表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Not Only But Also  作者: 加減乗除
第2章 護衛編
81/106

44話 例外の無い規則は無い

文字通りです。


―加―

「……追い駆け、ないと……」

「どこへ行こうってんだ……、少年」

 まだ血の流れが余り戻っておらずふらふらなオギが立ち上がり、追い駆けようとするが、キョウさんの声で止められる。


 キョウさんは“金色夜叉”が解けたのか、文字通り地面に倒れこんでいた。


「キョウさんは……、どこに行ったのかな?」

「おそらく、今頃のうのうとクリスタルの部屋に行っているでしょうね」




「ふぅ。お久しぶりです。黒きクリスタルよ」

 クロウは真っ二つにされた金庫の中にある黒いクリスタルに手を掛ける。


「いただく」

 そのままクリスタルに触れる。


「相変わらず美しいな」

 右手に握り締め、うっとりと眺める。


 その時だった。


「……!?」

 ジュッ、と肉の焼ける音が聞こえる。


 その音は右手から聞こえ、クロウはその熱さで思わずクリスタルを離してしまう。


 クリスタルは黒く光輝き、空にふわふわと浮いていた。


「反発……、まさか」


 ――――引かれよ、心悪しき者よ。


 クロウの言葉に答えるように、声が響く。

 それはクリスタルから聞こえてきている。


「人の右手焦がしといて、何が引かれよ、だ。解呪法」

 クリスタルの周りに円環が四本現れる。


「丸裸にしましょうか、美しきクリスタルよ」

 両手をクリスタルに向け、集中する。


 無駄よ、この程度。


 そうクリスタルから返事が聞こえる。


 すると、それを証明するかのように円環が砕け散る。


 天罰。

 クリスタルはそう呟く。

 その瞬間、黒い光がクロウを貫く。


「くっ!!」

 その攻撃にひるんだ隙に、クリスタルは窓を割って飛び出した。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