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30話 瑠璃も玻璃も照らせば光る
67話目。
なんか右足の親指がヒーターみたいに熱い。
~乗~
次の日。
「あーーークソ。完全に戦力外になっちゃったよ、僕。」
満身創痍のアレンが療養用ベッドに横たわっていた。
なんでも、昨晩、襲撃の夜、前庭に現れた団の頭領と戦り合い、ギリギリのところで追い返したらしいが、その際、身体の数か所を深く斬り付けられてしまったらしい。
彼の看護を任されたメイド長アマリリスによると、命に別状はないらしいが、傷が塞がるまで二週間程の養生が必要だ、と。
「……ごめん」
「いや、いいよオギ、キメラと戦ってたんだろ?お前も傷だらけじゃないか」