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気の向くままの異世界旅  作者: 方夜虹縷
第二章

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第14話 接敵

リソルの告白から一夜明け、2日目。


朝早く起きた俺は天幕の外に出る。外では、見張り番のリソルとタラトが朝食をとっていた。二人一組で前後に分かれての担当だ。希望がどちらも前半だったのでリギットとリソルによる決戦じゃんけんが行われた。結果は御覧のとおり。


少ししてリギットも起きてくる。慣れない野営のためか寝不足気味のようだ。


4人で四角形に座り予定を確認した後、出発した。


ドラゴンの寝床はこの森の中心地にあると言われている。今日はできるだけ近づき、明日、偵察と体力に余裕があるなら討伐に入る予定だ。


本来、中心まで行くには数日必要なのだが、リソルとタラトは腐ってもAランクということで複雑な道でもスピードを出せる。体力が課題のリギットは、ここ1か月の間にリソルによって鬼メニューを課されているので、俺たちほどではないがそれでも問題にならない。


今振り返ると、リギットの一日のメニューはとてもハードだったな。リソルによる強制体力づくりに俺の魔法指導を受けていた。よく1ヶ月故障せず続いたものだ。


そういうことで体力面は問題ない。寧ろ問題なのは体力ではなく戦闘のほうだ。


普段なら問題にあがるのは体力のほうなのだが、場所が場所だ。


リソル曰くここは『迷獄の森』と言われていてかなり有名な場所らしい。中心にドラゴンがいることは当然だがこの森の特徴として、中心にいけばいくほど魔物が強くなっていくとか。魔物社会でこれは別に普通なのだが、この森ほどきれいに生息地が別れている場所は他にないんだとか。


しかも木々がとんでもなく入り組んでおり、とても思い通りには進めない。そうやって迷っているうちに、いつの間にか強力な魔物の生息域に入ってしまって、エンカウントしてサクッとヤられる。そんな地獄のような環境から迷獄という名前がついたのだとか。


移動に数日かける必要がある理由の7割はこれだ。


だがしかーし。そんな面倒なことに時間をかけるほど俺は寛容ではない。確かに、迷いに迷いまくってやっと目的地に辿り着くのは冒険、ひいては冒険者という職業の醍醐味である。


俺もまぁこのくらいならドラゴンっていうお宝もあるし、付き合あうのも吝かではない。だがそれは通常ならの話だ。


リソル達が気づいているのかは知らないが、時間をかけすぎるとしびれを切らした権力者がノベ村にちょっかいを出しかねない。ノベ村の住民にはよくしてもらったからな。強く興味を惹かれなければ他者のことは基本どうでもいい俺だが、日本人の心を忘れたつもりはない。俺なりに恩は感じているのだ。そういったことを防ぐためにも最短で進む必要がある。迷ってる暇はない。


俺が夜の間に『空間』で跳んで権力者諸君とお話してきてもいいが、それはナシにする。リギット達が必死になってドラゴンを討伐し(できるかは別として)、急いだ結末は見てみたいと興味をそそられる。それに……な?


そんな訳で今現在俺がこっそりサポートしながら進んでいるところだ。一応、オールラウンダーで通っているので、こっそり斥候兼先導の役割を確保し、『空間』で上から確認しながら森をかき分けていく。


え?『空間』禁止?何事も例外は付き物だよ。今回は視点確保目的でしか使っていないし、禁止にした当初の目的である勘や洞察力の強化は充分な成果を得た。

そもそもこんな理屈を並べる必要はない。俺が勝手にやっているんだから、すべて俺の匙加減だ。


さぁ、そろそろ魔物とのエンカウント数も増えてきたぞ。この辺りからリソルとタラトでも相手するのはきつくなってきている。その証拠に、魔物を倒し終えた後、次の魔物に遭遇するとき息が上がったままだ。俺の誘導で移動による消耗は最低限のはず。それでも体力お化けの二人が体力を回復しきれないのは魔物の強さと遭遇頻度によるものだろう。1日目の一回のみとは比べ物にならない連戦だ。


襲ってきた魔物を倒し終え、しばらく前進したところで違和感を覚えた。


ん?……あ。


「リソル。この辺でいったん休憩にしよう。さすがにこのまま進み続けると魔物相手に後れをとる。」


「……ああ。そうするか。ただ警戒は怠らないようにしてくれ。ここまで数が多いとすぐ魔物が寄ってきてもおかしくない。」


俺の提案にリソルが同意したことで、パーティーは休憩ムードへ。リギットはその場に倒れこんだ。魔法使いであるリギットはいくら体力トレーニングをしていても、この道はきつかったのだろう。タラトも、リギットほどではないが疲弊しているようだ。座り込んで木にもたれる。リソルがタラトに寄り声をかける。


このパーティーも熟練感が出てきたな。そうとう疲れているはずなのに、気を抜いているように見えて3人とも常に警戒している。特にリギットは死と隣り合わせである期間が短いはずだ。その成長っぷりには拍手を送らねばならない。


さて、俺が休憩を促したにのにはもちろん訳がある。


覚えた違和感。最後に魔物を倒してから一切魔物が寄り付かなくなった。


『空間』で長距離を覗けるようにすると、魔物たちは住処らしきところに固まっていた。


まるで身を隠すかのように。


まさか、と思った方向を見ると


案の定ドラゴンがこちらに飛んできていた














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