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魔王はリストラして勇者になる!!  作者: 白猫
第1章 俺は元魔王!!
5/20

魔王/ダンジョンへ!!1

俺がダンジョンに入ってから半日が経過した。


今のところ、村長に言われた通りに物事を進めている。


…それにしても、とんでもない臭いだな。

臭気を放っていたのは、村長から頂いた『木の実』である。


今より約8時間前。

村長宅…。


「勇者殿、あなたにダンジョン攻略の助言を授けよう。」

俺は、出発する直前、村長から助言をもらっていた。


「ダンジョンには必ず終着点が存在するのです。ゴールの無い迷路ほどつまらない物はないですからな」

「そのゴール、つまりダンジョンの中枢にたどり着くには…それは魔力を感じることです。」


「ダンジョンには強い魔法がかかっておりましてな、それはすべてダンジョンの中枢から出ているのですよ。つまり、森の中で一番魔力が強い場所…そこがゴールなのです。」


俺は不思議に思った。

なぜ小さな村の村長が、ダンジョンについてこうも詳しいのか。

俺にとっては好都合なのだが…。


「そして問題点が一つ。」

「たとえゴールにたどり着いても、帰り道がわからなくては意味がありますまい。」

言われてみれば…確かに。

「そこで活躍するのがコレなのです。」


村長は戸棚から何やら『木の実』のような物を取り出した。

それはこげ茶色に変色していて明らかに異彩を放っていた。


「…あの、なんでしょう…これは。」

「これは獣除けにも使われる、悪臭を持った木の実です。」


「…なぜそんなものを?」

「ここらはコレの生息地でしてな。そこらじゅうに自生しているのですよ。」

俺は恐る恐るその実を嗅いでみた。


…あれ、臭くないぞ。

「その実じたいには臭いはありません。臭うのは実の中の果汁です。」

「森に入ったら使ってくだされ。」


「魔法にかかっているといっても、コレの臭いまでごまかすことはできますまい。」


現時刻20時30分

俺は、果汁を通った道に垂らしながら進んでいた。


村長の言っていた通り…すごい臭いだ。

直に嗅ぐと意識が飛びそうだ。

これなら道が変化しても迷わずに済みそうだ。


魔力の中枢もだんだん近くに感じるようになった。

ゴールはそろそろだろう。


ケイトを連れて行ったのが守護獣ならば、

中枢にはおそらく…ケイトがいる。

俺が守護獣なら、間違いなく宝のある中枢を守るからな。


俺は今までで一番近くに魔力を感じた。


森が開けて、神殿のような建物が目の前にあった。

これがダンジョンの中枢?


とても古い建物のようだ。

造られてから1000年近く経過しているのではないだろうか。

…ここにケイトが。




森の神殿 地下5階


…マオ…早く助けに来なさいよ…。


少女は、助けを待っていた………

















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