ー第1話ファーストコンタクト
献辞
管理者のウメさんに
故カール セーガン氏に
本作を捧げる
ソングライター ホシオカ
ー第1話ファーストコンタクト
モーリスのフォークギターを持って、星岡幸広(ほしおか
ゆきひろ)は地下鉄の階段を上がっていった。
上は、名古屋栄のロサンゼルス広場。
天気の良い日曜日の午後。
一緒にやってる南谷は、家族サービスでディズニーシーに行っている。一緒にやっていると言っても、前回から1年以上になる。
本人は現役だと言うが…路上ライブの世界では、事実上引退だ。
星岡は、ロサンゼルス広場の鷹だか鷲だかの像の前でギターケースを開いた。
ーモーリス持てば スーパースターも夢じゃないー
そんなキャッチフレーズに踊らされて、大学の時に買ったフォークギター。この平成の空の下で、そんな言葉に踊らされる馬鹿はいない。
譜面台にノートを載せて、その前にアグラをかく。
チューニングをやってると、制服のカップルが近くに座り込んできた。女の子の制服から、岐阜の上土居中学校だと星岡には判った。
こんなに近くに座り込んで来た場合には、面倒を抱えてる場合が多い。たいてい女の子は妊娠している。ティーンエイジャーは、星岡を人生相談の人だと勘違いしたがる。人の人生にコメントするような生き方をしてきたわけじゃないが…人生相談は嫌いじゃないのが、星岡の悪い癖だった。
この悪い癖によって、すでに5人の恋人が愛想を尽かして離脱した。
3曲歌った後。星岡は切り上げる事にした。手拍子も拍手もアンコールまでない。観客はこの中学生だけだ。コイツらは、超ヘビー級のトラブルを抱えているらしい。
「聞いてくれてありがとう!。星岡幸広でした。日曜日の同じ時間にやってます。また来て下さい。」
星岡は、モーリスをギターケースに入れ、譜面台をたたみ、ザックにノートと一緒に入れた。
「じぁな。」
星岡は手を振って、歩き始めた。
チラッと見ると、2人はついてくる。
「オーケー。」
星岡は振り返り、2人の前にかがんだ。
「では?。承りましょう。ご相談内容をお聞かせ下さい?。」
男の子の方が言った
「ここでは…ちょっと。」
「わかった。飯でも食うか?。」
「お金がないです。」
「わかってるって。おごってやるよ。本業はサラリーマンだ。金はある。」
ー次話!
ー第2話アメンティティ ホティオティ夫妻?