第一話「無駄にカッコつけると大抵恥をかく」
死にたい
誰もが1度は、考えたことがあるんじゃないか?
授業中盛大にオナラを鳴らした、同性同士で曲がり角でブツカリ倒れこんだ際に熱いキスをした、好きな子の椅子に興奮して座って居たら本人が目の前に現れた。
生きていたら死にたくなる出来事はある
俺もそんな極々普通の一般人だ。別に今「諦めるな死ぬんじゃねー」と足元に居た昆虫に向かい叫んでいたのを、クラスの女子に見られたとかそんなんじゃない。断じてない
フフフやったはこれ、うん
明日から俺は熱い男の称号を手に学園に向かうのね
てかうんそれのがネタになるし、友達との会話もコレで困らない?みたいな
よし、何事も反復が大事
ふう
帰るか
つまらないよな
何がって?
そら今の現実さ、この世は平和なんだよ、何も面白い事が起きないんだよ。まあ確かに戦争なんて始まったら嫌だよ?面倒だし、いくら今は平和だといっても亜国との揉め事は勘弁してほしいし、今、俺が居るのは中立国のルーセフトだから、余計面倒だし
「そこの君!助けて」
ん?そうそう中立国ってのは、メンシュ帝国と、亜国の丁度中間に位置する学園が所狭しと並ぶ学園国家のことね。メンシュ帝国ってのは人間、至上主義の国でね「人間が1番優れている!人間以外の生物は必要ない!」
なんて言い出すイカれた国で亜国ってのは
「早く助けなさいよ!」
「え?あ、あの僕何かした?ハンカチ落としたから届けようと」
「近寄らないで!亜人!」
まあ見て分かるとおり、人間以外の意思を持った優れた生物の差別的な意味を込めた呼び名、亜人なんて呼ばれちゃ居るけど彼は猫の亜人。確かサーベルタイガーだったかの亜人だったはず
「ローデン・ニーデル貴方にはそれ位しか価値がないでしょ!」
うるさ、この人うるさ、あのモフモフ感が味わえないとか人生損してるわな
「ゴメンね、こいつに関わるの止めとけって、俺がハンカチは渡してあげるから、帰りなよ」
「う、うん。ありがと」
おー、足速いなーあれで素の身体能力か、流石猫
「ほらよ」
「な!わたくしのハンカチを投げ渡すですって!わたくしが光の名家カーラー家と知っての行いですの!」
「説明乙、はいはい、ここ何処か知ってるよね?中立国のルーセフトなんだけど?君も分かってるの?戦争の引き金だよそれ?まあ、アレだけ、ギャーギャー騒いでたし、馬鹿なんだろね、君」
「な、なんですって、落ちこぼれの癖に生意気よ!フン!今に見てらしゃい」
おーおー激おこですな、あれがメンシュ帝国の普通、そんなに嫌なら自国の学園に通えば良いのだけど、それは出来ない訳がある。
ここ中立国ルーセフトは初代勇者が建てた国で勇者様は人間と亜人が歩み寄れる様にと12-18までの年の子はここにある学園に通いなさいと、有難いお言葉をいってだな無理やり創ったらしい
勇者様が人間だから一応賛成とメッシ帝国も嫌々従ってるみたいだけど、用は個々は擬似の戦争ゴッコの舞台ってわけ