会話に入ってきた。


「この子は?」

「インターンシップの子。あとうちの大学」

「なら、お願いできる? どうやら、前の連絡先が担当の個人だったから、どこに連絡したらいいかわからないらしいんだよね」


 連絡先はKB18の事務所のサイトにあるって。と守山さんが北原さんに伝える。流石に個人の連絡先は渡さないですよね。


「了解しました!!」


 里奈さんとも既にコンタクトがあるのでそっちもどんと任せてください!! と北原さんは胸を張った。まぁ里奈さんここで話聞いてますけどね。



 *



「リンさーん。大学で会おうよおー」

「やだ」


 休憩中に北原さんが話しかけてきた。あのソシャゲさせてくれませんか? 夏休みイベント走りたいんですけど。遥斗もしれっとわたし達の会話に耳を傾けながら、ソシャゲを始めましたし。


「なんで?」

「わたし大学とこっちで全然違うから、こっちを知ってる人とは絡みたくない」

「遥斗君は?」

「知ってる」

「なら、私に教えてくれてもいいじゃん」

「秘密」


 なんと言われても教えません。


「ぶーけちー」


 しかし、相当北原さん緩くなりましたね・・・事務所に毒されましたか? 結構うちは緩いですし・・・


「絶対見つけんだから!!」


 なんかそう言って結局在学中にわたしを見つけられなかった人をわたしは知ってますよ。


「高崎さんの二の舞かもかもな」


 遥斗がくくっと笑いながらぽつりと呟いた。

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