序
平安中期の華やかな時代を舞台にしたお話です。
何処からか、読経の声が聞こえてくる。
幾重にも重なる麗しい声が、荘厳で美しい旋律を紡ぎ出している。
さぞ名のある方のお屋敷で、護摩行が行われているのでしょうか?
この漏れ聞こえる声を耳にするだけで、有り難く勿体無いと思われる。
美しい錦の袈裟を身に纏う僧達が、くゆる香の中で経を唱える様はさぞ見事なものであろう。
数珠のじゃらじゃらと鳴る音に、ぱちぱちと火がはぜる音までが、拍子をとるかのように加わり。
この光景を実際に見る事ができれば、それだけで功徳となりましょう。
それにしても、本当に見事。
なんと美しい響きでしょう・・・。
・・・はて、何故こんなに近くで聞こえるのでしょうか?
わたくしは何処にいるのかしら?
そういえば、今宵は琵琶の音が聞こえません。
弘敦様は?
・・・今宵、あの方は何方に在られるのでしょう?
とりあえず、これ出だし(これじゃなくて次)が4月ですので、
4月に始めたいなと思ってたのですが・・・全然間に合ってない。
けど、流しちゃえ♪
だってほら、ギリギリ4月スタート。
普段は、完成したものを順次投稿ですが、
今回は、チビチビ書いて投稿のスタイルでいってみようと思います。
・・・途中で投げないように頑張ります。
以下追記(2011.06.11)
チビチビ書いて投稿のスタイルってのは、性に合わない事が分かりました(^^;
・・・と、いう事で、章単位で書き上げて、上げていきます。
あとがきに用語解説を付けておりますが、分からない言葉などがありましたら、その都度ご質問下さい。
出来うる限り答えます。