8話 予想外 2
はろはろ、加です。
終わり。
「あの少女がいない?」
それは、昼休みに入る直前にアレンから聞かされた。
「そうなんだ。あの子が起きたら何か叫んでいきなり、いなくなったらしい」
「いきなり居なくなったって……」
その証言はよく分からなかったが。
「じゃあ、昼休み使って探すか」
そうして、謎の少女の捜索が始まった。
「オギ」
「何だよメリア」
「……随分あの少女に目をかけているようだけど」
「気のせいだ」
「……随分あの少女に目をかけているようだけど」
「気のせいだ」
「……随分あの少女に目をかけているようだけど」
「分かった分かった!! お前が一番の相棒だよ!! それは変わんねえ!!」
「そう? 嬉しいわ。どこを探せばいいの?」
「畜生、案外淡白な反応だな。まぁいいけど。とりあえずあの少女を探してくれねえか?」
毎回言わせるくせに自分はなんでもない風な顔するから面倒なんだよな……。
「面倒なんだよな、とか思ってない?」
「気のせいだ」
読心術者か。
「じゃあ、私しか行けないようなところを探しておくわ」
「あぁ、頼む」
俺も探すか。
とりあえず行きそうな場所をあさってみる。
図書館、屋上、保健室etc...。
「どこにもいねえ」
「どこにもいないわ」
「どこにもいないね」
「……いない」
四人が思い思いの場所を調べたはずなのだが、どうしても見つからない。
「学園の外ってのは?」
「僕がざっと見てきた。でもいない」
「広いから、見落としがあったのかしら」
この学校は何度も言うように広い。
そりゃもう馬鹿みたいに広い。
前回のオレガノ捜索にしても見つかったのは運が良かったからだ。
「とりあえず、放課後にまた捜索してみよう。流石に授業はバックレできないよ」
「理由を話さないといけなくなるからな」
授業を受けることに。
……ならなかった。
目の前がいきなり光り輝き始めたのだ。
その奥から、人が現れた。
少女が。