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ハリセンマスターの謎?   作者: ハリセンマスター
第0章 仕事到来?
3/10

転生者達の為に、米や味噌、醤油や味醂などを売り買いする基盤を作ろうと思う

別視点

ーーーーーとある街中ーーーー




ざわざわざわざわ




「こんにちわ、親父さん。今日は何かありましたっけ?今日はいつにも増して賑やかのようですが。」


いつも活気ある街ではあるが、いつもより賑やかな空気を察した商人がこの街を訪れたら必ず行く屋台の親父さんに話しかけた


「あぁ、バリーか。いやな?昨日街に来た人が凄いんだよ!肌が白くて綺麗だわ舞も綺麗だわ髪も綺麗だわ声は美しいわもう存在自体が神々しいわで皆あの人の虜だよ!かくいう俺もあの人に惚れちまってる!!しかも俺のカミさんもだ!!あの人の声が聞きたい、顔が見たい、舞が見たい、近くで同じ空気を吸いたいって奴等ばかりさ!!だが、あの人は仕事ある人が真面目に仕事してないのは好きじゃないって言うからこうして仕事ある奴らは真面目に仕事に精を出してるのさ!まぁ、休みの奴等やガキ共はあの人に纏わり付いてるがなっ!」


わっはっはっはっはと大口開けて笑う親父さん

最初は普通にそして段々とヒートアップして行く親父さんに引き気味になりながらも返事を返す


「へ、へぇ。そんなに凄い人が来ているんですか。機会があったらお目に掛かりたいですね。ところで親父さん、串焼きを3本下さい。お腹空いてしまって。」


引きながらも話を逸らして、さっさと逃げようと本来の目的を遂げる


「おっと、すまねぇ!まいど!少し待っておくんな、すぐ出来るから!」


注文されたことにより仕事に戻る親父さん

そんな親父さんを見て話の振り方を間違えないようにしないと厄介だと気が付いたが、この後噂の人物に出会いそんな考えも吹き飛んだのであった









親父さんから串焼きを買った後、広場を通り過ぎ街外れの丘にきていた

いつも私はこの丘でご飯を食べることにしていた為、今日もそうした

ところが、今日に限って食べ始めてすぐに周りが騒がしくなったことに辺りを見渡す


見渡した先には一人の人物を先頭に、人だかりがこちらに向かってきてるようだ

静かに食事をしたかった私は離れようと立ち上がりかけたが、先頭の人物を残し人だかりは元来た道を返して行った

その光景に首を捻ったが、自分の方に歩いて来る人物に無意識の内に目を奪われた

その人物こそが先程の親父が言っていた人だと分かった


「休んでいるところ、邪魔してしまってすまない。邪魔ついでで申し訳ないが僕もここで少し休ませて貰っていいだろうか?」


近くまで来た所で立ち止まり、柔らかい笑みを浮かべながらそう話しかけてきた人物を見上げ、なんとも言い表しづらい運命を感じた


「えぇ、構いませんよ。ですが、先程の人達は宜しいのですか?遠目からでも賑やかな雰囲気がしておりましたが……。」


しかし、その勘ともいうべきものを信じていいものなのか迷い、無難に返事を返した


「実はですね、何故かこの街の人々に気に入られたようなんですよ。有難いことではあるんですけどね、些か煩わしいというのも本音の一つなんですよ。」


苦笑いを浮かべ、鬱屈そうに喋る人物


「なるほど、それはそれは。精神的疲労が溜まりますねぇ。こんな場所ですのであまり人は来ないでしょうし、私で良ければお付き合いしましょう。」


思わず自身で想像し、同じく鬱な気持ちが浮かび同情してしまった

そのせいか、少しくらい付き合うという気持ちが起き、了承した


「良かった。断られたらまた街の人々に囲まれるかと思うと、少し鬱でしたので助かります。」


ホッと息を吐き、小さく笑みを浮かべる


「………、本当に大変ですね。そんなに長くはいられないので今だけですが、お役にてそうならいつでもどうぞ。私はモンテス商会を営んでおります、バーバリー・ダーバスと申します。5日ほどこの街におりますのでいつでも声かけてください。」


あまりにも疲れた雰囲気を漂わせる人物に、笑ってもらおうと少し大袈裟な芝居かかった仕草で自己紹介をした


「モンテス商会………?あぁ、貴方がバリーさんでしたか。串焼き屋台の親父さんが『買い取って欲しいものがあったらバリーに最初に聞いてみるといいさ!』と仰ってました。たまにふらりと来て5,6日程、露店で商売してると思ったらまたふらりと居なくなるって笑って言ってましたねぇ。」


まるで納得。っと言わんばかりに頷きながらいう人物

まさかそんな風に言われてるなんて……

人を野良猫みたいに言わなくてもいいでしょうに……


「はぁ…。野良猫みたいなモンテス商会のバリーですよ……。」


思わず溜息をつき、少し不貞腐れながら肯定する


「あ、すみません。落ち込ませる気はなかったわけではないんですが、確かに野良猫っぽいと僕も思いました。」


楽しそうに笑いながら話しかけてくる

それを見て思惑とは少し違ったが、笑ってくれたからよしとしよう


「何気に酷い人ですねぇ、まぁ良いですけどね?慣れてますし。それでは?野良猫バリーに何かお売りしたいものでもございますでしょうか?」


不貞腐れながらも道化のようにおどけてみせる


「くふふふ!では野良猫バリーさん、幾つか買い取ってもらいたいものがあるんですけど良いですか?」


笑い声をあげ買取をお願いしてきたので真面目にお仕事をしましょうかね


「物を見てからになりますが、双方にとって良い物なら買い取らせて頂きます。ですが、その前に。」


真面目な顔をして言い、勿体振るように言葉を切る

そして


「お名前を教えて下さいな?私の商人の勘が言ってるんです。あなたと縁を結べ!良き友となり前に進め!っとね?」


茶目っ気たっぷりに感じたままのことを言ってみせた


「……、くふっ、くふふふ!面白い人は好きですよ、バリーさん。僕は…、ハリエル・ヴィリー・ミヅガイアと申します。良ければハリと呼んでください。よろしくお願いしますね?バリーさん。」


一瞬、きょとんっとした顔をしたが、すぐに笑みを浮かべ、自己紹介をした













これは後に大きくなり、大陸にこの商会ありと言わしめることになったモンテス商会創設者にして初代会頭の私と、その良きパートナーであり、私の生涯の友人の出会いである












6/6 改稿

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