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ハリセンマスターの謎?   作者: ハリセンマスター
第0章 仕事到来?
8/10

転生者との出会い3

取り敢えず一話だけ更新です。

背景の色など変えて見ましたが、見辛かったら戻しますので教えて下さい。

ピチュピチュピチュピチュ


ぴーよぴーよぴーよぴーよ


ぽっぽ〜ぽっぽー



「うーん。うるさい。やはり自然公園での朝ご飯は無茶だったか・・・」

珈琲を飲みながら自分の周りを見て呟く

その流れで自分の膝の上でご飯を食べているクロに視線をやる

「クロ、落ち着いて食べなさい。零してるから。誰も取らんし(多分)そんなに急いで食べたら勿体無いだろう?」

あぐあぐと周りに零して、急いで食べてる様子を見て話しかける

その声に反応して

「キューンキャうーんがぅう」

口の周りを汚したまま答えるクロに思わずため息が出た

「はいはい、口の周りを拭こうな?それとゆっくり食べて味わってくれ。折角クロの為に作ったのに味わってくれんと悲しいだろう?」

思わず苦笑してしまった

「わぅうん?キャゥンキャインキャイン!!」

クロの言葉に口元が笑ってしまった

「そうだなー、食べ終わったら仕事に行くからクロはわしの頭の上で寝てたらいい。そしたらクロの願いも叶うし、わしも仕事が進むしで一石二鳥だろぅ?」

その問いかけに

「わふん?クゥ〜んクゥーん」

嬉しそうに答えるクロ

「うん?食べ終わったみたいだな。では片付けたら行こうか。今日はどんな奴らが相手かねぇ?」

軽く伸びをして、クロの頭を撫でてから片付けをし始めた









カツン、カツン、カツン、


くぴー、くぴー、くぴー、


カツン、カツン、カツン、


くぴー、くぴー、くぴー、




「気持ち良さそうに寝るのぅ。しかし器用なやつじゃな。よくもまぁ、これだけ熟睡して頭から落ちんのぅ?」

頭の上から聞こえる寝息に思わず笑ってしまった

「さて?この辺りのはずなんだが・・・・」

立ち止まり周りの見渡す

「うん?まだ来んようじゃな」

仕方ないのでしばしそこで待つことにした

ただ待つのも暇なので人間観察でもして待つことにした

(ほぅ。随分しっかりとした考えの女子(おなご)だな。見た目はおっとりしておるというに。リストに乗せて正解じゃな。)

20代後半くらいだろう女性が背筋を伸ばし綺麗な仕草で歩いて行った

(おや?あれもリストに乗せた女子(おなご)じゃな。あぁ、その隣はこの世界では魂がもたないから選んだ女子(おなご)じゃないか。ふむ、友人同士じゃったか。これは面白い事になるのぅ。)

目の前を友人同士らしき30代半ばと思しき2人組のOLが通り過ぎて行く

(あぁ、あやつの魂はわしが何かせんでもあの世界に行くことになるのじゃな。あやつは一体どういう行き方をするのかのぅ・・・・。まぁ、わしが手を出すべきではないのぅ。)

20歳前後の学生風な背の高い女の子が通り過ぎて行ったのを目で追っていたが、途中で目で追うのをやめ目を逸らした

考え事をしつつも人間観察はやめない





1時間後

(ん?来たようじゃな。どれ動くとするか)

こちらに向かって疲れたように歩いてくる男

「やぁ、待っていたよ。すまんが少し時間を貰えんかな?植田類君」

まっすぐこちらを見てくる男は僅かに眉を顰めたが頷きで答えた

「うむ、では付き合ってくれ。ところで腹は減っておるか?減っておるなら何か食べながら話を聞いてくれ。」

こちらも頷き道を促しながら聞く

「多少は・・・・」

ボソリと呟きで返してきた

「そうか、何が食べたい?誘ったのはこちらだ。もちろん奢らせてもらうよ。」

当然のように言う

「肉と米が食いたい・・・」

と、またボソリと呟きで返してくる

よほど疲れているのか、それともこういう性格なのか

「ではオススメのところに行こうか。」

早速店に案内をした



店に着いて席に案内されると同時にメニューを差し出した

「さて、好きなものを好きなだけ注文してくれ。」

そう言うや否や

「なんでもいいのか?好きなだけ頼んでいいと言ったが本当にいいのか?」

ここに来て再確認してくるとは

「くっくっくっくっく、構わんよ。話は食べながらすることにしたから食べたいだけ食べるといい」

思わず笑いが零れてしまった

「じゃァ遠慮なく・・・・」

そう言うやこれでもかっていうほどの量を頼んでいたので、自分の分も頼んだがテーブルに乗り切るだろうか?

