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魔王はリストラして勇者になる!!  作者: 白猫
第1章 俺は元魔王!!
7/20

魔王/ダンジョンへ!!3

地下フロア5階


そこには大きな鉄の扉があった。


ここからすべての魔力が流れ出ている。

どうやら、ここがダンジョンの中枢のようだ。


一瞬でも気は抜けない。

近くには、ラスボスがいるのだ。

もしかしたら、この扉を開けた瞬間飛びかかってうるかもしれない。


「…よし、行くか!!」


俺は、扉を開けた。


目の前には、数えきれないほどの金貨。

宝石が山になっている。


これだけあれば…。

少しよこしまな考えをしてしまった。


そんな事よりも、ケイトである。

「ケイトー、いたら返事しろ。」


部屋の奥から、ケイトの声がした。

「マオ、こっちよ。あなたも早く来なさい。」


俺は、声の方向へ走った。

ケイトが無事でなによりなのだが…。

声が少し楽しそうに聞こえたのは気のせいか?


…どうやら気のせいではなかったようだ。

ケイトは『男の子』とトランプをしていた。


緑色の髪に緑色の服をきた謎の少年。

なぜ男の子が…?


「ケイト、無事でよかった。…それでラスボスは?」

「ああ、紹介するわね。このダンジョンの主『フォレス』よ。」

「ここは、ダンジョンなんですってね。フォレスから聞いたわよ。」


「…え、この男の子がラスボス?」

なんだか、少し残念な気が…。


「むー、人を残念な目で見ないでくれるかな。」

フォレスはそう一言発した。

見た目同様、幼稚でカワイイ声だ。


「そう、僕はこのダンジョンの主フォレス様だ。よく来たな勇者!!」

さっきまでトランプしてたヤツが、何ボス面してるんだよ。


「なんか、ここに連れてこられる途中頭打っちゃって気絶しちゃってね。フォレスがトランプをしようって言うから遊んであげてたのよ。」

ケイトは、俺が来るまでの経緯を説明した。


ボスがこんな子供じゃあ、戦う気になれんな。

「じゃあもう、ここにいる必要はないな。ケイトも見つかったし、帰るか。」


「ま、待つのだ勇者。まだラスボスが残っているぞ。」

なぜか、フォレスの顔は必死だった。


「いや、俺に幼児虐待の趣味はないからな。」


「…なめるなよ勇者。」

フォレスは、帰ろうとする俺の裾を掴む。


「僕はこのダンジョンのボス。よくも仲間を殺したな。」


「やめようぜ、子供を泣かせたくない。それに、攻撃してきたのはあっちの方からだ。」


「黙れ黙れ黙れ!!」

「僕は、このダンジョンのボスだぞ。このダンジョンで僕に勝てるやつなんていないんだ!!」


なぜコイツは、こんなにむきになっているんだ?


フォレスが俺を引っ張った瞬間、俺の体が宙に浮いた。


子供だから油断したが、やはりダンジョンのボス。

凄まじい力だ!!


どうやら、本気で戦うらしい。


地面から無数の樹が生えてきた。

「誰が、森のダンジョンを作ったと思っている?」

「この僕だ。僕には自然を操る力がある。この力があれば、お前なんて。」


退路を断たれてしまった。

俺とケイトは、厚い木の壁で分断された。


「マオ、そっちは大丈夫か?」

壁の向こうからケイトの声が聞こえた。


「大丈夫だ。」

「ケイト、お前は神殿の外で待っていろ。今の衝撃で柱が折れたようだ。」


神殿の一部がガラガラと音をたて崩れだした。


「そんな、でもマオは。」


「心配ない。俺もすぐ向かう。」


「わかった…死ぬんじゃないわよ。」

ケイトの、走り去る足音が聞こえた。


「さてと、時間も少ないし、『本気』でやるかな。」


神殿崩壊まで残り時間10分。







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