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とある城の玉座の間。
「ベルシウス様。お耳に入れたいこどが…
ついに、龍族の最後の生き残りを見つけました。」
「ほぅ〜。階位8のお前が10年もかかるとはな。のぅ?アルスーン。」
階位8と呼ばれたその男の左腕には8の文字が刻まれていた。
「誠に申し訳ありません。奴等、人間の住む小さな村に紛れ込んでおりまして。」
「そんなことはどうでもいい。俺が欲しいのは奴等の首だけだ。」
「私が出向きましょうベルシウス様。お任せを。」
そう2人の会話に入ってきた男は首元に10の数字が刻まれていた。
「お前は確か、先日…階位十柱になったザルティアだったか?新入りがでじゃばる…」
ぼとん。
「この程度で十柱など笑わせてくれますね。アルスーンさん?あ、もう死んだんですか。」
「ほぉ〜。アルスーンを一太刀で殺やるとはな。面白い。ザルティアと言ったか?覚えておこう」
「光栄でございます。ですがベルシウス様?私は今すぐに貴方様の首も地に落とすことも…」
ザルティアがそう言いかけた途端、天が割れ地が揺れた。
「去れ。今のは忘れてやろう。奴等の首を持ってこい」
静かに低い声でベルシウスが言った。
「仰せのままに。」
ザルティアは頬から汗を垂らしながら言って心に刻み込んだ、此奴には勝てない。どうあがいても届かないと。
そして、玉座の間から出て行った。
「なんで許したんですかい?ベルシウスさん」
「様付けしなさいよね、全くあんたは!」
「元気がいい新入りだな。」
気配を消していた、3人が現れた。
それぞれ2.3.4の数字を体に刻み込んだ
「あいつは強くなる。まぁ、階位4が限界だろうがな。威勢がいいやつは嫌いじゃない」
そう口にしたベルシウスの額には1の数字が刻まれているのだった。