熱烈歓迎
加減乗除です。
31話で御座います。
堅物文しか書けない乗からでした。
数日後――何とか自力で穴を登りきったゼロは嫌々手を貸すオギに嫌々手を伸ばして助けられて、数日後。
救護科棟二階、205号室。
「……クソっ。この程度の怪我で……」
そう呟いた時、トントン、と部屋がノックされた。
扉が開けられた。
まさかアイツか、と身構えるゼロ。
果たして部屋に踏み込んできたのは救護科の女。正しくゼロが予想した人物であった。
名はフレシア。気丈な女だ。
「こんのクソ馬鹿ァ!!」
横たわるゼロへ挨拶代わりに檄を飛ばすフレシア。
「アナタが重傷で転がり込んできたのこれで何回目だと思ってんの?!」
「チッ……十回目だ」
「十六回目!」適当に受け答えをするゼロにフレシアの口調が更に怒張する。
「ぁあ、クソ!!油断したんだよ、今回は!!」
「前回も前々回もそんな事言ってたけど!?油断し過ぎ!!」
「うるせぇよ、アンポンタン!!」
「うるさい、留年生!!」
「留年してねーし!!」
性格が似てるのか何故だか知らないが、ゼロとフレシアはとても気が合う。ゼロの数少ない友人だ。
そして、勿論二人の間には恋愛感情もある。フレシアがゼロの怪我に口うるさくしているのが証拠だ。
が。お互いがお互いの気持ちを確かめるような野暮なまねはしないのだ。
お互いで分かってるから。
はっちゃけさせました。
ますみせん。