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気の向くままの異世界旅  作者: 方夜虹縷
第二章

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第8話 おかしな偶然

商業都市ヘルメス


それが俺たちがやってきた町の名前だ。


あのあと予定通りに乗り合い所に到着。馬車に乗った後も何のトラブルもなく到着した。馬車の中でリギットが、理解しきれずショートしたことをトラブルとは言わないはずだ。


名前の通りこの町は商業で栄えており、時刻関係なく引っ切り無しに馬車や人間の列ができるほど。

そんな町にやってきたのだが……。マップでこの都市の形、周辺図を確認する。やっぱりこんな町見覚えがない。ラーベアル王国と周辺2国の領土はざっと見たが、どれにも当てはまらないはずだ。つまり、ここはラーベアル王国から離れた位置にある。俺は転移の誤爆でこちらに来たと思われる。そんな長距離転移を意図せず、座標指定無しで飛べるものか?動けば動くほど謎は広がるばかり。ただ、劇的な解決法などある訳もなく。気長にいくしかない。


今、俺たちは町の入るための列に並んでいるところだ。あと数組で俺たちの番になる。そういえば、リギットは農家の生まれで、生まれてから村の外には周辺しか行ったことないはずだが……


「なぁリギット。お前身分証明書とか持っているのか?」


「え?身分証明書?そんなのないけど。」


「じゃあどうやって入るつもりなんだ?」


「あ……。」


これは考えてなかった顔だな。顎外れるぞ。

しかし、ここで救世主登場。


「ハハッ。安心しろ。あたしの冒険者証で入れるぞ。それなりのランクはあるんでね。あたしたち冒険者はランク=実力と信頼の度合いみたいなもんだからねぇ。他人の身分証明ぐらいはできるのさ。2人いればなおさら。」


ああ、それなら大丈夫か。ランクみせてゴリ押しという風に聞こえなくもないが、きちんとそういった制度や風習があることを信じたい。

実を言うと俺もやばかった。マップのとおりラーベアル王国から離れているなら、冒険者ギルドが同一の組織とは限らない。仕組みとか規則とかを聞けば分かるだろうが、俺のSランク証が使えない可能性もあるのだ。証明してくれるのはありがたい。

いっそ冒険者登録をやり直すのもありだな。仮に同じだったとして、Sランクだと告げた後が面倒くさそう。一度リギットに合わせて低いランクで活動するのも悪くない。

俺は極力手を出さないつもりだ。あの三人がどうするのか見てみたい。リギットに合わせて威力など全般を抑えた魔法使いにでもなるか。ちょうど前衛と後衛が2人ずつになるしな。


お、リソルとタラトが本当にゴリ押した。しかもあの様子だと有名人っぽい。かなり信頼を置かれているようだ。


こうして特に問題なく町に入ることができた。














「着いたぞ。ここだ。」


リソルの先導で俺たちは冒険者ギルドにやってきた。到着が昼頃であったため、登録を済ませて軽めの依頼をこなそうということになったのだ。


外見は俺の知っているものと同じ。ギルドがあって横に酒場がある造りだ。


扉を押し開けて中に入る。すると、中にいた奴らの視線が集まった。リギットは慣れてないのか、萎縮してしまっている。あとでお説教だ。


そんなリギットとは対照的に俺、リソル、タラトは全く気にせず歩いていく。この2人も肝が据わってるな。感心感心。


「あ!リソルさん、タラトさん。お帰りなさい。もう戻ってきたのですか?」


受付カウンターに座っている女性が声をかけてくる。その女性とは仲がいいようで、リソルとタラトが応じている。


(試すなら今か。)


俺はその受付嬢の机にある魔法具らしきものに気づいていた。おそらくあれで冒険者証の認証をするのだろう。


(風属性魔法により魔法具の周囲の音を遮断。『意識操作』によりギルド内にいる人間すべての注意をどんな場合でも魔法具に向かないように。誰も気づかなくなったところに『空間』でカードを滑り込ませる。)


結果は……。


(認証不可。確定だな。向こうのギルドには一瞬で情報共有できる魔法具があったはずだ。俺の冒険者証のデータを更新できていないとは考えにくい。このギルドは全く別のギルド……。面倒な。完全初見の土地で、アルレルがある方角も不明、か。)


仕方がない。そろそろこちらに会話が回ってくる。さっきかけた全ての魔法を解除。今はリソルがリギットを紹介しているところだった。


「んで、こっちがレイな。正直よく分からん奴!」


「紹介雑だな。レイと言います。よろしくお願いします。」


挨拶を終えたところで早速登録に入る。リギットの分を作ろうとしたので俺の分も頼んでおいた。


「ん?レイは冒険者証を持ってるんじゃなかったか?」


「そうだが、何せまったく知らない土地だからな。リギットに合わせて新しくやり直すのも悪くない。」


「いや、知らない土地でも登録しなおしたりは……あぁ、そういうことか。」


リソルは感情が表情に出やすいタイプだ。今リソルは本当に納得した真面目な顔をしている。俺が何故ここにいるか分からないことを思い出したのだろう。数秒遅れて、タラトも同じように納得した顔になる。


簡単な説明を受け、冒険者証を受け取る。ランクや依頼の受け方、ルールは同じみたいだ。別の冒険者ギルドなのにこんな偶然があるものなんだな。


初回ということでリギットに合わせ、Fランクの依頼を受けることになった。






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