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アナタの本当の姿は?  作者: kame
大学3年生
242/339

【第242話】冬の一日

「うー寒い」


 遥さんが起きてきた。そういえば、暖房はまだつけてなかった。


「エアコンつけていいよ」


 キッチンにいると火とか使うからある程度暖かいけど、リビングの方まで暖かくなるわけじゃないからな。


「コタツにするー」


 遥さんがさっとコタツに入っていく。まぁコタツも電源入ってないんだけど・・・


「つめたっ!?」


 まぁ電源入れてないからな・・・遥さんがコタツのコントローラをカチカチと動かしているのを聞きながら、できたての朝ごはんをリビングの方へ持っていく。キッチンから離れたらやっぱり寒い。


「おぉっ今日はお雑煮?」

「餅貰ってきたし、寒いからな」


 冷凍庫に餅が結構な数ある。母さんの実家から結構な数貰っちゃって使いきれないからって母さんに持たされた奴なんだけど。太らない程度に少しずつ消化していこう。いくつか餅を使ったレシピは見つけてるから、多分持ってきた分は使いきれると思うんだけど。


「いただきまーす!!」


 びにょーんと口で言いながらも、餅を伸ばし食べている遥さんを見て、俺もお雑煮を食べる。うん。しっかり味見はしてるから味は問題なし。



 *



「今日何する?」


 お雑煮を食べ終わって二人でテレビを見ていると遥さんが聞いてきた。


「寒いしあんまり出たくない」

「まぁねー」


 大学はまだ休みだし、あんまり外には出たくない。まぁでも食料の買い出しにはいかないといけないんだけど。それは一人でも行くけどな。


「買い物行くなら、私も行くー」


 新刊出てるから買いたいし、服も見たい!! と遥さんが言う。そうだなぁ・・・服も見に行くか。



 *



「どう?」


 遥さんが春物の服を試着して俺に見せてくれる。


「似合ってる」


 多分遥さんが似合わない服ってあんまりないんじゃないかな? 男物だって問題なく着こなせるし、女物の服だって当たり前だけど似合う。


「んー、祐樹はこれ着る?」


 遥さんが、周りに聞こえないように小さな声で聞いてくる。

 遥さんの着ている服をもう一度みて・・・


「着ていいなら?」


 遥さんのサイズなら俺も着れるし、そこまで俺の趣味から外れているわけでもない。というかそれ彼氏に着るかどうか聞くようなことじゃないよなぁ・・・


「じゃぁこれ買おっと」

「別に俺の趣味に合わせなくてもいいんだが?」


 遥さんの着たい服を選んでもらって全然良いし。俺は俺で服は買うし。


「まぁそうなんだけどね。私よく服貸してもらってるじゃん?」


 たまには私の服着てもいいよ? と言われるけど、普通に大学行く素の恰好の時に借りてるんだよなぁ・・・俺そんなに男物持ってないし。


「思ったんだけど、私達別の性別の服のほうが多いよね」

「あー・・・」


 否定できない・・・



 *



「あっ二人とも久しぶり!!」


 食料品売り場で今日の晩御飯をどうしようかと話しながら見ていると大崎さんが声をかけてきた。正月前から会ってないから久しぶりだ。大崎さんも食料品売り場のカゴを持ってるから、食料品を買いに来たんだろう。まぁ家から一番近い大型店っていったらここぐらいだし。


「おひさー」

「久しぶり」


 大崎さんも含めて三人で売り場を歩く。


「今日の晩御飯決まってないんだったら鍋しない?」


 遥さんが提案してきた。鍋か。最近やってないな。


「鍋するか」

「鍋かーいいなー」


 私も鍋にしようかなーと大崎さんが言うが、俺と遥さんでアイコンタクトする。まぁ大崎さんを誘うかどうするかなんだけど。


「大崎さんも来る?」


 人多いほうが鍋って楽しいし。と遥さんが誘う。


「いいの?」

「おーけー」


 登坂さんも誘ってみるかな。



 *



「コタツで鍋と聞いて!!」


 登坂さんがやってきた。まぁ誘ったからだけど。


「もうちょっとでできるからコタツにでも入ってて」

「りょーかいっ!! オコタだー!!」


 登坂さんテンション高いなぁーもしかして既にお酒飲んでる? 一応飲む人用にビールは用意してるんだけど。


「はい。出来たよ」


 土鍋をコタツの上に用意してもらったカセットコンロにのせて、火をつける。箸と取り皿も準備済みだ。


「「「「いただきます!!」」」」

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