魔王/ダンジョンへ!!2
森の神殿 地下フロア3階
俺はモンスターと戦っていた。
人食い花Lv14 スライムLv20 スライムLv15
俺はそいつらを何事もなかったかのように、
一瞬で蹴散らす。
俺は、元魔王である。
この程度のモンスターなら、『人間の姿』のままでも十分に倒せる。
問題なのは『ボス戦』である。
今俺は、人間に化けている。
そうなると、どうしても100%の力が出せない。
せいぜい60%といったところか…。
ここはダンジョン。
当然ボスもいるだろう。
このダンジョンの規模からすると、ボスもかなり手ごわいと予想できる。
魔王の姿でなら勝つのはそう難しくはないだろう。
だが、ボスフロアにはケイトがいる。
ケイトには当然、魔王の姿を見られるわけにはいかない。
…ケイトが気絶していれば、その心配もないのだが。
地下フロア4階
目の前に現れたのは『白虎』だった。
3m、いやもっとか、とにかくかなりの大きさだ。
おそらく、『中ボス』といったところだろう。
白虎 Lv25
ボス戦も間近、気合を入れて戦おう。
白虎の腹に、数十発蹴りやパンチを入れる。
ダメージはあるようだが絶命までは至らなかった。
さすがに、一筋縄ではいかないな。
俺は、腰に下げた『刀』を取った。
『魔剣バルムンク』
魔剣は白虎の胴を一刀両断する。
傷口から鮮血が飛び散る。
斬られた白虎も何が起きたかわからない様子だった。
痛み、苦しみ、悶え…やがて動かなくなる。
生き物を斬るというのは、あまり気持ちのいいものではない。
妙な罪悪感が残る。
だが…仲間を助けるため、歩みを止めるわけにはいかないのだ。