第三話「入学試験は大抵貴族のお遊び」
ヒュルルバンヒュルルバン
《ようこそルーセフト高等学園へ》
うるさ!近所迷惑騒音だわ、しかも才能の無駄使いの鏡だなあれは。火と光と風の複合魔法だし
それに
正直言うと、いやまだ入学試験ですがとツッコミたい
「いや、まだ入学試験ですけどね、貴方はどう思いますか?これ」
ふう、冷静なツッコミ入れてるよこの人、なに?しかも喋りかけてきたし。リュインなら文字が荒いとか言いそうだし、見る人の為じゃなくて只の誇示ってのも言いそうだけど
「あーそうだな。才能の無駄な気がするな」
「ええ、才能に関しては些か疑問ではありますがね、コレはアピールですよ。ここにいる節穴貴族の党首達へのね」
辛口だな、俺は思ってても言葉には出さないけどな、こいつは笑顔で毒吐いてるよ
「では私はコレで、フフフ貴方とは良い仲になれそうだ。ローデン・ニーデル」
「は?なんで名前知ってるだよってもう居ねーし、てか呼び捨てかよ」
いやないわ、初対面で毒々しい笑顔であれはないわー
「受験生は急いで下さい!御親族様は此方の方でお待ち下さい」
変な奴に時間取られて遅刻寸前かよ、彼奴、絶対知ってて行ったな。一緒に行くと同類だと思われそうだから嫌だけどな。でも彼奴はどっかのボンボンだろな、そういう雰囲気だ
さて、俺は何処で実技だ?確か5つある施設で番号訳になってたはずだから、753はっとあったあった、げ!時間もう無いじゃん。あの腹黒め!次ぎ会ったらとりあえず殴る
俺は身体にナノを巡回して猛ダッシュした。目立つとかどうでもいい。此処には入らないと不味い、遅刻して落ちましたじゃ、話にならん
結果から言うと間に合ったぶっちゃけ会場締めるギリギリで叫びながら入ったのは良い思い出だ
「えーそれでは試験を始めたいと思います。まずは適合属性と不適合属性の2種類の魔法を40人ずつ行います。番号の若い順から行います。適合属性からゴーレムに向かい放って下さい」
ほう、定番だなデータは行ってると思うが直接見たいんだろな。なにを使うかな適合属性は威力重視の地味なヤツがいいな、派手なのは、落ちたいドMくらいだろ使う奴。俺は4番目か最後の方だな
「ふふふ、君も運が悪いね。この僕の次に実技だなんて。僕の魔法の後ではイメージが残らないだろうね」
ふー、居たよ目の前に居たよ。なに?さっきの俺フラグ立てちゃった感じ?いや無いわ失笑もんだわ、でもまあ万一見た目じゃなくて威力で言ってるなら良いんだけどね。まあないだろな
「さて見るがいい!僕の不適合魔法を」
そういって彼、名前も知らないお貴族様は光の中位くらいの魔法を放ってた。もうね合唱したくなるね、到達するまでの時間の遅さと当たってから、無駄にキラキラ光ってる光の粒子みたいな?光であの遅さはないわ、予想どうり才能ないはコレ。しかも、どうだと言わんばかりのドヤ顔キメてるし
「次」
ふはドライ試験官さん他の人には小声で何かしら呟いてたけどこの人には即答、まドンマイ
さて闇は適合属性でアレでも使うか、攻撃系はそんなに得意じゃないけど、まあ質と威力だしね
俺は以前講堂で見せた様な小ささの雨粒大の大きさの礫を指先から飛ばした。
「何かしたのかな?」
結果から言えば大成功気づいたのは試験官さんだけで、何やらニヤッと口角を上げていた。お貴族様は場違いが居ると騒いでいる、いや、君が場違いだよ?周りをみてみなよ、哀れみの目で見られてるから。
そして不適合魔法も難なく周りにばれずに光の雨粒大の大きさの礫を飛ばした。無論大成功である。
此処でゴーレムについて説明しとこう。この試験で使われるゴーレム、基本的に破損しない作りだ、万一破損しても、コアが破損しない限り再生する。しかし俺が使ったのにはコアである中心に2箇所抉れた跡と通過した後が小さくだがある。
「無意味だから、止めなよ、適合属性でアレではね」
ん?もう終わりましたが?そうそう俺が普通に魔法を使えばこの結果はありえない。ま、弱者の朝知恵っていう所かな、試験官さんに分かれば言い訳だから周りに誇示する必要はない。
「ふふふ、コレで君とは顔は会わす事はないだろ、名もなき凡人よ、精々頑張りたまえ」
うん、会わさないだろね、お貴族様が思ってるのと逆だけどな