不意にバズったら、もう一般人に戻れない
☆ほかの女の話をされて、多少の嫉妬
「あの子、絶対、この中華料理屋さんの看板娘でしょ。
勝手に恋しちゃう人、いるんだろうな」
とか、私の前で言う必要があるのかなって思いながらも、
そのあと、その子が出してくれた、
酸辣湯の酢の香りで、
そんなどうでもいいことすら、忘れてしまった。
美味しそうな中華で、
簡単にそんなことを忘れてしまう私は、
やっぱり、彼にとって、都合がいい女なのかもしれない。
☆不意にバズったら、もう一般人に戻れない
写真を撮ることも増えた。
口説かれることも増えた。
なれないサインを何故か求められるようになった。
テレビにも出た。
街に出にくくなった。
街でも声をかけられて、
プライベートが見られているような気さえするから。
家のなかに閉じこもっている日が増えた。
街で彼と手を繋がなくなった。
その姿をスマホで撮られたから。
有名人じゃないのに、
有名人扱いに疲れたよ。
だけど、彼は近くの店で修行し続けている。
私が有名になれば、彼が中華飯店を開いたとき、
ワイルドカードになることができる。
だから、私は今日もフロアで炒飯を配膳する。
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