表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アナタの本当の姿は?  作者: kame
大学3年生
214/339

【第214話】夏の祭典2

「なんで参加不可とか言うのか意味わかんない!!」


 人の流れに紛れ込んで逃げた丸山(?)さんが自分のサークルスペースに帰ってわたしに言ってきた。わたしは華岡先生にアイコンタクトで頼まれたんで付いてきましたけど、私必要ですか? どうやら平島先生はこういったのに慣れてないのか付いて来れなかった。


「リンさんの高校だとどうだったんですか?」

「特になかった」


 わたしの時代だと特に何も言われなかったんですけど、急にどうしたのでしょうか。丸山さんは知らないと思いますけど、わたし同じ高校ですからね。


「いいですねー。うちなんかさっき見た奴が教師なんですよ!! この前なんか学校に漫画の持ち込み禁止とか言い出したし!!」


 わたしの時は全然そういったのは無かったですね。皆、漫画読んでましたし。授業中は知りませんけど、わたしはちゃんと授業聞いてましたよ? テスト勉強したくなかったので、出来るだけ授業を聞くようにしていました。


「今年からなんですよ!! 担任の華岡先生は自主性に任せるとかいって色々見逃してくれるんですけど平島は厳しすぎるんですよ!!」


 あー、華岡先生はサークル参加者側ですからね。あと、多分めんどくさかっただけじゃないかなぁ・・・

 それにしても急にどうしたんでしょうね。わたしがいた時にはそんな話もなかったのですけど。


「娘さんがBL沼に堕ちたからなんですよねー」


 で、しかも持っていたのがあれだったので、拒絶反応で過激に禁止といっているらしいです。と丸山さんから教えてもらう。それまた・・・耐性がない人には厳しかったでしょうね。うちは皆耐性があるので全然大丈夫ですけど。だって普通にBLの同人誌がリビングにおいてあったりしましたから。


「家族の問題に学校を巻き込むなって!!」


 確かにそうですね。家の問題は家で済ませてほしいものです。他の人を巻き込む必要は全然ないと思います。


「それで娘さんは?」

「塾の夏期講習に詰め込まれてるらしいっす」

「よく知ってる」


 本当に不思議なぐらい裏事情知ってますよね。平島先生の娘さんがBL沼に落ちたとかも知ってましたし。


「まぁ引き込んだのあたしですし?」


 元凶あなたなんですね・・・



 *



「へぇ、今高校ってそんなことなってるんだ」

「真剣に言っているのは一部だけらしい」


『ブレンド』のサークルに戻って遥斗と早乙女さんにさっき丸山さんから教えてもらったことを、わたしの今日の定位置のクーラーボックスに座って話す。


「まぁ俺達はそんなのあっても関係ないけどな」

「あー、まぁね。あたし達には関係ないか」


 そもそもばれないっしょ。と早乙女さんがわたしの方を見ながら言う。遥斗の視線もわたしに向く。わたしだけじゃなくて二人もじゃないですか。姿が違うの。


「あたしはでもそんなに変わってなくない?」


 まぁ早乙女さんは見た目の性別変えているわけじゃないですからね。それでも別人と言えるぐらいには変わってますけど。


 わたしはクーラーボックスから取り出したスポーツドリンクを半分ぐらいまで飲んでキャップを閉める。動かないでも汗をかいてくるのに、買い物してたら更に汗をかいて水分が欲しい。

 在庫のダンボールの上にタオルを敷いてから、そこに置く。だって冷たいから水滴出来るし。机に奥には少し遠いし、クーラーボックスに戻すにもまた立ち上がるのが面倒。暑いときってこういった少しの動きすら面倒に思いませんか?


「俺ももらうねー」


 そういって遥斗がさっきわたしがダンボールの上においたスポーツドリンクを飲んだ。

 半分ぐらい残っていたのが勢いよくなくなる。全部飲んでもらってもいいですよ。まだクーラーボックスの中にはいっぱいありますから。


「はー生き返る!!」

「水分補給はこまめに」


 特に倒れて運ばれたくはないですから。見た目の性別が違う状態で病院なんか行きたくないですからね。


「まぁたこの二人・・・」


 早乙女さんどうしたんですか?


「いや、なんでもない」



 *



「すみません。新刊ください!!」

「はーい」


 遥斗が接客する。相手は帽子を目深に被った女の子だ。帽子でいまいちわからないけど、身長とか声とかからわたし達より若そう。手には袋を持っていて既に相当膨らんでいる。ここに来る前にも色々サークルを回ってきたんだろう。


「BLの方もお願いします」

「はい」


 今回も遥斗は新刊を二冊出していて、大まかなストーリーは似ているけど、登場人物の性別が違うやつ。意外とどっちも買っている人も多くて、同じぐらい印刷して、今同じぐらい残っている感じ。


「わぁっ!! 始めてみたときから大好きです!! ありがとうございます!!」


 女の子が遥斗の手を握ってブンブンと振る。なんというか元気な子ですね。


「恵利!? お前塾は!?」


 やせいの・・・ごほん。平島先生が現れた。


「うげっパパ!? すみません。ありがとうございましたー!!」


 遥斗の手をとってぶんぶんと振っていた女の子は平島先生を見るなり反転。わたし達の方にお礼を言いながら人混みの中に消えていった。


「あっ恵利!! 待ちなさい!!」


 平島先生も人混みの中に消えていった。

 えーと、つまりはあの子が丸山さんがBL沼に堕とした子で、平島先生の娘さんってことでいいのでしょうか。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