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僕は自分の世界で無双する  作者: ウエンズディー・S・水田
行って帰りし物語り

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3/4

僕はオークにボコられる

異世界ファンタジーいよいよ幕開けです。

 そうなんだ。

紺碧の空の下。どこまでも広がるのどかな草原。東西にまっすぐのびる道には轍跡。道の先は森林が見える。

 修道女姿の美崎と修道士姿の僕ははそんな世界に立っていた。


「えっ、なんで。わたしたち。いつの間に……」

「えーと……。ここって、僕たちが作ってたゲームの世界だよね」

 ポカンとあたりを見回す僕たち。この世界はとてもリアルだ。

 草原を渡る風の音。かすかに鼻をつく土や草のにおい。空を渡る鳥たちのさえずり。全てが本物だ。


「ねえ、ミサ。もしかだけど僕たちって、」

 そこまで言いかけたとき、突然世界が停止した。

全ての音がやみ、風が止まる。風にたなびく草はその姿で固定したまま停止。鳥たちも空中で固まったかのよう。


「ねえ、ハル。これを見て」

 美崎はまっすぐ僕の方を見ているけれと視線が僕に合っていない。

「なに? いったいどうなってるの?」

 僕は訳が分からない。

「あっそうか。そっちからじゃ見えないんだ。こっち、こっち。わたしの横に立ってみて」


 言われた通り美崎の横に立つと、なにが起きたか少しだけ分かった。

「オプション画面!?」

 美崎が見ていたのはゲームプレイ中に設定ボタンを押すと開かれるゲームオプションの画面だった。

 キャラクターのステータスやアイテムの確認。武器や防具の装備。スキルやクラスのセット。容姿の変更やゲームプレイの設定まで何だって出来る。


「ミサ。これ、どうやって出したの?」

「うーんと。わたしたちって、ゲームプレイヤーになってるんだなって思ったの。だからオプション画面も出せるよねって、オプション画面を出すことをイメージしたの。そしたらこうなった」


 オプション画面を出すイメージって……?

とにかく僕もやってみることにした。

 頭の中で設定ボタンをおすイメージ。

 ボタンを押せばゲーム画面から抜けてオプション画面に切りかわるのがいつものこと。


 って、出た!! 目の前にオプション画面が現れた。

「ねっ。出たでしょ」

美崎が嬉しそうに僕の画面をのぞいてきた。


「ねえハル。わたしたの職業を見てみて」

 僕たちはレベル1の聖職者。クラスは駆け出し伝道師。


 そこまではいいとして、職業の欄がもう二つある。

 セカンドジョブ…ゲームクリエイター

 サードジョブ…ゲームプレイヤー


「なんだこれ? ジョブが三つもある」

「きっとわたしたち、自分で作ったゲームの中で、聖職者キャラで、ゲームプレイしてるんだわ。それが表示されてるのよ」


「あっ! そうだ。だとすると、これが出来るかも」

 美崎が言うと、美崎のオプション画面が別の画面に切りかわった。

 二匹のワニが四角く絡むアイコンが表示される。

いつも美崎がいじっているゲーム開発画面だ。

画面の左側にゲームのプログラムリストが表示されている。


「教えてチャットAIP」

 美崎がAIに話しかけるが……。

画面には 「端末がオフラインです」 の文字。


「ネットにつながってないんだ」

 一瞬がっかりした様子の美崎だが、すぐに笑顔になる。

「ねえハル。ここはわたしたちが冒険したかった世界よ。なんだかわくわくしない?」

 美崎は昔からいつも前向きだ。僕はそんな美崎から元気をもらうことがよくある。

「そうだね。楽しい冒険の始まりだ」

 僕もなんだかわくわくしてきた。


「最初の目的地は、始まりの村だね」

 僕たちはオプション画面からマップを開いて確認した。

間違いない。西に見える森林を抜けた先が最初の訪問地だ。

「この辺りは弱いモンスターしか出ないから村まで簡単にたどり着けるね」

 そんな話しをしながら僕たちは森林の中に入っていった。


 すると突然僕たちは魔物に囲まれた。魔物の背丈は人間の倍以上。茶褐色の体は筋肉の塊だ。うなり声をあげる大きな口の両端からは長い牙が飛び出し、残忍な目で僕たちを睨みつけている。


 オークだ。オークがなんでこんな所に。

僕はとっさに美崎をかばおうとするが、無意味だった。

 拳を振り上げ一斉に襲いかかって来るオークたち。

オークの拳が僕に振り下ろされる。体に走る凄まじい衝撃。


 たった一撃で僕のヒットポイントはゼロになってしまった。

遠のく意識の中で聞こえる美崎の悲鳴。


GAME OVER


そんな文字が僕の意識に浮かび上がる……。



美崎がゲーム開発で使っているプログラミング言語は「クロコダイル」

ゲーム開発に特化したツールキット「アリゲーター」をアドオンして便利につかってます。

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