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Not Only But Also  作者: 加減乗除
第3章
94/106

5話 救出劇 2

ー減ー

 ――――目が覚めたら。


「オオオオオギィィィィィ!!!!」

 燃える。


 濡れる。


 凍る。


「メ……メリア!?」

 部屋がパンデミックだった。ドアがハンニバル。


 否、部屋にメリアが飛び込んできた。


「オギ! この子は何!? 説明しなさい!!」

 焔と水が相殺されるじゅうう、という音を立てながら、メリアが廊下の方を指さした。


「おはよう……オギ……」

 破壊された(地面に黒いすすが残っている。何をやったんだ)ドアの向こうでオレガノが昨日の白い少女を抱えて立っていた。


 その表情は読みにくいものの、明らかにメリアが手に負えず、ここまで来てしまったのは目に見えて分かる。

 まずい。こういうことはたまにある。

 前にもあった。確か、メリアとの“あの一件”での後始末をしていた時も。

 確か先生に頼まれて、救護科の同級生の女子生徒と夜なべして仕事をした次の朝だった。


 あの悲劇を(修理代は全額部屋の使用者が払う)繰り返すわけにはいかない……!!

 だがどうする!?


「……そうだ! アレン、昨日のことをメリアに説め……」

 ベッドは、もぬけの殻だった。


 あ、あいつ……!

「あの野郎! 逃げたな!」

 見ると、シーツの上にメモが一枚。


 『頑張りなよ、オギ』


 ちくしょおおおおおおおおおお!!


「オレガノ!!」

 どうにか自体を終息しようと唯一の関係者に声をかける。


「……とりあえず、オギも関係してるから……メリアに、オギが何かしでかしたら連絡頂戴って、云われてて……」

 お前のせいか。


「オギ、説明を要求するわ! パートナーとして!」

 仁王立ちのメリア。


 左には水。

 右には焔。

「いや、これには俺にもよく解らない事情がだな、メリア。……聞いてる!?」

「詠唱魔法……魔力調整:肉体が壊れない程度に……火よ、水よ、我が手の中でワルツを踊れ!!!!」

 

 ……ああ。


 とばっちりだ。


 目の前が真っ暗に染まった。


――――――――――――――――――――――――――――――


「ごめんなさい!!」

 救護科のベッドの前でメリアが深々と頭を下げる。

「いや、もういいよ……」

 夕方には救護科棟も出られそうだしな。


「べ、別に、分かってたわよ、オギがそんな、私に黙って……」

 言い訳をするメリアを横目に、俺は天井を見上げた。

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