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シャーロキアンのホームズⅡ〜名探偵になりたい男の物語〜  作者: 語り部ファウスト


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第十四幕:復活の探偵の父

やあ、君。僕はホームズだ。そして、ホームズを愛するシャーロキアンの一人だ。

なのにーーシャーロック・ホームズと名乗っている。


第十三幕では、モリアーティの影の存在を嗅ぎ取った僕とキャンベル刑事。

これから蜘蛛の糸を掴んで、たぐりよせなきゃならない。

蜘蛛の糸の中心に、かつての友人がいるか分からない。どっちにしろやらなきゃいけない。


それからーー時間は三日すぎていた。

警察の調査は時間がかかる。

組織活動だから。僕の立場とは違うんだ。


牧師の逮捕された息子の部屋は、二階にあった。

僕は部屋の扉を開けた。

鉄製ベッドと小さな机が並ぶ簡素な空間だ。窓からは牧場が見えた。

ベッドの上では、コナン・ドイルが顔を青白くさせて仰向けに横たわっていた。

部屋には暖炉はない。

彼はヒゲを震わせて、怒りの爆発をおさえていた。

「ーーせ、先生、あ、お身体は大丈夫ですか?」と吃りながら僕は言った。

「大丈夫だ、ホームズ。私の知性は揺らぐことはない。それよりも、現場の観察はどうしたーー?」

「え、ええ。先生が、に、睨んだとおり、じ、地面を見に行きましたーー」

「見たのは地面だけか?他は?」

「え、ええ?そのあまり、見れてなかったかもーーすみませんーー」

「なんて事だーー私がいたら、ちゃんと指示をだすのに。このマヌケに任せなきゃいけないなんて!」

コナン・ドイルは掛け布団を両手で掴んだ。

「ああ、私はこのまま死ぬかもしれん。

ちょうど、神の家もあるーーホームズ!まさに劇的な終わりだ。事件を追って、ここで終わるーー」

コナン・ドイルは、咳き込んだ。

「もしかして、結核かもしれないーー」

コナン・ドイルは呟く。それを聞いて僕はイヤな気分にされた。

ーーゆっくりと扉を閉めた。

大人しく寝ておけばいいのに、何度も地面を聞いてきた。


それから三日経過した。

コナン・ドイルの体調は戻った。だが、彼がこの村で侮辱された事実は拭えなかった。


コナン・ドイルは牧師館のダイニングルームで席に座り、パンを何個も食べていた。

なぜかって?

食べる事しかやる事がなかったからだ。

「ーーホームズ。事件について確認したい。この呪われた村で何が起こったのか、君の口から聞きたい。

これは、君がちゃんと事件を理解しているかの確認でもあるーー」


コナン・ドイルと向かいあうように、

彼の前には僕と牧師がいた。

僕と牧師は互いに顔を見つめた。

コナン・ドイルが家に帰ると思ってたから。警察の調査もいつ終わるか分からなかったし、僕も戻りたかった。

「君たち、事件を解決する準備はできてるか?ーー私はできてるぞ!」


僕がアーサーに語った事件の内容はこうだった。警察の把握している内容よりも少なく報告した。


事件が始まったのは、1903年の夏。

グレート・ワーリーの牧場だった。

家畜ーー特に馬や牛ーーが腹をナイフで一撃で切り裂かれた。ーー残虐に。

犯行は夜中。午前二時頃。

被害は8回以上。

実際の目撃者はいなかった。

地面にも足跡がなかった。

村の外部の可能性は低く、

誰にも見られず長期潜伏は不可能だった。村の人たちは外から来る者に対して、過剰な警戒を抱いてる。

観光するところはなし。

煙突の黒い煙ぐらい。あと家畜。


犯行予告もあった。

『グレート・ワーリー・ギャング』と名乗るグループが自分たちの犯行だといった。彼らはいずれーー人も襲うと予告している。


村は一気に恐怖に包まれた。

真夜中に出歩く者は疑われた。

誰であろうとも。

夜の闇は彼らを家の中に閉じ込めた。

この村の者が月の美しさ、

星の囁きを見る事も、

聴くことはない。


その犯行予告の後ーー匿名の手紙が、

郵便局や新聞に届いた。


グループのリーダーが、ここにいる牧師の息子のジョージ・エダルジだという内容だ。

ーーしかし証拠はない、

情報源は、あくまでも匿名の手紙だけ。

それでも警察は、エダルジ家を家宅捜査した。そして証拠品はでた。

証拠となったのは、

ポニーの毛と血のついた服、

そして未使用のナイフだった。

だが牧師である彼の父親シャプルジ・エダルジは否定した。


息子は無実である。

彼は優秀だ。

学校のトップで、弁護士の資格を持っている。

彼は悪魔たちにハメられたんだ、とね。


僕はーーわざと吃りながら、この事を話した。賢く見せたらダメだから。

僕はコナン・ドイルを見た。

彼はヒゲを震わせて、僕を見ていた。

シャーロック・ホームズの影をーー。


(こうして、第十四幕はホームズの影で幕を閉じる。)

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