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気の向くままの異世界旅  作者: 方夜虹縷
第一章 始まりの異世界

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第27話 作戦

結果から言おう。

男数人は相手にならなかった。


まぁ、当然だよな。そのへんの雑多な中堅冒険者が、バカみたいな成長スピードを誇る元復讐鬼(猫)のシャスに敵う訳がない。シャスのことを知らなくても、実力のあるAランクとCランクのどちらが強いかは言うまでもないだろう。

もっとも、目の前の結果は普通のそれよりひどいが。


まず、男数人は1対1ではなく全員で襲いかかってきた。普段から集団で戦うから、文句ないだろ、とのこと。この時点で終わってるよね。文句の付け所しかない。あれが冒険者の礼儀とやらなんだろう。

そんな奴らにシャスは文句を言うどころか煽っていくスタイル。こちらはまあ、分からなくもない。俺もたぶんやる。

始まってからはもっとひどかった。それなりの連携で攻めてくる男共に対し、シャスは持ち前の機動力と技術で腕を切り落としていった。その間なんと5秒。あの頃より足が格段に早くなったな。シャスが使っているのは短剣だから、腕を切り落とすためにそれなりの工夫をしているのだろう。後々、ここに魔法が加わる日が来ると考えると楽しみでしょうがない。あ、ちなみに俺がやると1秒もかからない。

そして今。腕の痛みでのたうち回る男共に、シャスがランクを告げて追い討ちをかけているところだ。しっかり煽りという言葉の暴力も忘れずに。えげつなー。


「凄まじいですね・・・・・・。レイさんがAランクに推すのもよく分かります。」


「だろ?しかもあいつが戦えるようになってから少ししか経ってない。この短期間であそこまでできるようになるとは。」


「レイさんが教えたのでは無いのですか?」


「俺が見たのは衣食住の面倒だけだ。シャスには短剣ひとつ渡して、魔物を殺せって放置してた。」


「つまりシャスさんは自己流であそこまで?」


「そういうことだ。あ、俺のこともレイでいいぞ。敬語も使う必要はない。友人のように、だったか?」


「では、レイ、と。敬語は染み付いているのでこれが普通です。」


俺とフルーガルは雑談を混じえながら講評していた。スムーズに話が進むものだから、退屈はしなかった。


「じゃ、俺は出るよ。」


「そうですか。ではまた今度。」


フルーガルに一言言うと、俺はずっと煽り散らかしていたシャスを引っ張ってギルドを出る。今からはちょっと店に寄って宿に向かう。早速、例の依頼に取り掛かるつもりだ。


俺に引っ張られながらも、男共に何か言っていたシャスにはきつく言っておきたいと思う。














適当な宿をとって、シャスにちょっとだけ言ったところで。

俺とシャスは早速行動方針をたてていた。

机の上に、途中の店で買った王都全域の地図。俺は『空間』で把握できるため地図なんて買う必要がないが、シャスは分からないだろうから、書き込みながら進めていく。


「じゃ、説明するぞ。王都にある何とかの拠点は十箇所。潰していくことを考えると数が多いが、バレて逃げられると面倒になるから短時間で全部叩く。奴らの規模を考えると、伝達系の特殊な魔法・魔道具がある可能性も考えて目標は30分だ。攻撃・殲滅系は全く問題ない。」


「王都自体広い上にかなり分散していますね。幹部級の人物と書類を確保する事を考えると30分は厳しいのでは?」


「あぁ。移動時間は『転移』でどうとでもなるから、問題は制圧にかかる時間だ。一箇所あたり3分。俺の『空間』で探知できるのは全体的な構造、人物の数と場所、物は何かあるっていうことと大まかな形は分かるが、詳しく知れるのは俺の所有物のみ。人物も知り合いであればいけるが、今回はあてにならない。ざっと探知してみた感じ、一箇所あたりだいたい50人。王都には構成員全体約半分がいることになる。この中から幹部級の人物と書類を探し出す。幹部級の方は配置を見れば予想できなくもないから、重点は書類のほうか。」 


「はい。書類に関しては主様の魔法が一切通じませんので。しかし、制圧は余裕と思われます。所詮は実力のない犯罪者ども、チンピラです。仮に戦える者がいたとしても全く問題になりません。であれば、幹部級の者を捕らえた後、尋問なり何なりで吐かせればいいでしょう。」


「あぁ。それが一番早いだろう。なら俺たちがとれる行動は2パターン。一つ目は2人で同じ拠点を潰していくこと。もう一つは俺とシャスで別れて並行して潰していくこと。」


時間だけ考えれば手分けして叩くほうが断然早い。だがそれだと問題が残る。


「手分けして探すとなる、私のほうは魔法がありませんので、必然的に主様の方が早く片付くことになります。」


「その方法でも俺が多く担当すれば問題は無いが、それでもシャスが数箇所は担うことになる。位置が把握できない状況で、幹部級を捕らえ書類を回収するとなると運試しになるな。しかも数箇所。」


「加えて捕らえた幹部をずっと持ち運ぶ必要が出てきます。となると、やはり2人で叩いていくほうが良いかと。」


「そうだな。俺がいれば探知できるし、捕らえた奴も閉じ込めて運べる。こっちのほうがいいだろう。」


その後も細かい部分を詰め込み、おそらく穴の無いものになった。フルーガルが早いほうがいいと言っていたので、決行は今日の深夜になった。

特に準備する物は無いので宿で夕食をとり、時間まで休憩をとる。




ちなみに、食事は小枝亭のほうが美味しかった。








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