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14.薬の色々

 「そういえば、丹薬士ってなんか薬作るんですよね?」


いい感じの事言おうとしてすべったので、話題を変えていく。


「そうよ?興味あるのかしら?黄師姉の童僕なんだし、将来的には丹薬の道を行くのもいいわよね!」


タオ?タオって言ったか?丹薬のタオ?よく分からない時は、よく分からない顔をしておこう。


「ううん、いいのよ!まだ早かったわよね!気の導入も出来ない内から道なんて言ってもしょうがないし」


「ああ、えっと……黄師姉の師匠も丹薬師だったので、今後お手伝いをしに行く時とかに何も知らないと困るから」


「そういう事ね!応援するわ!あれでしょ?性悪の毛を追い出そうって事でしょ?それは応援しなきゃね!」


毛?いや、モウって言ったか?何だ性悪の毛って?


「あら違った?」


「いや、あの毛って?」


「ああ!まだ会った事なかったかしら?李長老の所に入り浸ってる性悪淫乱女よ!」


「李長老?」


「そうよ?黄師姉の師匠で、うちの宗じゃ丹薬の第一人者なんだから!」


「ああ!好の師匠!」


「そうそう!いっつも好って言ってるお師匠様よ!知ってるじゃない!」


そうか、あの黄師姉と敵対してる女の人は毛って言うのか、しかし性悪な上に淫乱とは、何で修行場にそんな人がいるんだか?


「確かにその毛って言う人の邪魔をするようには言われてますけども、自分もまだ何も分からないので」


「そっか、そうよね!任せておいて!お姉さんが何でも教えてあげるわ!まずね……」



話が長すぎて何にも入ってこない。


とりあえず、李長老が凄いって事だけは分かった。何でも四品丹薬とかの錬成に成功したとかで、この宗じゃ本当に大人物らしい。


通常四品薬なんて物はそうは出回らないし、どうしても必要な場合、同盟関係にある大手の宗派から譲って貰うらしいが、そこでも宗派内の門主とやらがやっと作れるレベルの物らしく、基本普通の修士じゃ手に入らない物だそうな。


んで、何で跡目争いがあるかというと、当然宗内のヒエラルキーの問題もあるのだが、錬丹炉とか言うアイテムが凄い重要らしくて、それを誰が受け継ぐかって言う事らしい。


んで、今の所黄師姉もこちらの王師姉も二品薬を作るのがやっとだとか。


あまりに長かった話もまとめればそんなもんだ。


「それで、その毛さんって言うのはどれほどの腕前なんです?」


「分からないわ!ほとんど人前で腕を見せようとしないんだもの!きっと腕が劣るから恥ずかしいんだわ!」


なんかやたら一方的に嫌ってるけど、別に性悪な理由も淫乱な理由も出てこないんだけども。


このままだといわれのない因縁に巻き込まれそうだし、話題変えておこうか。


「えっと……ちなみに王お姉さんは何で丹薬士になろうと思ったんですか?」


急な話題転換に、きょとんとした顔をして、ふと黄師姉のいるブースを見やる。


そこにはさっきより増えた男の群れ、我ながらやっぱり男ってアホなんだと思う。


「三品丹薬に美顔丹って言うのがあるのは知ってる?」


「美顔?」


「そうよ。自分の顔を理想の顔に近づける丹薬なんだけど」


「初めて聞きました」


っていうか、薬で顔変わるの?整形とかいらないじゃん!凄いな修仙界!


〔そりゃあな。上位世界なんだからお前が思うようなことは大概できるぞ〕


「(そうなの!?って急に声かけられると声が出そうになるから気を付けてよ!)」


〔はいはい!分かったから地味な姉さんの話聞けって〕


「いつの日か、美顔丹を作るのが私の目標なのよ」


ふーん、そんなのなくても十分整ってはいると思うけどねぇ。


「李長老に作って貰ったんじゃ駄目なんですか?」


「李長老は美顔丹は練れないって話よ。四品丹薬を練った事があるからって全ての三品薬を練れるわけじゃないし」


「へ~練れたり練れなかったりって、何が関係してるんですか?」


「それはまず、作り方を知らなきゃ無理よね?他にも生まれ持った才能にも関係あるし」


「練る事の出来る薬に才能なんて関係してるんですか?」


「そうよ?主に霊根の性質が関わってくるとは言われてるけど、霊根がたくさんある程修行の才能はないなんて言われるくらいだから、上に行く人ほど作れる種類は限られてくるし、逆に何でもできる人程、修行は遅いわね」


「じゃあ、王お姉さんは美顔丹を作る才能があるんだ?」


「まだ分からないわ。何しろ美顔丹のレシピ自体希少だし」


「何でですか?」


「修行に何の関係も無いから、作り手が極端に少ないのよ」


「女の人が美容を求めるなんて普通だし、いない事は無いんじゃ?」


「大体はそう言う見た目を重視する宗派に根こそぎ買い漁られちゃうもの」


「見た目を重視する宗派?」


「あ!白師弟は気にしなくていいの!そんな年ごろから知る必要なんて無いんだから!」


ああ、察したわ。なんか修行って思ったよりフランクだと思ったけど、ちょっと爛れてんだな。


「まぁ、いいですけど、美顔丹ねぇ……」


「白師弟もいつか作れるようになったら、私にも頂戴ね!無料とは言わないから!」


「いや、何で自分が作れるようになるんです?」


「え?だって、黄師姉も美顔丹作りたがってるし」


「既にあんなにもてるのに?」


チラッと、黄師姉のブースを見やれば、また男共が増えてる。やっぱ碌なもんじゃないんだよな男ってさ。

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