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Dive into Yourself
テメェのハートにぶっ込みやがれ!!
~乗~
そしてメリアは自分の手中の券目掛けて飛んでくる男二人(俺とアレン)に気付いたようだった。
俺達を見るなり、メリアはいきなり詠唱破棄魔法で無数の氷弾を放ってきた。
「アイスクリームは絶ッッ対渡さないわ!!」
「「だぁぁぁあぁぁあぁぁあぁぁあ!!!」」
何と言うことだろう。攻撃に全く容赦がなかった。
目の前に一瞬銀幕が張られた、と思った次の瞬間全身に無数の鈍痛が走った。
想像してみよう。冬、自分がいきなり百人の餓鬼に囲まれ一斉に石入り雪玉を投げつけられる恐怖の構図を……。
それとおおよそ同じである。
「いだいだいだいだいだいだいだいだぁぁあぁぁ!!」
「あだあだあだあだあだあだあだあだぁぁあぁぁ!!」
余りに氷弾の数が多すぎたため、俺はともかくアレンでさえも避けられなかったらしい。
俺とアレンは力なく地に墜ちた。