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魔王はリストラして勇者になる!!  作者: 白猫
第2章 鉱山都市の依頼!!
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女騎士

〜火炎のダンジョン5階:とある一室〜


宝を探している俺は、あることに気がつく。


………つけられているな。


後ろからわずかだが人の気配がする。


部屋の中を見渡す。


………あそこか。


…あそこの物陰から視線を感じる。


それにしてもいつからだ…いつからつけられていた?


今まで全く気がつかなかったぞ。


とりあえず、隠れてる奴には出て来てもらうとしよう。


「おいそこで隠れてる奴…出てこいよ。一緒におしゃべりしようぜ」


「……………」


返事がない、バレてないとでも思ってんのか?


「…出てこねえなら、力ずくで出てきてもらうけどそれでもいいのか?」


気配のする物陰に向けて拳を構える。


「わかったわかった…今出るよ」


そそくさと物陰から人が出てきた。


出てきたのは女だった。


しかもすごい美人…180センチくらいはあるんじゃねえか?


白髪で髪は結構長め、碧眼の切れ目がとても鋭い。


歳はケイトよりちょっと上くらいか…。


少し大人びて見える。


それに声が妙に艶っぽい。だから大人びて見えるのかもな。



「驚いたわ…よく私に気がついたわね。完全に気配は消していたつもりだったけど」


「俺も今まで全く気がつかなかったけどな…まあ『野生の勘』ってやつだ」


「野生の勘って…」


「まあ厳密に言えば少し違うんだが…まあそんなに変わらないからそういうことでいいだろう」


「…随分と適当な説明ありがとう」


「いえいえどういたしまして」


さてと…


与太話はこれくらいにして、話を本題へと移そうか。


「お前はいったい何者だ? このダンジョンの者か? なんで俺をつけまわす」


「いきなり三つも質問とは欲張りね」


「茶化すなよ…」


「ふふ…まあいいじゃない。あなたなんか可愛いんだもの」


「……はぁ…ッかわいい?」


そんなこと言われるとリアクションに困るな。


「ええ…なんだか母性本能をくすぶられるわ」


それってただ俺が子供っぽいってことなんじゃ………





「私の名前はラミカ。しがない『騎士』をやっている者よ」


「騎士って…じゃあこのダンジョンの者じゃないのか?」


「ええ…私はこのダンジョンの者ではないわ。私は今ワケあって地方のダンジョンを回っているの」


「ワケって…どんな」


「それは言えないわね。そこまで話せる関係じゃないもの…でしょ?」


確かに、知らない奴にそんなこと話せねえか。


少なくとも、俺なら話さない。


「じゃあ次、なんで君をつけていたか。それは私がダンジョンをまわるワケに関係するから。君の実力を見させてもらったの」


俺の実力を…それはいったい。


「君強いのね。いろいろなダンジョンでいろいろな勇者を見てきたけど、その中でもあなたが一番強い。それにその姿…何? とても人間には見えないけど…」


咄嗟に自分の体を見た。


しまった………!!


そういや、今俺は魔王の姿だった。


まずいなどうする。


この女にはここで気絶しててもらうか?


「いや…あの…これはその…」


「ああなるほど、ピンときたわ。それ『魔装』の類のものでしょ」


「………ッ?」


いや全然違うけど。


魔装…なんだそれ。


随分と勝手な解釈だな。


…まあその勝手な解釈のおかげで助かったぜ。


どうやら、俺が魔王だとは気づいていないようだからな。


ここはとりあえず、この女に口裏を合わせるとするか。


「あーうんそうそう魔装」


「ブフ…それにしてもその魔装カッコつけすぎ。狙いすぎでしょそれ」


全くもって余計なお世話だよ!!


そもそも魔装じゃねえし!!



「ああそーだな。じゃあもう俺先行くから…じゃあな女騎士」


なんかもういろいろと面倒なので、この女とはこれ以上関わらないようにしよう。


「ちょっと…待ちなさいよぉ。まさか私を一人にするつもり?」


「………そのつもりだけど?」


「そんなの無責任よ。もし私が猛獣にでも出くわしたらどうするのよぉ〜」


いやいや無責任も何も、お前は自分の意思でダンジョンに入ったんだろうが。


無理やり連れて来られたような事言ってんじゃねぇよ。


それくらい自分でなんとかしろ!!


女騎士はその美しい顔を膨らませこちらを睨む。


そんなことは気にも止めず俺は道を急ぐ。


「むう…優しくないのね」


「お前に優しくする『義理』はねぇ」


「『義理』はなくとも、あなたには私を守る『義務』があるわ」


「お前を守る義務もねぇよ!!」


「もういいわ、私は勝手にあなたをついて回ることにするから」


「ああ…そうかよ」


結局…そうなるのか。


まったく、まためんどくさい奴に会っちまったな。



「そういえば…あんたの名前聞いてなかったよな。あんた名前は?」


女はそう後ろから問いかけてきた。


「……マオだ」


女はニコリと笑う。


「そう、よろしくねマオくん。このダンジョンの攻略も、『その後』も…よろしく」


その後とはどういうことなのか、今の俺はまだ気にも留めなかった。















































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