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魔王はリストラして勇者になる!!  作者: 白猫
第2章 鉱山都市の依頼!!
9/20

魔王/新たな町に!!

現在位置:ハレル火山

西の魔王の城まで1500㎞


「マオ~、おなかすいた」

「お前らはさっきからそればっかりだな」

「…だって、マオが後先考えずに宝を全部あの村に置いてきたから…」


それは、森のダンジョン攻略に成功した4日前までさかのぼる。



俺は、大きな袋を抱えて村に向かっていた。

「マオ、その袋は?」

ケイトは袋の中が気になる様子だった。

「これか、これは宝石と1000Gコインだよ。あの部屋にあった宝の一部をちょっとな」


「なんという金への執念、崩れゆく神殿の中でこんなに持ってくるなんて」

フォレスは少し呆れ顔でそう言う。

「いや違げえよ。あそこに村が見えるだろ。」

前方に見える村を指さしながらそう言う。

「あそこの村は貧困で困ってるんだ。それにダンジョン攻略の世話になったからな」


「おお、勇者さまご無事で!!」

村の中から村長が出てきた。

「村長、こたびは世話になったな。これは礼だ」

俺は村長に袋を手渡す。


「お、おもい、これは!!」

村長は、袋を開け感嘆の声をあげる。

「ダンジョンから持ってきたはいいが、欲張りすぎてしまってな。旅の邪魔なので受け取ってはくれないか?」


「ありがとうございます…勇者さま…」

これだけあれば、もう貧困に困るようなことは起きないだろう。

自己満足かもしれないが、俺は人助けをしたのだ。

そう考える…ととてもうれしかった。


「そうだ、これを持っていきなされ。これからきっと役に立ちます」

村長はそう言うと、俺の肩にネックレスをかける。


『謎のネックレス』には王冠をかぶった男の顔がついていた…。



そして今、

「ねえ、思ったんだけどさあ」

ケイトは眉間にしわを寄せる。

「あの、村に全部置いてくる必要はなかったと思うんだけど。生活費と食費くらいは」


完全忘れていた。

俺は、数日分の食費を女村人に渡していたのだった。

恰好つける前に、自分の所持金を確認するべきだった。

…まあ、そんなことを思い返し後悔しても、もう遅いのだが。


俺たち『逆襲連合』の腹の音が、鉱山に響き渡る。

「…腹減ったな、このままじゃホントにやばいかも」



しばらく歩くと、前方に町が広がる。

『鉱山都市ガレル』

看板にはそう書いてあった。


町のいあたるところから煙が上がっている。

硫黄のにおいも少しする。

どうやら、ここは鉄鉱と温泉の町のようだ。


この町で、なにかしらの依頼を受けて金を稼ぐとするか…。



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