「ふむ、乗りきるかねえ?まぁ最悪もうひとつテーブルを用意してもらえば良かろう」

なんて心配をしていたら困惑したような表情を浮かべていた

「ん?どうかしたかい?」

取り敢えずで訪ねてみたら

「あんた本当に奢ってくれるのか?普通見ず知らずのましてや初対面の相手に奢るとかないだろう。」

憮然としたまま話しかけてきた

「くっくっくっくっく、その初対面の相手に何も言わずついて来といてそれを聞くかい?」

可笑しくて仕方ないといった風に笑う

「俺の幼馴染は昔から普通ではない夢を見るんだよ。それで(あらかじ)めあんたの雰囲気とか聞いてたし、幼馴染が俺の未来に関わると言ってたんでね。だからあんたについて行って話を聞いて来いと言われた。だからついて来ただけだ。それ以上も以下もない。」

こちらを真っ直ぐに見つめ言い切る

「くっくっくっくっく、そうかい。よほど信頼してるのだな。まぁ、その幼馴染には多少感謝してるよ?何せ早く仕事が終わる。さて、早速だが本題に入った方がいいかな?」

話してる最中だったが食事が次々運ばれてきた

「そうだな、そうしてくれ。いくらこの後仕事がないとはいえ早く帰って寝たい。」

運ばれてきた料理に手を伸ばし、取り皿に自分の食べたい物を取り分けながら返事を返してくる

「お言葉に甘えて。今日から一年後、私が管理を任されている世界に転生をして頂きたい。」

自身も少量ずつ取り皿に取っていく

「寝言は寝て言え。寝言でないとしたら電波な会話は同類とすればいい。」

サラリと流し、どんどん食べ進めて行く

「おや、それは困ったな。では同類らしき植田類君の幼馴染である『こころちゃん』を呼んでお話をしようか。」

困ったとか言いつつ全然困ってなさそうに言う

「・・・・・・・・・あんた、本物みたいだな。あいつが言っていた通りか。で、転生云々は本気で言ってんのか?」

1字も名前を出てない幼馴染の名前を当てられて本物だと信じ始めてくれたようだ

「勿論だよ。でもそうだね、君にとっても悪くない話だということを教えておかなきゃねぇ?」

頭の上に乗せていた犬を膝の上に下ろし、取り分けた上で食べやすくした物を犬に食べさせながら話を続ける

「そうしてくれ。ところであんた、犬に人間の食いもん食わせたら早死にさせる事になるぜ?」

犬に視線をやったまま食べ進める植田

「あぁ、問題ないよ。この子も長くはないし、一緒に連れて行くことになってるから。だから好きな物を食べさせてあげてるのさ。で、君の転生に関しての利点は君の理想とする家庭、というより家族か?それが手に入り、周りも理解力や順応力の高い転生者が多いから心から友と呼べる仲間に出会える。ついでに言うならば、君が望むのであれば私自ら君の学びたい物の教師になってやろう。」

