3話 この世界、動き回るしか脳がない。
どうも、加減乗除です。
三話目なんですが、僕こういう物語作るの初めてで……
緊張気味で御座います……(嘘)
ー乗ー
「アレン、その呼び方は止めろって何度も言ってるだろ?」俺はこのあだ名が嫌いだ。だが、彼はいつまで経っても止めてくれない。前から言っているのに…。
「いいじゃんかよ。オギ。オギ、オギ、オギ~」
「だぁッ、うるせぇっ!!」
おちょくるなこのヤロウと俺は丁度足元にあった沢山教科書が入ったエナメルバッグをアレンに投げつけた。
しかしその直後、ヤバいやり過ぎたと後悔する俺。不運にもバッグはアレンの顔面ド真ん中へ向かってしまったのだ。直撃したら確実に怪我してしまう――――――。
この一瞬間にも詭弁を考えている俺。あぁ、丸っきり落ちこぼれのする事だな……。
その時アレンはうなだれた俺を片目に動き出した。
飛んで来るバッグを越える速さで大きくサイドステップ。空気を躰で裂くように、横に飛んだ。
すると、バッグはそのまま何にも妨げられることなく放物線を描き、鈍重な音を響かせて床に落ちた。
俺はその音を聞いて心底安堵した。
良かった。コイツが隠密師で。
あぁ、やっぱ下手っぴですね。
精進します…。
ー乗ー