膝の上で食事を始めた犬を片手で撫で、もう片手で自身の食事を進める

「・・・・・それは、・・・・ずっとか?」

食事する手を止め、問いかける

「取り敢えずはずっとと言えるが、向こうでなすべきことをして貰えないとそれは難しいがな。」

植田の方を見もせずに言う

「なすべきこととは何だ。戦争でも興して人殺しにでもなれとかか?」

食べることも忘れ睨む様にハリエルを見る

「いや?戦争は近いが似て否なるものだな。どちらかというと偽善活動、かのぅ。人殺しは嫌でもすることになるだろうがな。何せ普通に盗賊やら人攫いやらがおるからの。」

睨まれていようと気にしたそぶりを見せず淡々と喋る

「それにだ、なすべきことさえしてくれたらずっと彼方で輪廻転生を繰り返すのだから、ずっと幸せな友に出逢えるだろうよ。」

付け足すように零す

「なすべきことをすればずっと仲間や家族が・・・・・。」

考え込むように俯く

「あぁ、言い忘れておったがおぬしの幼馴染も行くぞ。彼方(きゃつ)は了承済みだから私からは会いにはいかないがな。」

悩んでる植田に心残りであろう幼馴染のことを伝える

「・・・あいつも・・・・・行く・・・・?」

顔を上げ、呆然とこちらに視線をよこしてくる

「そうだ、彼奴(きゃつ)の予知は此処より向こうの方が異端扱いされずに楽に暮らせるからな。当然連れて行くさ。そしたら彼奴(きゃつ)がおぬしを心配しておったのでな、おぬしも巻き添・・ゴホン、連れて行くことにした。嫌なら断っても良いがおぬしは一年後本当に独りになるぞ?それは流石に嫌だろうと思ってこうして勧誘しているというわけだな。」

視線を合わせずになんでもないかのように伝える

「わふわふん!キューん」

膝の上で犬が鳴き始めた

「あぁ、食べ終わったのか。まだ食べたいかい?もう少し我慢してくれたら小籠包と春雨が来るんだが。」

撫でつつ笑顔で話しかける

「きゅーん?わふん」

首を傾げた後つぶらな瞳を輝かせて待ての姿勢を取る

「よしよし、もう時期くるから我慢しておくれな?で、植田類くん。どうする?私はどちらでも構わないよ。」

犬とじゃれていたと思ったら唐突に答えを求められた植田

「お、俺は・・・・・、独りになりたくない・・・。だから一緒に行きたい・・です。」

言葉に詰まりつつも答えを出した

「そうか。なら一年後迎えをよこすから一緒においで。あ、身の回りの整理はやっといてくれよ?でないと片付けがメンド・・んんっ!大変なんでな。・・・・ん?来たみたいだな。」

不謹慎な単語が出そうになっているハリエルだったがお待ちかねの小籠包と春雨が来た


コンコンっ

ガチャっ

「お待たせしたよ〜、当店オリジナルの春雨と小籠包よ〜。以上でメインは全部になるけど、デザートの杏仁豆腐は如何するか〜?」

手早くテーブルに置き、空いた器を回収して行く

「あぁ、もう持ってきてしまって構わないよ。それとオーナーシェフにハリが礼を言っていたと伝えてもらえるかな?」

空いた器の回収を手伝いながら答える

「アイヤー、お客様に手伝って貰ったってばれたら怒られてしまうね〜。オーナーシェフに伝えるだけでよろしいか〜?」

さほど困った風には見せず問い返してくる

「あぁ、また近いうちにでも顔出すので今日はそれだけ伝えてもらえれば問題ない。ところでシャオ、なんでそんなにワザとらしい喋り方なの?」

苦笑いを浮かべながら聞く

「アイヤー、それは店で流暢(マトモ)に日本語喋れるの私だけよ〜。他の子にまで同じこと求められたら大変ね〜。だからハリさんもバラしちゃ駄目よ〜。」

面倒臭そうにワゴンに空の器を乗せていきながら喋ってくれる

「なるほどな。了解したよ、じゃ杏仁豆腐と伝言よろしく。」

小籠包と春雨を取り分けて少し冷ましてから犬の前に置き、食べていいという合図で撫でる

「任されたよ〜。すぐ持ってくるからゆっくり食べるといいよ〜。」


「さて、温かいうちに食べてくれ。食べ終わったんなら私は次の仕事へ向かわなきゃならないのでね。」

ぼーっと此方を見ていた植田は我に返り、食べ始めた

「一年後迄に、こちらに悔いを残さぬように生きて行きなさい。私はチャンスを2度も与えないよ。」

我が子を見るような目で諭すように呟かれた言葉

「・・・・・はい。」

素直に頷いて残りの料理を平らげて行く
















「んーーーっ。食べ過ぎた〜」

伸びをしながら歩き頭の上で寛ぐクロを一撫でする

「くぴー、くぴー、くぴーっ。」

お腹がいっぱいになって眠くなったのか気持ち良さそうな寝息が聞こえて来る

「ふぅ、少し散歩でもしてから次に行くとしよう。久々にあんな量を食べたから胃が苦しい。」

ため息を吐き歩き続ける


すると側の小学校から気になる魂の声が聞こえてきた

「ふむ?少し気になるのぅ。どれ、印を付けて暫く観察するとしよう。あのまま大人になるようなら向こうに引きずり込むのも一興だろうて。くふふふふふ。」

校庭のフェンス越しに気になった魂に印を付けその場を後にした





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